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超獣戯画Ⅰ  作者: m-u-t-o-i


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第二十六話 手記1

~手記1~

ここに連れてこられて、およそ2週間になる、

囚人を捉える牢屋…なのだろうか。

地下の鉄の檻にまるで罪人のように収監されている。

食事はでるが、最低限と言ったような量だ。

死なせる気はないが活力も与える気はないのだろうと思う。

ここでの生活に少し慣れて気づいてきたことがいくつかある。

初めに連れてこられた時は地下があまりにも暗すぎてわからなかったが、何人か他にも繋がれている人がいるようだ。

牢屋は横繋ぎになっているから、横の人が誰かは詳しくはまだわからない。

でも時折啜り泣く声が聞こえる。

少女の声だ。

聞いたことはある声に思えるが…特に誰かはわからない。

もう一人、つながれている男がいるようでその人はたまに詩?のようなものを謳っているようだった。

2週間がたった時に話しかけたが、話す事を禁じられているといって、あまり話してはくれなかった。かわりにこの紙を分けてくれた。詩を書くのに使っていたそうだ。

繋がれて1週間ほどか?…したある日、1人の男が灯りを持って地下に降りてきた。、

彼は初め部下を連れてきていたが、俺を見つけると、部下を追っ払った。

彼は年は俺と同じくらいだろうか…手に何か装置のようなものを持っていた。

そして、俺を一通り見回すと、体重と年齢を聞いてきた。

俺が答えると満足そうな表情をしていた。

そして一言『死ぬ前に願いが叶うとしたら、何がしたい?』と聞いてきた。

俺は咄嗟のことにめんくらったが、『彼女に会いたい』とそう言った気がする。

彼はそれを聞いてから何やら装置を見て、少し考え込んでから、地下を去っていった。

ここに来た時にいろいろな覚悟はできたつもりだったが…

彼の質問で少し本音に気づかされたような気がする。

俺はどうしても最後彼女に一目会いたいのだと。


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