プロローグ~僕の独白~
はじめまして、皆さん。
皆さんは、前世の記憶とか転生ってわかるだろうか?
あっ!そんなかわいそうな子を見る目で見ないで、べつに新手の宗教の誘いとかそんなのではないから!
お願い、話をきいて!?
…失敬、取り乱しました。
ま、まぁ、なにが言いたいかと言うと…僕ってば所謂、転生ってやつを体験してたらしい。
え?なんで、らしいって感じで曖昧なのかって?
それは、僕が転生した先が物語によくありがちな剣と魔法のファンタジーな世界とかじゃなくて、普通に日本っぽいんだよ。まぁ、現実の日本にはなかったような学校とか財閥とかあるけど…
それは、ちょっと進んだ未来の日本とか、僕が生きてきた日本とは違う似て非なるパラレルワールドの日本って事かもしれないけどね。
あ。そういえば、自己紹介と僕が転生したことに気づいた理由の説明をしてないね。改めまして…
はじめまして、僕の名前は真澄拓也、16歳。前世の自分に関する記憶とかはあんまり、というかよく思い出せない。
えっと、趣味は………えっ、僕の趣味とか、興味ない?いいから、転生したことに気づいた理由を教えろって?
せっかちな人たちだなぁ。………あっ、ごめんなさい、ちゃんと話します。だから、その振り上げた拳を下ろしてください。
………え、えっと、転生したことに気づいた理由…って言うか出来事について話すね。
僕には、幼馴染みの女の子がいるんだけど、その幼馴染みは僕が6歳の時に僕の家の隣に引っ越してきたんだ。それで幼馴染みの御家族が僕の家に「お隣さんになるからよろしくね」って感じの挨拶に来たんだ。それで、そのときに幼馴染みを見たときに急に頭が痛くなって、自分の部屋に戻って寝て起きて気づいたら前世の記憶を思い出したんだ。
あ、ちゃんと「よろしく」って挨拶をしてから、自分の部屋に戻ったよ。
でも、なんで幼馴染みを見て、前世の記憶を思い出したかわからないんだよな。
なんか、幼馴染みに見覚えがあるような気はするんだけどね。
まぁ、思い出せないんだから仕方ないよね。