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手紙
異母兄が来てもう4週間たつが
いまだに父と母のこの気持ち悪いものを
見るような卑怯な目は変わらない。
下の弟達はそんな親の目を知らず
ただ無邪気に異母兄に遊んでもらうのだ
私は兄の心中を察し、この日に珍しく兄を
私のお気に入りの場所に案内したいと
父と母に言って、兄を外に連れ出した。
父と母はたいそう驚いたのか言葉もなしに
そっぽを向いて不安げにしていた。
ざまぁみろ
私は心の中でぼそりとつぶやいた。
私には兄をかばう気も父と母の肩をもつきも
そうそうないのだ。
そうだ、すべて私自身のためだ。
こう胸糞悪くされてはかなわない。
「君は、臆病者だ。」
彼にしか聞こえない声で私は言った。
彼はただ何も言わずに笑っているだけだった。
何か言われるのが怖くて何も言えずに
ただ貼りつけただけの笑顔で周りに溶け込もうと
ただ言われるがまま、されるがままに生きるだけの
ただの弱虫の臆病者だ。
私は、そんな彼が心の底から嫌いになった。




