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どーも、intenです。

高校生時代に書いたやつがあったので、投稿してみました。

 キーンコーンカーンコーン


「ゼロカ。また0点とったんやて?」


 授業が終わり僕がいつものように廊下で水を飲んでいると、いきなり背中を叩かれ蛇口とキスさせられた。


「ぶぅはぁっ! 何すんだよ!?」


 僕はあわてて顔をあげ声の主にふりかえる。


「よっ! 0点の全華そうか通称ゼロカ」


 そう僕の名を説明口調で呼んだのは僕と同じ二年で主人公資質テスト全学年第五位、720点のラウンダーである長谷川悠騎はせがわゆうき

 通称なにわのゆうきだった。

 彼はひょうひょうとした優男で独特のなまったしゃべり方をする三枚目で有名だ。


「ったくよくとれるなぁ。0点なんぞ。うめるだけやもん。適当で簡単やろ?」


 その言葉にたいし僕は。


「ユーキ。使い方間違ってる。適当ってのは「適切に当てはめる」って意味だよ」


 そう言いながら笑顔で返す。


「さすがやなぁ。学力テスト全国一位は伊達やないな」


 そうユーキも笑顔でこたえる。


「まぁな。知識はあるからな」


 そう。僕が0点なのは学力じゃない。

 この全てが満たされている世界で唯一「個人により結果が変わるもの」それが「主人公資質テスト」通称主質テストである。

 この主質テストの結果から人々は様々な光球ジョブボールを与えられそれを用いて様々な職業ジョブになれる。

 この職業同士で闘う競技「ジョブファイト」がこの世界一の娯楽であり生活の一部になっている。

 主質テストの科目は全部で十科目ありそれに応じた十の職業がある。点数が高いほど強力な技も簡単に使える。

それぞれ

個性オリジナリティ職業=ヒーロー」

感情キャパシティ職業=マナマスター」

ビリーブァー職業=ラッキースター」

アクション職業=ハイスペッカー」

柔軟性マッチング職業=コーディネーター」

判断力ストライカー職業=ジャッジメント」

ソウル職業=シャーマン」

性格キャラリズム職業=マジシャン」

能力スキル職業=エレメントマスター」

技術アート職業=コンバットマスター」

となっており更に

「基(基礎能力重視)」

「魔(魔法魔術重視)」

「戦(戦闘能力重視)」

の三つの属性に分かれている。

 この属性はそれぞれ基は戦に強く戦は魔に強く魔は基に強いという三つ巴になっておりじゃんけんのようにこの相性で勝負が決まる事も多い。

科目に当てはめると

「個性=基」

「感情=魔」

「運=基」

「体=戦」

「柔軟性=基」

「判断力=戦」

「心=魔」

「性格=魔」

「能力=魔」

「技術=戦」となる。

 これとは別に称号があり、同点数が5つ以上8つ未満で「ラウンダー」という同点数の職業全てを使えるもの。

 同点数が8つ以上で「オールラウンダー」という十個全ての職業を使えるものがある。

 この他にも幾つか特殊な称号があるらしいが0点の僕には関係ない話だ。


「僕は0点でいいよ。ジョブファイトに参加する気ないし」


 そうあっけらかんと言うと


「そんな君も好きよ」


「んぅ」


声に振り向いた瞬間キスされた。


「今日のファーストキスゲット。セカンドいただきまーす」


「ってい!」


「あいたっ」


 そういって二回目をしようとした彼女を別の女の子がチョップでとめた。


「痛いじゃないのよ」


「往来。良くない」


 そう注意してくれた女の子に僕は声をかけて頭を撫でる。


「今日もありがと。助かった」


「ん」


 いつもと同じように喜んでくれているようだ。


「あぁー。ずるぅい。私も私も」


 そう言ってきたので頭を撫でてやると「幸せ~」と笑顔になった。


「毎日ようあきんでやるのぅ。三人さん」


「だって好きなんだもん」「ん、役目」「楽しいしね」


 三人の声がハモった。


「ところで何の用? サキ、トオカ?」


「君に会いに」


 僕の問いかけにそう答えたのが崎井園実さきいそのみ

 主質テスト全学年第一位、906点のオールラウンダー。

 通称クールラウンダーのソノミ。

 一つ上の三年生で生徒会長である。

 身長が高くかなりのナイスバディに腰元まで伸びた黒髪のストレート。

 所々金色がまざり輝いている。二年連続ミスコン一位の美少女であり僕を拾って家族にしてくれた人だ。

 しっかりした姉キャラで一応僕のフィアンセって事になっている。


「一緒。楽しい」


 そう答えたのは緑李十佳ろくりとうか

 主質テスト全学年第六位、690点のラウンダー。

 通称ロリ妹のとうか一年生である。

 彼女はサキとは反対の意味での美少女でサキを綺麗系としたらトオカは可愛い系である。

 そんなに高くない身長に幼く見える童顔で髪は肩まで伸びるライトグリーン。

 少々癖毛でそれがいいアクセントになっている。

 簡潔にしかしゃべらずそれが保護欲をかきたてる。

 入学イベントで彼女の担当になってから気に入られたらしくしょっちゅう僕の所にやってくる。

 妹みたいな存在だ。


「ありがとトオカ。会長? 本当の用件は?」


 トオカの頭をもう一度撫でながら会長としてのサキに聞く。


「あなたにお客様よ。女の子。かなりの有名人よ。いつ知り合ったの?」


「名前は? 何ていう子です?」


「サーシャよ。主質テスト世界一のサーシャ・H・京歌。幼なじみって言ってたけど?」


「・・・・・サーシャ・・・・・。何でここに」


 僕、いや俺「ザジ・H・全華」にとって、その名前は最も大切な名前であり、最も会いたくない名前だった。

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