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僕(郡山 次郎)は、両親が残した家で、兄(一郎)と二人で住んでいた。
両親は、病気で既に他界していた。
僕と兄は互いに独身だった。
僕は現在、40歳で、工場勤務だ。
兄は、二つ上で42歳。
僕と同じく工場勤務で、あった。
その年の8月1日。
僕は元気よく、帰宅する。
マッチングアプリで、出会った女性との三度目の食事会が決まったのだ。
先に、帰宅していた兄に、それを告げる。
兄は、
「そりゃ、よかったな♪」と一言だけ。
二人でテキトーに作った夜食を食べ終え、
僕らは各々の部屋で眠りに就いた。