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火星の雪 2  作者: 上泉護
11/31

死闘

パニッシャーをせたHSTAのブースター光が六つ、光々と光り輝きながらその距離を縮めてくる。


艦砲に警戒し散開する事も、岩石群を利用し射線を隠そうともせず、最短距離でまっすぐ追撃してくる。

武蔵の事情が分かり切っているかの様だ。


ブリッジ全体を見下ろす様にある大きなモニターを、にらむ様に見ていたアルフレッドが意を決した。

「やむを得ん、やるしかない!みんな揺れるぞ!」叫んだ。


マイクを取った立花が指示を出す。

「総員、第一種警戒態勢!」


第一副砲座で待機しているオーソンにアルフレッドが言った。

「オーソン、ふね背走はいそうさせる。照準を真正面に合わせてくれ!」


[おぅさ!]


「いくぞ!」アルフレッドは姿勢制御のスラスターをいくつも吹かしながら思いっきりかじをきる。


ブリッジにいる全員が右側へと引っ張られ、見慣れた星座群が勢いよく右へと流れていく。


右へ引っ張られていたものがなくなりホッとしたのもつか、すぐさま今度は左へと引っ張られる。


武蔵の背走姿勢を固定する為に、逆側のスラスターをアルフレッドが吹かしたからだ。

そのGもなくなると、完全に通常の状態に戻ったが、ブリッジの外を行く岩石群が逆に、高速で前方へと流れ去っていった。




それを確認したHSTAのパニッシャーに乗るストラスバーグが

「敵艦に動きあり!反転したぞ!マジか!?」


「何をするつもりだ?」


「敵艦発光!艦砲だ!!」

6機のHSTAから12機のパニッシャーが一斉に飛び離れた!

その次の瞬間、2機のHSTAが光弾と共に消し飛んだ。


「ちぃっ!!撃ってきやがった!」


「無事なHSTAに戻れ!燃料を無駄にするな!」


パニッシャーに被害を出す事は出来なかったが、少なくとも4機の作戦行動時間を減らす事には成功したのだ。


ブリッジの後方である進行方向を、にらむ様に振り返り見ているアルフレッドは、細かくいくつものスラスターを吹かしながら、右舷と左舷を絶妙のタイミングで持ち上げたり下げたり、時には進行方向をズラしながら巧みに岩石をかわしていく。


それを横で見ていたエスポジートのソフィアが

「すごい・・・こんな操艦見たことない・・」と言ったあと、ニヤリと笑った。


「よし、今だ!」とアルフレッドはオーソンに呼びかける。

「おぅ!」

まばゆいばかりの発光とすさまじい衝撃が武蔵を貫き、副砲がはなたれる!


HSTAに戻りかけたパニッシャーの眼前で、HSTA3機が吹き飛んだ!


パニッシャーと同色のHSTAがまさしく跡形もなく蒸発するかの様になくなる。

その後にはかすかな粉塵だけが真空の岩石間をすり抜けていく。


「くそっ!なんて精度だ!」とマッケンジーニ


「ボールドウィン、カーマイケルはHSTAに戻れ!ボールドウィン、HSTAに同調させろ!艦砲に気をつけろ!発光と同時に回避運動!全機加速最大!作戦行動時間いっぱい攻撃を仕掛けるぞ!」カーター大尉が指示を出す。


散開し近づいてくるパニッシャー群をにらみながらソフィアが指示を出す。


「ドメニコ、ブロディ、無理をするな、射線をとった機体のみ中射程で攻撃しろ。VT弾を使え」

VT弾とは反射する電波により、敵目標に命中せずとも近くで爆発し、散弾をまき散らす近接信管を持つ弾だ。

威力は小さいものの、照準を狂わせたり目くらましの効果を持つ。


「格闘戦になり次第、マガジンを交換するのを忘れるな!ドメニコは武蔵左舷下方、ブロディは右舷下方、私は上舷をかためる」


「生きていたらまた会おう!散開!」

武蔵側のBR3機がパッと散った。


持ち場につきながらブロディは

「へっ・・・生きていたらね」ニヤリとつぶやいた。


そのブロディの視線の先には11の光点がその輝きを増しながら近づいてくる。


今ライジンが装備しているのは、バレルの長いライフルと、腰の後ろにグレネードランチャーを装備したサブマシンガン、背の超振動波刀。


これでもかと取り付けたマガジンや弾丸の数々、機動力を損なわないギリギリの装備だ。


そんなブロディの脳裏にマリアの言葉がよぎった。


どうして戦争はなくならないのかな?・・・


そしてアルフレッドの言葉も


戦場ではためらいなく殺せ・・・


ブロディの中に不思議と熱いものがこみあげ、その身を戦場に置く時、体中の血が熱くなる。


それは理屈でも条理でもない、自然と血がたぎるのだ。

間違いなくここには俺の居場所がある・・・

生きているという実感がいてくる。


戦う理由なんて後付あとづけなのかもな・・へへ・・性分しょうぶんか・・・


遠くから狙い撃つなんてしょうにあわねぇな・・・


武蔵への射線をとったパニッシャーが突っ込んでくる。


その瞬間、マリアの顔が浮かび、熱かった血が冷める。

マリアやアルフレッド達を失う恐怖が、戦いを求める我欲がよくまさったのだ。

咄嗟とっさにライフルを構えると発砲した。


挿絵(By みてみん)


射線に入ったパニッシャーの近くで、2発のVT弾が破裂した。

もう一発はソフィアが放ったものだ。


武蔵への射線を取っていたレナルズは

「ちぃっ!やけに正確じゃねぇか!」

と言ってから、武蔵の副砲が真正面を向いているのに気が付いた。


「ぬぁっ!」パニッシャーを引き上げる。

そのパニッシャーの両足が消滅し、対艦ミサイル3発の下半分が消し飛んだ。

レナルズは咄嗟にミサイルを切り離す。


爆発したミサイルにパニッシャーは吹き飛ばされる。

「くそっ!」レナルズのパニッシャーは戦闘宙域を離れていった。


カーライルとフェンダーソンが射線を取る。

狙いを定めた、ソフィアとブロディ、ドメニコに、マッケンジーニとカーマイケル、ダグラスが襲い掛かる。


カーライルが放ったミサイルを、背走しながら武蔵が絶妙のタイミングでかわす。


「ちぃっ!信じられねぇ!!バケモンだぜ!あいつは!」カーライルが叫ぶ。


武蔵の斜め後方から狙いを定めたフェンダーソンが、対艦ミサイルを発射した!

それを武蔵が沈み込む様に艦橋すれすれで躱す。


「こんなデカ物を、よくやる!!」フェンダーソンがすり抜けざまに振り返りあきれ果てた。


カーライルのパニッシャーとすれ違うように射線を取ったストラスバーグが、

「もらった!」とトリガーを引く瞬間、ソフィアのエスポジートが突っ込んだ。


すり抜けざまに、弾丸を叩きこむ!

ガンッ!ガンッ!ガンッ!と跳弾した後、一発の弾丸が肩の大出力ブースターに命中し、パニッシャーの左肩から吹き飛んだ!


「この野郎!!」ストラスバーグが離脱していくエスポジートをにらみつけながら叫ぶ。

対艦ミサイルにも数発命中していて、緊急のアラートが鳴り響いた。


ストラスバーグは瞬時にミサイルを全て切り離すと、飛び離れながら爆発からパニッシャーの顔を右腕でかばう。


爆発した!


爆発の火炎の中からストラスバーグの片腕のパニッシャーが、飛び出てくる。


「ストラスバーグ。戦線を離脱しろ!」カーター大尉から指示が出る。


マッケンジーニが武蔵上方からミサイルを発射しようとする所に、ブロディがVT弾を撃ち込む。

「ちぃっ!」とライジンを見たマッケンジーニは、明らかに不慣れに見えながら、不釣り合いなほど早く機動する姿を見て

「奴か!!」とブロディを戦場の中で見つけ出した。


武蔵への攻撃もそこそこにブロディのライジンを執拗に追い始める。

「マッケンジーニ!敵艦攻撃に集中しろ!」と言うカーター大尉の命令を無視して、マッケンジーニはブロディを追う。


狙撃をあきらめたブロディは、ライフルからサブマシンガンに持ち替える。

そこにパニッシャーが突っ込んできた。


咄嗟とっさに撃ったグレネード弾を、左腕のハーケンスピアではじくとパニッシャーの後方で炸裂さくれつする!


その爆発を背にしながら凄まじいスピードで突っ込んできたパニッシャーがハーケンスピアをライジンの腹めがけて突っこんだ!!


ライジンは体をひらいてそれをかわす!

ライジンの脇腹を巨大なハーケンスピアが火花を散らしかすめる!


「へっ!」


ブロディは凄惨な笑みを浮かべながら、スラスターを吹かし左ひざを突き上げる!

それがパニッシャーの右わき腹に突き刺さった!


マッケンジーニがコクピットで大きく揺さぶられる。

「この野郎っ!!!!」


ダグラスとカーマイケルが射線を取りつつ突っ込んでくるところへ、ドメニコがVT弾を撃ち込む。


射線をズラした対艦ミサイルが、武蔵の右舷を走り抜ける。


ブロディはマッケンジーニの執拗な攻撃を紙一重で躱しながら、ライフルに持ち替えると武蔵へと射線を取ったカーライルにVT弾を撃ち込む。


バチバチとコクピットの外で跳ねる散弾とズレる照準に、カーライルが

「このくそ野郎!!」と悪態あくたいをついた。


ソフィア、ドメニコ、ブロディの防衛ラインを突破し、フェンダーソンが武蔵の至近距離まで突っ込んだ!

艦橋真正面からの雷撃コースに、アルフレッドは直撃を覚悟した。

そこへ、ブロディが突っ込んできて、フェンダーソン機に超振動波刀で斬りかかる。


それをかわしたフェンダーソンはコースを外れていきながら、ブロディに重機関銃を掃射する。

盾でそれを防いだブロディのライジンに、マッケンジーニが突っ込んできた。


「ブロディ!後ろだ!」アルフレッドが叫ぶ。

突きこまれたハーケンスピアから胴体を守ろうと、突き上げた左膝ひだりひざから下が吹き飛んだ!


振り下ろされた超振動波刀を躱し、パニッシャーが距離を取る。


武蔵の真上から雷撃コースをとったボールドウィンにソフィアが機銃掃射し、左舷から突っ込んだダグラスにドメニコがVT弾を撃ち込む。


武蔵を囲む狭い宙域は乱戦と化した。




[ドメニコ機被弾!戦線を離脱していきます!]



[ブロディ機、左腕損傷!戦闘継続してます!]


マリアは焦って認証システムを探しながら、渡された通信機から流れる戦闘の様子を聞き涙が流れ落ちた。


早く・・早く・・


ブロディが死んでしまう・・泣きながら探すマリアは、いっこうに見つけられない兆候ちょうこうに絶望を感じ始めていた。

その時!

[ブロディ機被弾!胸部損傷!コクピットがむき出しです!]


「あぁっ!」マリアは銃座群とは反対方向へ駆け出した。


通路を駆けるマリアの涙は、後方へ流れ飛んでいく。


ソフィアは乱戦の中、被弾したドメニコのライジンが戦線を離脱し帰艦していくのを視界の端に捉えながら、必死にパニッシャーの攻撃をかわしていた。


そのソフィア機を追撃するダグラスは

「やるじゃねぇか、このあま!」

乱戦の中、たくみに攻撃と防御を繰り返すその姿は、イタリア宙軍トップエースの名にふさわしいものだった。


D小隊側は味方機が邪魔になり射線を取れず苛立(いらだっている。


「邪魔だカーマイケル!どけ!」


「黙れ!雷撃らいげきコースに乗ってるんだ!そっちがなんとかしろ!」


そんなカーマイケル機にソフィアのエスポジートからの弾丸が降り注ぐ。

「こいつ!」


真紅のエスポジートが黒いパニッシャー群の中で躍動やくどうする!

その機動性はパニッシャーを超えた。


そんなソフィアの視界の端に、ボロボロになりながら戦闘を継続しているブロディのライジンが目に入った。


「ブロディ!帰艦しろ!もう無理だ!」ライジンの状態は動いているのが不思議なぐらいのあり様だった。


「あんただけじゃ武蔵を守りきれねぇだろ!」


「死ぬわよ!」パニッシャーからの攻撃をギリギリのところで躱すソフィア。


「あいにくと、しぶといのが身上しんじょうでね!」武蔵への射線を取ったパニッシャーにブロディが狙撃する。


そんなブロディのライジンに銃弾の雨が降り注ぎ、肩のスラスターが吹き飛んだ!


「もう無理よ!帰りなさい!」パニッシャーとドッグファイトを繰り広げているソフィアは叫んだ。



マリアは独房の前で、認証システムに手を乗せた。

扉が開くと、ベッドに腰かけ座っていたウェイドが振り向いた。


「ウェイドさん!お願いです。みんなを!みんなを助けてください!!」


泣きながらそう言うマリアに、立ち上がり近づいたウェイドが、その肩に手をかけ言った。


「ブリッジに戻り発艦許可をとりつけろ、俺はパニッシャーで待機する」


「はい!!」と言って、マリアはブリッジに向かい駆け出した。


必死に武蔵を守るブロディのライジンは、左の腕と足を失いながらもなんとか持ちこたえていた。

ダグラスとフェンダーソン、カーマイケルが編隊を組み、武蔵に突っ込んでくる。


ドンッドンッドンッとVT弾を立て続けに打ち込むブロディに、マッケンジーニが執拗しつように突っ込んでくる。


むき出しのコクピットでそれを見止めたブロディが、ライジンに装備されている肩の手榴弾しゅりゅうだんをタイミングよく放ると、パニッシャーの直前で爆発する。


洒落しゃれた真似を!!」とマッケンジーニ

爆炎の陰からブロディが超振動波刀で斬りかかり、パニッシャーの重機関銃を叩き落とした。


むき出しのブロディのすぐ目の前を巨大なハーケンスピアが突き抜ける。


伝わる筈のない振動に、震わされるかの様だ。

ブロディはマッケンジーニから距離を取る為に加速しロールに入る。


通常ロールをうつ時、BRの背を外側に機動する。

それはロールの外側へと向け発生するGを、パイロットがシートの背で受け止める事が出来るからだ。


回避行動をとるBRを追尾するパイロットは、そのわずかな敵の動きを見抜き、次の動作をよんで攻撃する。


その為、追尾される側はフェイクを入れたり、タイミングをズラしたりといった戦術が発生するのだ。


しかしマッケンジーニほどのパイロットになると、瞬時に敵の動きを読み、的確なパシュートカーブ(追尾旋回角度)を選択し攻撃をする事が出来る。


通常の訓練を受けたパイロットなら、あっという間に撃墜されていたに違いない。


しかしブロディの機動はそれらをまったく無視したものだった。


腹を背にロールに入ったり、巨大なGを考えにいれない機動に入ったりする。


普通のパイロットであれば、そのGで失神したり、ブラックアウト(貧血状態)におちいったりし、戦闘どころではなくなってしまうが、ブロディはその強靭な体力で耐える事ができた。


マッケンジーニが

「このでたらめな野郎が!!」と叫んだ。


しかしハーネスがブロディの腹部に食い込み、バイザーの中でブロディは血を吐いた。


へ・・まだだ・・・まだまだだ・・・武蔵をやらせねぇ・・・



「ウェイド・セローン。パニッシャー発艦許可を求む」

突如ブリッジに後甲板から通信が入った。


「なに!?」と立花と粟野が後甲板の方向に振り返った。


そのブリッジにマリアが飛び込んできた。

「わたしが頼んだんです!お願いします!」

マリアと目の合ったアルフレッドがうなずいた。


立花が

「発艦を許可する。敵残存機は10機だ」ブリッジに動揺がはしったが、うむを言わさなかった。


武蔵後甲板に漆黒のパニッシャーを乗せるエレベーターがせり上がる。


それを見止めたダグラスが

「奴だ!奴が出てきた!!」パニッシャー全機に衝撃が走る。


「発艦直後を狙え!!」

パニッシャー数機が、発艦直後の無防備な状態を狙い打とうと突っ込んでくる。


狙い撃ったその瞬間には皇帝のパニッシャーはその場所にいない。

カーマイケルのパニッシャーが銃弾を浴びて爆発する。


「カーマイケルがやられた!カーマイケルがやられた!」その動揺からか二度繰り返した。


皇帝の駆るパニッシャーのスピードは、D小隊のパニッシャーを超えている。


突如とつじょフェンダーソン機に突っ込んだ皇帝のパニッシャーが放ったハーケンスピアが、フェンダーソン機の下腹部を貫いた!


フェンダーソンはベイルアウトする。


爆発した!


ボロボロになりながら必死に銃弾じゅうだんかわしていたブロディのライジンにマッケンジーニが突っ込み、ハーケンスピアを撃ち込む!


「死ねぇっ!!!!!」


躱しきれないと悟ったブロディが、最後の瞬間まで活路を見出そうとパニッシャーをにらみつける。


そのブロディの眼前で、パニッシャーが消えた!


「なんだ!?」


皇帝のパニッシャーが、マッケンジーニのパニッシャーの肩に飛び乗るかの様に体当たりしたのだ。


その皇帝のパニッシャーの勢いのまま、マッケンジーニは吹っ飛ばされる。

その衝撃でマッケンジーニは意識が飛んだ。


マッケンジーニを蹴り飛ばした皇帝は、瞬時に方向転換すると2機に正確無比な銃弾を撃ち込む。


弾幕を必死にかわすダグラスに皇帝が突っ込みハーケンスピアを撃ち込む!


パニッシャーの頭部を撃ち抜いた。

ブラックアウトしたスクリーンを見ながらダグラスが

「駄目だ!離脱する!!」


ボールドウィンが皇帝のバックをとるものの、凄まじい速さでロールをうった皇帝にバックを取り返されてしまい、背に何発もの銃弾を受け、爆発し戦闘不能状態におちいった。


次元が違う・・・


カーター大尉は、かつての部下だった男の力量を、今まざまざと思い知らされたのだ。


「撤退!撤退だ!作戦中止!」


D小隊は戦闘宙域を離脱していく。


体力も精神力もギリギリのところで戦闘を続けていたブロディは、ボロボロのライジンの中でシートにもたれかかった。


守りきれたのか・・・


そこに皇帝のパニッシャーが近づいてきた。


「生きているか?」とウェイド。


「ぬかせ!」と言ったあとブロディは、小声で続けた。


「あんたにまた助けられた・・・借りは必ず返す・・」


「いつか返してもらうさ・・帰投きとうするぞ」とだけウェイドは言った。


「あぁ・・」



パニッシャーとライジンが武蔵へ帰艦していく姿を、疲れ果てたソフィアが不思議そうに見守みまもっていた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 実に美味しい所を持って行きますねー ウェイドは!(笑) 真打ち登場!って感じでしたね~! 敵さんもしつこいですなー。ストーカーで訴えちゃうぞ!(笑) 戦闘の説明がやや、分かりづらい感じ…
2020/09/18 22:00 にゃんこ聖拳
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