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時の間にさ迷う者~東屋に踞る女、第三話

少しでも分かりやすくなれば良いな~

 私は東屋の女が気になった、


そして また霧の中を東屋に向かう 


女の心とシンクロした…霧が薄くなって、

目の前の景色が変わっていく…  あぁ……


町が見えてきた…、みるみる女の体が

若い頃の容姿になっていき

意識も視覚もはっきりしてきた。


年月を過ごしたのち、祖父(武官)が始めた仕事も

安定してきて、一族の者達も増えていき、


移り住んで来る者もあり、町が大きくなってくるにつれ

宿屋や雑貨屋、武器防具を扱う店、食べ物屋や、

その他の生活をする為に必要な場所や

物を整備し皆と共に働いた、


そして、町に近い所に村を作り、

畑で必要な作物を栽培していた、

キャラバンに出ない者達は農業をしたり、

女達は機織り(はたおり)、

男達は、家を作る為の様々な材料や

資材を加工する職人や鍛冶職人や家具職人、

暮らしに欠かせない雑器の職人になったりと、様々だ。


一族の者は基本的に、

子供から大人まで(おの)が身は

守れるほどの武を身につけているが、

一人一人の適性に合わせて、色で組分して居る、


白玉組(はくぎょくぐみ)は 

(主に町や村の中で働く者達で、年寄りや

身重の者や子供で構成される者達)


碧玉組(へきぎょくぐみ)は 

(職人達で、農具、武具、

生活に必要な道具類を作る者、

家屋を建設出来るものその他)


黒曜玉組(こくようぎょくぐみ)は 

(あらゆる商売をする、商人達)


紅玉組(こうぎょくぐみ)は (歌舞音曲を主にしながら、

情報収集する者達)キャラバン組


翠玉組(すいぎょくぐみ)は (キャラバンを運営しながら、

間者の活動して隠密理に巫女の為の情報収集する者達)


紫玉組(しぎょくぐみ)は (キャラバンに於いて

用心棒を主にする

裏の仕事は依頼のあった者の身を守る為に、

命のやり取りも覚悟する者達)


組の名に玉 (ぎょく)を入れたのは、

それぞれ己が命を玉 (ぎょく)の様に大切にして

欲しいという、祖父の考えからだ


祖父(武官)は、キャラバンを自分の

息子である父に任せて、町に止まり(とどまり)

組に分けた者達の教育から、


キャラバンに出たまま戻れなかった人々の

子供達を、細かい事まで祖母と共に面倒を見ていた。


祖父は

一族にの者達に、仕事の段取りや

キャラバンでどの様な仕事するかなど、

旅に出て仕事をしたい一族の者に教育指導し、

武術と裏の仕事の事も教え始めた…


巫女の占いの為と、戦争を避け生きるために必要な

情報を集めてきて、必要な者に売る為に、


キャラバンで訪れた国で、吟遊詩人や、用心棒、

楽団や、舞踊団、商人のキャラバンに、

まとめてこれ等全部を一族の者が働く為に

祖父と共に一線から退いた者達が教育する。 


巫女の力を持って生まれなかった私は、

乳離れする前から、昼間は祖父に面倒を見てもらい、

物心がついた頃から

キャラバンに出る事を望んで本格的に、

祖父に武術(紫玉組に入れるほど念入りに)と

裏の仕事と旅に必要な知識、

(地図の見方作り方等) 様々な事を細かく教えてもらい


一族の者に舞踊と楽器をならい

紅玉組に入れてもらうことが決まりそうだ、


上の兄は黒曜玉組に入ることになり、

中の兄は翠玉組に、

下の兄は碧玉組になった、


兄たちと町や村の仕事を手伝ったり、

商売を勉強したり、武術の鍛練をして、

一族の皆と共に旅してキャラバンで働く日を待っていた、


キャラバンでの旅のは、短い物で二ヶ月~三ヶ月で戻る、

長い物は、半年位かけて各地をまわるものだった、


各地に置いた拠点には、

夫婦で商売をする一族の者達を何組も

配置しその者達から、情報を拾いつつ(占いの為の)

商売をしながら、旅するのだ。


私達兄弟は、上の兄が十六歳になり


中の兄が十四歳で、


下の兄が十二歳、


私は十歳で、皆二つずつ違う


三人の兄達は、一族の決まりの通りに、


十六歳になると 初めての旅の前に 妻をめとり子を作り、


一人目が産まれ落ち着いた頃に、キャラバンに出た、


私達の一族の決まりで、


旅に出る者は子を残し、血を絶やさぬ様に

しておかなければいけない事になっている・・・


そして兄たちは、それぞれが、

短い期間の、

キャラバンで慣らしていく


祖父に言われた通りに、


旅を重ね上の兄は二十一歳になり


長い期間のキャラバンに出る事もあった。


一番目の兄は何度目かの旅の途中、

隣国の戦の情報収集していた時に捕まり、


拷問の末に苦しみながら亡くなったとつたえられた


時期を同じくして、


二番目の兄はキャラバンごと行き方知れず、


嵐にでもあったのか?


盗賊に襲われたのか?、


手がかりもないまま、帰るはずの日程から、


半年立っても、


戻らず…


三番目の兄は、


外つ国の貴族の屋敷の改築工事に潜入し、

情報収集していて、


崩れてきた柱の材料が当たり亡くなった・・・


遺骨だけは戻る事が出来たが


本当に事故なのか疑問が残る・・・。



十五歳になる直前に私は、


父の後目を次ぐ事になってしまった、


悲しみに暮れる兄たちの妻子を支えなければ!。



話しは前後するが、


私が幼い頃に、


祖母は自分の能力により、私の(つま) 


候補三人を(私が紅玉組になる為)


キャラバンで一緒に行動することの多い翠玉組の中から、


私の四つ年上の者を選び、その三人と一緒に修行していた…


私は、


十歳になる春に(つま)を決める為に


共に修行していたこの三人と


手合わせをした、模擬戦とはいえ一日がかりで戦い、


戦いから二人が脱落して、


残った一人と


木製の剣で打ち合う内に、くるくると辺りの景色が回り、


まるで溶け合うような


錯覚を覚え……そのまま意識が飛びそうになる


寸前で


打ち合う相手に抱き止められ……相手と目が合い、


互いにタマシイの半身と確信した…


たとえ幾度生まれ変わるとも、

再び巡り逢う運命のタマシイの半身だと…


その日より婚姻の日まで、


互いを良く理解する為に協同生活することになった、

互いに二人の時は真名で呼びあった、


彼の名は一勇(ひとたけ)といって

私の名は紅昂(こうこう)という


何をするにも常に一緒にいて、信頼を深め逢う、


いずれ時が来たときに、全てを与えてもらい、


また私も全てを与える為に


寝食を共にする、互いを大事にし、思いをはぐくみ、


彼が十六歳になった時婚姻を結び、


上の兄や、中の兄と同じように一族の中で一家を構えた。


祖父と祖母は町の仕事をする合い間に、

中むつまじく過ごしていた、


祖母は、巫女の仕事は母に引き続き、

一族の子供達の面倒を見ていた、


タマシイの半身である祖父と共に、


兄たちの死から暫くして、母は身ごっている事が分かり、


時を過ごして、難産の末に妹が生まれた、


妹には巫女の力の欠片が宿っていた、


祖母の三つ目の力が……


先見の巫女の力は、巫女の家の出の者の、

特に力の強い者が預り(あずかり)携え(たずさえ)

生まれて来るが

産まれると同時に先見の能力は

祖母に戻る為、それぞれの自分の運命や霊、

力とは関係無いのだ


私は、思う どの人達も同じような所に生まれるのは

タマシイが呼び逢う為だろうか、


祖父や、祖母と同じように、

何度も生まれ変わり巡り逢う、

そしてより良い人生を送るため、


生きる、


力なき者は、

その、力の強い者に引きずられがちだが、


それでも、その中でそれぞれが己を探し運命を探すのだろう。


祖父のタマシイの半身は祖母だが


父や、母はその限りではないと思う…


父はキャラバンから帰る度に婦人を連れてきた、


私) 「父様、また女を連れてきたのですか?、

此れから、母様達どう言い訳なさるのですか?……

何人目ですか?逃げられたのも含めて」


父) 「ん~、逃げられたのも含めて五人目だったかな」


私)「そうですね…、三人目と四人目の方は…

父様のキャラバンに寄生して、

この町を通りすぎただけですものね~、」


私) 「で、五人目の女ひとは

何を得意としているのでしょうか?」


父) 「特にこれといってない、な~、

でもほわっとした雰囲気が、心が和むな」


私) 「何の役にも立たないのですね~、

母達は納得しますか?」


父) 「だが、タマシイが引かれ逢うたのだ」


私) 「・・・・タマシイの半身なのですね・・・

では、母達も納得するしかないでしょう・・・

どうなることやら」


頭が痛い、父は本当に女に弱い


私の兄弟は、


兄が三人妹一人の五人兄弟だが、


上の兄と私と妹が母を同じくしてる、


一人目女ひとが二番目の兄の母で、


二人目の女ひとが三番目の兄の母だ


皆一族の者で、それぞれが一族の為働いている

ちなみに、母達はとても中が良い、

皆とても父に愛されているから、


五人目の女ひともそうなるのだろうか?。

疑問だ。


一族には、家族を守る決まり(掟)があるのだ、


私には、一人の(つま)

三人の妻と九人の子が居る、

もうすぐ一人産まれるから十人になる、


子供達の二人が私と(つま)の子供で


子供達の六人は兄達の子供だ


そして、一人は兄たちの妻達と相談して、

私や夫つまと三人の妻達との関係をより強くするため、

三番目の妻意外の 

(二番目の兄の、生死が不明の為)


上の兄の妻と、下の兄の妻が、私の(つま)

と契りを結び、


上の兄の妻だった、私の二番目妻と(つま)の子で、

四人目の妻も今、懐妊中だ


私は、兄たちの妻子を守る為

私の嫁にした……


姉たちも色々思うところがあるだろうが、


何よりも、兄たちの子を守る為、

力を合わせ一族の中で力を誇示し、皆を守り

子を育て上げなければ。



あぁ…また辺りが霧に包まれる…


かわいいちゃん) ク~ンク~ン、ドンッ

私)グフッ 背中に痛みが走る、

本当に乱暴ちゃんだ


ごめんねかわいいちゃん、抱っこしてあげようね~ 

もう少し、したらお父さん帰って来るから、

食事の準備をして待とうねぇ…

かわいいちゃん、本当にかわいいね、

お耳がふわふわで、お母さんはかわいいちゃんが大好きだよ。

主婦のひとときで、かわいいちゃんの話しも書き出しています。

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