時の階~立ち尽くす者~東屋に蹲る女~主婦のひととき第五話、かわいいちゃんはマッチョマンで男の子、舞踊団のお姉さん達の秘密
ようやく、投稿できました
私)「今日も1日お疲れ様、お仕事大変だったでしょう」
と夫に話し掛けた
夫)「まあな~」 と照れくさそうな夫
私)「1日いっぱい頑張ったんだから
かわいいちゃんで癒やされてね
今日も1日目一杯頑張ったね」
((私もチョット疲れたけど))
心地よく1日が終わりそうな
気がするね」
夫も帰ってきてお風呂も済ませて
夜のご飯も終わってほっと一息つぐ筈が
今日は、なぜかかわいいちゃんが
暴れだした!
私)
「かわいいちゃん
今日も元気すぎるね善かったね」って
んっ?
本当か?
「何かお母さんが思ってたのと違う気がする!」
「かわいいちゃんの動きが何時もと違う」
「こんなのお母さんが思ってたのと違う気がする!」
「こらこら、ダンナ微笑ましく見ているんじゃない!」
「違うよ、かわいいちゃんお願い止めて~」
かわいいちゃんと一緒にクッションが波うってる~
「クッションちゃんがベタベタだよ」
((ヨダレと))
((不思議な汁で…))
「あ~ぁ~止めて~」
かわいいちゃんは、休み時間を入れつつ
あっという間の二時間ちょっと
終わって お寝むのかわいいちゃん
ふと目をやると、 床と クッションが
てらてら光ってる
余りのショックにうるうるしながら
夜も十時過ぎてるのに
洗濯と床の拭き掃除をはじめた
ようやく終わった十二時過ぎ…
ボーッとしながら、考えていると…
あぁ…また意識が…、
……引かれる様に…沈んでいく……、
…いつの間にか…霧の中を…
…歩いていた…
東屋の女に引き込まれ女と一体となり
私の感覚は視覚だけ視るだけの存在となった
共に女の記憶を辿って行く…
…そして女(紅昂)はあの町にに向う
最終的な、町の様子を話すと
町は様々な外敵に備えて
東西 南北に門を作り
その門ごとに案内所と言う名の関所を設けた
ここで怪しい素振りの者には秘密裏に
監視が付けられる
普通の旅人には案内人が付き目的の店や
宿屋に案内する
町を出るまで何かと世話をして見送る
裏の仕事が関係したことには
例えば
(巫女から情報を買いたいとか
秘密裏に護衛が欲しいとか
その他の他人に知られたくない事に
関係する事案の時は
当人だけをキャラバンとは別に
裏から誰にも顔を合わせない道を通って
総合案内所に連れていく事になっている)
基本的に町に入ったよそ者は
全員把握される事になる
門は外側は石を積み上げてあり
町に面したところは石と漆喰と土と煉瓦を
組み合わせて高さが12メートル 厚つさ5メートルほどの
塀を廻して町側にはそれと判らない様に
幅1メートル程の、通路を作り通路が
隠れるくらいの倉庫や馬車の預かり所等々を
置き何も無い煉瓦の壁に見える様にしてある
塀の通路を通り民家や商家の
地下通路をたどって行くと
様々な所に繋がっているが
客が通るのは巫女の占いが行われている館の地下
巫女の占いの準備(必要な情報を整理する)を調える
控えの間の前から回り込み
巫女の占いの館と
背中合わせに建っている総合案内所に向かう
此処から必要な物や人を仕立てそっと町から出たり
なに食わぬ顔で宿屋に案内されたりする
最初は(此処から町だよ)の境を知らせる門だけだったが
塀や通路などは町が大きくなるのと同時に作り
広げて行き高さもとったものだ
其れにともない
村は町の一部になっていった
結局町の南側に大幅に面積を拡げた畑と
職人の作業場が固まって
町の半分近くというかなりの大きさで一角をしめていた
町は相変わらず賑やかで
活気に溢れている私は祖父からの呼び出しに
急ぎ祖父の経営する宿屋に向かった
この町は、全ての店や施設が祖父の経営だが
表向きは別の主人が居る
町で一番大きい宿屋と併設された総合案内所は
祖父が直接視ている
隠居しているじい様が奥の部屋に居るという感じで
祖父は私を見て笑って手招きした
祖父)
「スーおいで」
私)
「はい、お祖父様どの様なご用でしょう? 」
祖父)
「一週間後に出るキャラバンの仕事が決まったよ
準備しておくように」
私)
「分かりましたお祖父様、一週間後と言うと
短い方の旅ですね?」
祖父)
「そうだよ、それとなくお前の兄たちの事を
少し調べて来てくれ、」
私)
「はい…、兄さま達……
子供達の為にも
何かをつかんでこなければ」
祖父)
「余り力むなよ」
私)
「はい、必ず無事に帰ってきます」
祖父)
「万全の人員を揃えておいたからな」
私)
「ありがとうございますお祖父様」
祖父)
「ゆうも連れて行け」
私)
「いえ、二親とも出掛けては
子供達が不憫ですので」
祖父)
「そうか、では代わりの者を付けてやろう」
私)
「では (とうる)か(さなみ)をお願いします」
祖父)
「そうだな 二人とも武に秀でているし
仕事も大分こなして馴れている分
余裕をもって補佐してくれるであろう
良い父親にもなったしな、話を通しておくとしよう」
私)
「はい本当に
従姉妹達には申し訳ないと思いますが
少しの間キャラバンに同行してもらう事とします」
祖父)
「うむ、それが良かろう」
私)
「準備がありますので
私はこれで失礼いたします」
祖父)
「分かった 又後でな」
私)
((いよいよ、兄たちの事を私の手で詳しく
調べることができる今までよりもっと
詳しく解るかもしれない))
私は焦る気持ちを落ち着けて
整理する為少し舞踊の鍛練をしようと
練習場に向かう途中で
お姉さん達から声を掛けられた
振り向くと 何時も踊りの鍛練を一緒にしている五人だ
お姉さん達)
「スーちゃん、キャラバンに出るんだろっ
連れていく面子は決まったかい」
「其れからまだ教えたい事があるからおいで」って
「いざというときの為に男を思い通りにする幻覚剤と
睡眠薬の使い方を!」
私)って(( おい!それ凄く危なくないか?))
「一通りは訓練してるからって」逃げようとしたが
お姉さん達)
「それじゃぁ足りないのよ~良いからこっちに来なさい」
私)
((あ~ぁ、放して~))
私はお姉さんに襟首を掴まれ 引きずられて行った小部屋で
自分の身が危険な目に遇わないように
身体に跡が着かないように
長く巾の狭い帯びを使って
相手を拘束するやり方を
男に夢を魅せながら情報を引き出す手練手管を
自分の身体も使い
否、 基、 自分も体験して
数時間の間にみっちりと しこたま仕込まれた…
解放された後私は涙目のまま 一目散に自分の家に駆け込み
勇にしがみついて
私)
「怖かったよ~」という私に、不思議そうに勇が
勇
「どうした?、何があった?」
と聞かれたが
言うに言えない 女の秘密……
暫くしがみついたまま
勇にくっついて歩いていたが
どうにか自分を立て直して 舞踊の鍛練に向かった
私達舞い手は、仕事をしに行った先の館で
裏の仕事が絡んでいるときは
真珠貝の内側の真珠層を粉にしたものと
薄い幻覚剤を調合して
帯状の薄布に仕込み舞う
そうして客をよい気分にさせるのだ
楽団者や舞い手は吸い込まない様に
如何にもミステリアスに見えるように
顔に薄布を着けている
少々きつめの顔や難ありの顔でも
優しげな美人や美男に見えてしまうかも?
キラキラとした真珠の虹の中で舞うのだから
此を上手く少しずつ綺麗に見えるように
蒔くのが技の魅せ所なのだと習った
とにかく鍛練有るのみだ
私は身体をしなやかに左右にかしげながら
手に持った薄布を
川の流れにたゆたうように浮かべて舞う
決して床に付く事の無いように
優しく、時には強く
くるくる回りターンをしたり
宙返りをしたり
優雅に舞う (優雅に見えるように舞う)
此を、その時々で人数を変えて
皆で息を合わせて舞う
そう、
さっきの手練手管のお姉さん達と…
勇の1日
今日も朝から こうと
こうの妻達の
(丁璃、波弓美、香瑠璃)と
十人の子供達の世話を 夫婦五人でこなして
一通り終えてから
妻達三人に子供を世話してもらい
俺も、こうも鍛練や仕事に向かった
こうは先に、なみば様に合いに行くとかで
町の方に向かい 後から練習場に行くと言っていた
俺は道場に行こうとしたところに
舞踊団のお姉さんに呼び止められた
お姉さん)
「ゆうちゃんちょっとだけ練習見てくれな~い?」
勇
((ここで断ったら角がたつ、それに
こうが何時もどんな風に鍛練しているか
気にもなるし~)) 「少しだけなら」
お姉さん)
「ゆうちゃんありがとう」
「ささっ此方へ」
勇
「たいした凄いものですね」
長い薄布を床に付け無いように見事に操り舞っている
凄く良い香りが漂い ふわふわともの凄く良い気分になってきた
お姉さん)
「ゆうちゃん
教えて~スーちゃんはどんな奥さんかしら?~」
勇
「ん~、スーは~、可愛く~強くて~
とても良い奥さんだよ~」
お姉さん)
「あら~ も~ ゆうちゃんたら、ノロケちゃって~
幸せなのね~…まあイイワ今日は
此くらいにしてあげる~」
「あまり時間をかけてたらスーちゃんが来ちゃうワ」
勇ん~、良い香りが強くなった、
何処かで、パンパンって音がする
お姉さん)
「ゆうちゃん どうしたの?
うたた寝なんてしちゃって もう~毎晩頑張りすぎ」
勇
「ちっ、違います、これで失礼します」
俺は練習場をあわてて逃げ出した
其れにしても俺はどうしてしまったのか
良い香りがした所までは
覚えて居たのだが…う~ん
解らない
後でこうに聞いてみよう
鍛練の時間が無くなるとヤバい
何時なんどき何があるとも解らないからな
身体は鍛えないと直ぐ鈍る……
そうこうしているうちに
昼だ 急ぎ戻り妻達と一緒に
子供達に食事をさせなければ!
十人も居るから
今頃妻達が 目眩を起こしているかもしれない
急ぎ戻ると
いきなりこうがしがみついてきた
勇
「なんだ、どうした?」
「大丈夫か?」
((一体何があったのか))
こうが小さな声でぶつぶつ喋っている
こう)
「(あぁ、そんな~、そんな事は止めて~」
勇
((一体何があった?、怖い 怖すぎる))… …
触れないでおこう……
子供達のご飯が終わる頃には
どうやら立ち直った様子のこうは
まだ鍛練が有るといって家を出た
ホントに大丈夫なのか?
まだなにか話したいようだったが
夜にでも、話してくれるかな?
夕方に戻って来たこうは
すっかり落ち着いていた
そして、
一週間後にキャラバンに出ることが
決まったと言った……
懲りずにお付き合いお願いします