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MAX REV  作者: 富士颪
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プロローグ 富士合同テスト

まだ冬の季節が残る富士スピードウェイ。年明けのセパンのテストからすぐの日程であったため、各チーム最後の調整に追われていた。

「やっぱり富士はまだ寒いね。」今季からLC500の開発ドライバーを務める神阪のぞみはシオン・レンツィのコースインを見守る。今回のテストの目的はシオンのマシン慣熟と持ち込みタイヤのセットアップの確認だ。

「ブレーキは徐々に詰めていけ。突っ込むなよ!」チーフメカニックの川村翔はシオンにそう言ってコックピットのドアを閉めた。

P「セッション開始、コースイン。」39号車LEXUS TEAM TARDの2018シーズンが始まった。搭載されているエンジンRI4Aのエキゾーストが甲高くなる。最初の一周は十分にタイヤを温めレースラップのペースに入る。「来日1年目なのに結構速さもある。」のぞみはモニターを見つめる。シオンは1分30秒台を安定して刻んでいる。

GTルーキーのシオンはのぞみがセッティングするマシンをいとも簡単に乗りこなす。午前中セッションはシオンが消化し午後のセッションはのぞみが担当する。

のぞみ「ボトミングも無いしピックアップも無い。ただちょっとリアのグリップは欲しいかも。」

水野「OK。サスペンションちょっと観てみよう。」

ピットでの調整も終わりのぞみは再びコースに出る。ここからのテストメニューはロングランを想定してタイヤをハード目に替えていた。セッション終了間近、全車アタックラップに入る。メインストレートを時速297キロの最高速を記録しTGRコーナーへと侵入する。フルブレーキングでの急速な減速Gがのぞみの身体を包み込む。コカコーラコーナー、トヨペット100Rをほぼ全開で駆け抜けアドバンコーナーでブレーキング。勾配のあるダンロップコーナーで再びフルブレーキング。NSX勢はブレーキローターを真っ赤にして侵入していた。ここからは低速の複合コーナーが続く区間。のぞみはここのライン取りは1番神経を使うセクターだ。バックマーカーや速さが違う300クラスにラインを阻まれれば高速区間で出したタイムが一瞬にしてロスしてしまう。最終パナソニックコーナーを抜けフル加速、コントロールラインを抜けた。1分28秒台をを叩き出し総合4位でセッションを終えた。富士合同テストのトップタイムは昨シーズン苦渋を舐めさせられた日産ワークスNISNO、2番手は同じく日産勢、ヨコハマタイヤを履くSENDO Racing。3位には京の韋駄天、綾瀬涼ドライブのレアル。4位にTARDが入り上々の仕上がりを見せて開幕戦の岡山に臨むことになった。

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