8話 招待
新年、あけましておめでとうございます。
抱負はもう決まりましたか?
私は来年受験があるので勉強に力をいれたいです。
それでは、本編をどうぞ。
出発から数日が経った。
人間の住んでいる村も、だんだん少なくなってきているのが分かった。俺達は、フェアリーのリリーの嗅覚を頼りにして歩いた。フェアリーは、聴覚と嗅覚がとてもいいらしい。
「うーん...。村で聞くには、そろそろだと思うんだけどな。」
ノアは、メモされた紙をもう一度見た。
「リリー。エルフの村の匂いとかするか?」
「あんまわかんない。もうお腹空いたから、そろそろご飯にしましょう!」
「もう少ししっかりしてくれよー...。お前が頼りなんだから。」
「じゃあ、ご飯ちょうだいよ。」
「...はぁ。カーレ、少しここらで休もう。」
ノアは、ため息をついてそう言った。
「言い出しっぺの俺が言うのもなんだけど、本当にあるのか心配になってきたよ。」
「ないのなら、エルフは存在しないだろ。どこかしらには、あるはずだ。もう少し探そう。」
「もう、ちゅかれた。」
リリーは、ハムを口に頬張ってそう答えた。
「うーん。なんとかいい手段はないか?このままだと、相当時間がかかりそうだな。」
俺達は、村から持ってきた食料を食べつつ、考えた。
その時、少し先から声が聞こえた。
「やめろ!早くそこをどけ!」
「へっ。エルフ達は、根絶やしにするように伝えられてる。ここで大人しく死ね。」
そこには、二人のエルフの兵士と、馬に乗っているエルフ。そして、四人の人間の兵士がいた。
「おおっ。噂をすればエルフか。」
「だけど、なにかもめているようだが。」
俺達は、耳をよくすませた。
「このお方に、指一本触れさせる訳にはいかない。分かったなら、早く失せろ!」
「チッ...。話の聞けないエルフ共だなぁ。まあ、答えに期待などしてはいないけどな。」
「このエルフ達、どうします?」
「まあ、見つけ次第殺せとの事だ。ここで殺しちまおう。」
そう言うと、人間の兵士は剣を抜いた。
「どうやら、襲われてるみたいだな。」
「どうする気だ?」
ノアは少し考え、言った。
「よし、エルフ達に助太刀して、情報をもらおう。もう、これしかないだろ?」
「...分かった。やろう。」
俺は、クレイモアを。ノアは、ダガーを構え近づいていった。
「おい!そこのあんたら。」
「あ?人間じゃねぇか。俺達になんの用だ。」
「そこのエルフ達に、手をあげるのをやめてくれないか。お前らに何かしたわけでもないだろ?」
ノアは、落ち着いてそう言った。
「なんだぁ?お前らは。お前らもこのエルフの味方か?残念だが、それは無理な話だな!」
兵士は、四人共笑った。
「そうか。そっちがその気なら。」
ノアは、俺に目で合図を送った。俺は、一人の兵士を斬りつけた。
鎧に当たったため、重い金属の音が鳴り響いた。
「ぐぅっ!?」
一人の兵士は小さな呻き声をあげた。
「貴様ら!ただで生かしておけると思うな!」
もう一人の兵士は、ノアに向かって勢いよく剣を振り下ろした。
しかし、ノアはダガーでいなし、腹に蹴りをいれた。残りの二人は、エルフの兵士が槍で牽制し、剣を弾き飛ばした。
「ク、クソっ!お、お前ら。次はタダで済むと思うなよ!?」
四人の兵士達は、急いで逃げていった。どうやら追い返す事に成功したみたいだ。
「カーレ、よくやった。ありがとう。」
「ああ...。なんとかな。」
「人間。何故、俺達を助けた?」
一人のエルフの兵士に声をかけられた。
「いや。困っているようだったから助けただけだ。」
「本当か?何か、よからぬ事を考えているのではあるまいな?」
もう一人のエルフの兵士に声をかけられ、槍を構えられた。
ノアは、慌てて答えた。
「い、いや。別にそういう事ではないんだ。俺達は...。」
「やめなさい。二人共。」
その時、馬に乗っていたエルフが口を開いた。
フードをかぶっていて、顔はよく見えないが、口もとは狼のような口をしていた。
「...はっ。」
エルフは、槍を下ろした。
「...私達を助けてくれた事、感謝します。どうやら、貴方達は何か目的があるようで。少しだけなら、お手伝いしてあげられそうですが、なにかございますか?」
俺とノアは、少し目を合わせ、ノアがこう言った。
「俺達は、少しエルフの村に用事があるんです。どこか、人とエルフが敵対していないような村はありますか?」
「ふむ。そういう事ですか...。なら、私の村に来るといいです。私の村には、人も住んでいますしね。恐らく、そこで用事も済ませる事ができるはず。私達は、丁度村へ帰る所なので、ご案内しましょう。」
こうして、俺達は村へついて行くことになった。
なんとか書き終わりました。
それでは、次の更新もお楽しみに!