表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/186

第十九話。押すなよ?~虫毒草とPTステータスと丸太橋

戦闘の準備を済ませた、

ドラカン、オーラス、ダンザ、マメダ、アルファは、

ダンジョンに向かう。


時刻は正午前、早春の穏やかな日であった。


俺の準備は、水入りの瓶やらなんやら、

アイテム収納するのと、杖を持つぐらいのもんだ・・・。


それでも、荷物が少なくて楽だと皆笑っていた。


広場から段々畑への道を下り始めた頃、

ドラカンさんの指示が始まった。

「いいだか?

今日はアルファの初戦闘だー。

戦闘と言っても、様子見、見物して貰うだ。


アルファは、一番後ろで、アイテムを準備してるだけでいいだな。

前衛は、俺とダンザ、

後方からオーラスとマメダで狩るだー」


「了解っす」「うむ」「あい」「うーす」


オーラスさんが、言う。

「アルファ、俺達のステータスが見えてるか?」


「ん?ステータスっすか?」


「PTステータスウインドウを開いてくれ、

俺たちにも見えるように」


「あい」


俺は、言われた通りに、PTステータスウインドウを開いた。

「あ、見えます。

PTメンバーのステータスが・・・」


オーラスさんが、自分のPTステータスウインドウも見えるように開き、

俺のPTステータスウインドウを、横から覗いて見比べた。


「うむ・・・やはり大きな窓で、文字化けしているな・・・

我らのより、細かく見えるらしい・・・」


「文字化けの部分はどこっすか?」


オーラスさんが、指を刺す。


「これは、これまでの取得経験値っす。

つーことは・・・ここの必要経験値、

ここも読めませんか?」


「うむ・・・必要経験値、

次のレベルに達するタイミングが判るのか・・・。

ここは何だ?」


俺は、オーラスさんの指したところを読み上げる。

「効果時間・・・なんすかね?

継続する魔法がいつ切れるか、っすかね?

試してみます」


俺は、魔力探知を使って言った。

「あ、予想通りっす。

魔力探知がいつ切れるか、

時間表示が出て、減って行ってます」


「ふむ・・・魔法の効果時間が正確に判るか・・・」


マメダが、後ろから、俺のウインドウを覗き込みながら言う。

「必要経験値とか、効果時間とか、

判ったって、大した事無いじゃない」


ダンザが、答える。

「経験値はそうだが、魔法の効果時間が、

正確に判るのは良い事じゃないだか?

戦闘中に支援魔法が切れるのを防げるだな?」


マメダが、言う。

「支援魔法なんて、アタシらに無いじゃない・・・」


ドラカンが、笑いながら言う。

「まぁいいだー。

何かの役に立つかも知れんだし、

悪い事は無いだぁな」


そうこう言ってる間に、湖畔に出た。

左に曲がり、昨日来た道を戻るように湖畔を進む。


オーラスさんが、ウインドウを消し言う。

「もういいぞ、ステータス画面をしまって」


俺もウインドウを消したが、視界には全員のステータスが見える。


ふーむ、こんな感じか・・・数値と棒グラフでHPとMPか、

大体のゲームと同じだな。


あれ・・・俺のMP、3回魔力探知使ったから3X6、

18使ったハズだが、35/50だ。


「俺のMP、魔力探知3回で18使ったっすけど、

15しか減ってないのは、自動?自然回復っすか?」


オーラスさんが答える。

「うむ、たぶんそうだろう。

どの位回復するかは、最大MPや体調によるが、

眠らなくても、少しは自然回復するものだ」


「了解っす、

自然MP回復は、大した事無いんすね」


オーラスさんが言う。

「ああ、当てにしないほうがいいな」


右曲がりに、十分ほど湖に沿って歩くと、

昨日、草原から付いた場所に着いた。


「ダンジョンは、もう近いんすか?」


ドラカンさんが、答える。

「もう少し先、下ったところに、川になっている所があるだー。

そこを超えたら、半分と言ったところだな」


「了解っす」


しばらく進むと、湖畔の砂浜のような部分が、段々細くなって行く。


ダンザが言う。

「ここからは、湖から離れて行くだな」


右手の湖から離れて、左手の森の道を下るドラカン一行。


森の中の小道を進むと、大きいものは頭ほど、

小さいものはゴルフボール大の石が、

ゴロゴロとした川原に出る。


川原の両岸にある、腰ほどの高さの大きな岩に、

15メートルほどの丸太を3本並べて、川に渡してあった。


手すりなど無い、簡素な丸太橋である。


川幅は、広いところで10メートル弱、

深さは深いところで腰ほどであった。


橋を渡りながらダンザが、冗談っぽく言う。

「アルファ、落ちても、どって事無いだが落ちるなよ」


「何の振りっすか、落ちないっすよ」


マメダが、真面目な顔で言う。

「結構滑るのよ、この橋。

やっぱり横板を張ったほうがいいんじゃない?」


ドラカンが、マメダに言う。

「いや、魔物が渡るかも知れんのだから、

やはり渡り難い方が安全だーな」


「魔物が渡るっすか?」


オーラスが、答える。

「ダンジョンから、夜に魔物が出る事がある。

溢れるのとは違って・・・

ダンジョンの近くで狩りをし、ダンジョンに戻るのだ」


「夜は外に出る事があるんすね」


マメダが、補足する。

「毎日必ずという事じゃないし、

出てもダンジョンの近くよ・・・ここまで来るかは怪しいわ」


「ここから20分と言ったとこっすか?

ダンジョンまで」


ドラカンが、答える。

「そうだー。

ここから右手の森を登って、湖畔を10分ほど行ってから、

左にあるゲンコツ山の中腹にダンジョンがあるだー」


「この橋を中心に、大体、左右対称にドラカン集落と、

ゲンコツダンジョンがある感じっすね?」


「まぁそんな感じだーな」


「ところで、夜に魔物がダンジョンから出歩くって事は、

魔物は日の光が苦手っすか?」


オーラスが、答える。

「そうだな、ダンジョンの魔物は、日の光を嫌う。

野生動物が魔物化した場合や、魔族など、

あまり関係が無い場合もあるが、

だいたいの魔物は、日の光で弱体化するのだ」


「ふむふむ・・・どのくらい弱体化するっすか?」


「モノにもよるが、ダンジョンの魔物は、

だいたい2割から3割と言った所か」


「昼の表なら、こっちが断然有利なんすね。

出歩くような魔物は、音出すだろうから、

こっちが先に見つけるっすもんね」


「まぁそういう事だな」


俺達は、森を登り湖畔に出た。

湖畔に沿ってゲンコツ山を目指す。


右前方に東の大山、対岸にドラカン山が見える。


「ドラカン山も、ゲンコツ山と似てるっすね」


ダンザが、例のカラオケポーズで答える。

「ああ、右手と左手の違いだーな。

ちょっと手首のとこのへっこみが、ゲンコツ山のが深いだな」


俺は、声に出して言った。

「あ!

ちょっと待った!」


何か魔力探知に引っかかる。

左手の草むらだ。


ドラカンさんが聞く。

「どうしただ?」


「左手の草むら・・・草なんすけど、

魔力探知で気になる・・・引っかかるっす」


オーラスさんが、ニヤニヤしながら言う。

「おぅ、宝探しでなんか見つけたかw」


「鑑定してみるっす」


俺は、探知で引っかかった草を、

ウインドウを出して鑑定して言った。

「・・・毒草だ・・・虫毒草・・・。

昼前に見つけた毒草と違う感じだったもんで、

すみませんお騒がせして・・・」


俺は、マメダに睨まれた。

「何よあんた、びっくりするじゃない」


ドラカンさんが、オーラスさんに向かって言う。

「虫毒草?

なんだーな?」


オーラスさんが、俺の鑑定ウインドウを覗き込みながら言う。

「いや、俺も知らんな。

相変わらず、文字化けで読めないか・・・。

アルファ、取ってきてくれるか?」


俺は、草むらに入り、虫毒草を根こそぎ引き抜いた。


草むらに入ったら、魔力探知範囲外だった、

奥にある虫毒草も探知できた。

群生しているのかも知れない。


湖畔に戻り、オーラスさんに虫毒草を渡す。


オーラスさん、ドラカンさん、

2人ともウインドウを出して鑑定してみせてくれたが、

何でも無い、ただの雑草と言う結果だった・・・。


俺は、文字化けで読めないと言う、

虫毒草鑑定ウインドウを、掻い摘んで読んだ。

「虫毒草・・・虫に特効・・・

虫の神経系に作用する・・・人畜無害。

結構群生してるっぽいっす、奥にまだまだあったっす」


オーラスさんが言う。

「毒草になる種類とも、

薬草、毒消しになるのとも違う種類の草だ・・・。

虫にだけ効く毒草か・・・」


「蚊取り線香でも作るっすかねw」


ドラカンが、尋ねる。

「蚊取り線香とは、何だーな?」


「あ!

蚊取り線香無いっすか?

えーと・・・線香、お香はあるっすか?」


「お香なら判るだ。

線香はお香を棒状にしたもんだな?」


「そうっす、その線香に、除虫菊・・・

この虫毒草みたいなもんのエキスを入れて焚くっす。

すると、煙で蚊が死ぬのか、痺れるのか・・・

寄って来なくなって、刺されないってヤツです」


ダンザが、眉を寄せ、いぶかしげに言う。

「虫除けの線香か」


「売れるっすかね?

儲かりそうっすか?これ?」


マメダが、小馬鹿にしたように言う。

「虫除けなら、線香じゃないけどあるわよ」


「そうか・・・虫除けはあるのか・・・ダメか・・・」


ドラカンさんが、笑いながら言う。

「まぁそう焦るなwアルファ。

虫除け線香も悪くないかも知れんだ。


それにだ、虫にだけ良く効く毒・・・これは使い道があるだー。

な?

オーラス」


オーラスさんも、笑いながら答える。

「ああ、これはいいぞ、虫にだけ効く毒。

アルファ、ダンジョンの魔物には、虫系が結構居る。

もちろん、ゲンコツにもだ」


「おお、そうっすか。虫毒草、使い道ありそうっすね」


ドラカンさんとオーラスさんが、口々に言う。

「帰りに時間があれば、取れるだけ取って帰るだー」

「そうだな、今日は時間が無い。

さっとダンジョンに行って、

帰りに取れるだけ取って帰ろう」


ダンザが、納得顔で言う。

「アリや芋虫にも効くかも、か」


マメダも、同意する。

「アリに効く毒は良いわね」


ふーむ、アリが居るのか、ゲンコツダンジョン。

アリか・・・でかいアリなんて・・・堅そうだな。

芋虫は柔らかそうだ。


アルファは、虫毒草をアイテム収納した。


ドラカン一行は、ゲンコツダンジョンに向かって歩き出す。

時刻は、正午を回ったところだった。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


さーて、向かいますか!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ