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はじめましての初投稿です。
小説自体書くのが初めてなので、おかしなところや伝わりづらいところがあるかと思います。
指摘、アドバイス等よろしくお願い致します。
藤乃 莉那、享年25歳。
いきなりですが、
この度、異世界にて魔女業をはじめました。
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今世の名前はリディアナ。
現在14歳、プラチナブロンドの髪と暗緑の瞳を持っている。
自分でいうのも恥ずかしいが、美少女である。
剣と魔法の国カタルフィーナより遠く離れた小さな村の外れにある妖精の森。
そこで10年前に魔女のおばあさまに森の中で倒れているところを拾われて以来、一緒に暮らしている。…いえ、していた。
2年前におばあさまがひゅるりと風のごとく旅に出られてから戻られないので、現在は一人で暮らしている。
便りで元気なことを知らせてくれるので心配はしていない。
ちなみに、倒れていた時の記憶はないため、自分の生まれや実の両親について覚えていない。
きっと生活に困窮した両親が口減らしのために森に捨てたのだろう。
この世界ではよくある話だ。
それなのに前世の記憶はあるというのが不思議だが、事実なのだから仕方がないのだ。
さて、今日は少し遠出をして、村から離れた町で行商をする予定である。
魔女といっても怪しい薬を作るわけではなく、傷薬や熱冷ましなどの薬や、森で採れる木の実と果実を使ったお菓子などを作り、それを売って生計を立てている。
後ろで緩く結んだみつあみを横へ流して支度を整えた後は、薄手の外套を来て、商品をつめた籠を持てば準備完了だ。
村から町までは馬車で1時間。
昼を過ぎると森の中は薄暗くなるし、早めに帰ってきたい。
「よし!じゃあ、行ってきます!」
何故か今日は妙にそわそわするな、なんて思いながら家を出る。
後になって思えば、この後起こることの虫の知らせだったのかもしれないが、現時点では知るよしもない。