6話 決意
テスト期間だったため、更新が遅れました。
最近寒いですね。みなさんも風邪ひかないようにしてくださいね。
道中、リリーが色々な質問をしてきた。
どこから来たか、何歳か、恋人はいるのかなど。他愛もない質問だったが、俺はいくらか心が休まった気がする。しばらく、誰とも話していなかったからだろうか。
リリーは、元は違う人に飼われていた?らしいが、その事については、今度話すとノアが口を挟んだ。俺も、詮索は不要だと感じ、深く掘り下げるつもりはない。
色んな事をこのフェアリーと話しているうちに、カフェに到着した。
「着いたな。中に入ったら、そのマントは脱いで大丈夫だぞ。」
ノアが言った。
俺達は、カフェの中に入った。
カフェの中は、人が少なかった。まあ、この時間帯なら無理はないだろう。
「ご注文は、何になさいますか?」
「コーヒーを二人分たのむ。」
「かしこまりました。…ところで、そちらの方は見ない方ですが、お友達ですか?」
「友達?…まあ、そんな感じかな。」
そのまま、店員は去っていった。
ノアの事を知っているところ、ノアはこの場所によく来るようだ。
「ここ、俺の行きつけなんだ。コーヒーが最高にうまいんだぜ。」
ノアは笑ってそう言った。
「あー…本題に入っちまうか。まずは、マントの理由から説明しなきゃならないな。」
表情を見る限り、少し重要な事らしい。俺も聞きたいことは多かったが、とりあえず聞くことにした。
「お前、放浪の戦士って知ってるか?」
「放浪の戦士…。聞いた事しかない。」
「近頃は、やけにエルフの襲撃とか多いだろ?その影響で精神がおかしくなった奴らの中に発症する、病気みたいなものなんだ。」
俺は、今は記憶が曖昧な状態だ。しかし、エルフの襲撃の事だけははっきり覚えてる。
だけど、もう思い出したくもない。
「そして…。伝えにくいんだが、お前も、その一人だったんだ。」
「俺が…?」
そして、ノアに俺と会った時の一部始終を聞いた。俺は、その時の記憶は全然ない。しかし、傷跡を見る限り、本当なのだろう。そして、ノアは盗賊だが、今はあの小さい村の門番をやっているらしい。あの村は、傭兵を雇うこともできなく、盗賊を頼るしかなかったという。
「そうだったのか…。しかし、俺はここでしか被害を与えていないなんてことはないだろうな…。他の村にも…。殺した人も、多いはずだ…。」
俺は絶望するしかなかった。俺がはやく対策しておけば、こんな事にはならずにすんだのに。取り返しのつかない事をした。
「まあ、気づかなかったんだ。無理もない…。俺は、今は放浪の騎士について色々情報を集めているんだ。分かったことはいくつかあった。一つは、放浪の騎士が動き出すのは夜。月の出た夜だ。昼は普通だが、月光を浴びると症状が出るらしい。もう一つは、とにかく人を襲うこと。最後の一つは、発症中は、運動神経が活性化すること。なんとも、厄介な病気なんだよ。」
「そうか…。」
「ところで、あんた、これからどうすんだ?俺は、じきにこの村を出る。…こんな盗賊にも、やらなきゃいけない事があるんでね。」
「俺は…。」
俺には、二つの選択肢があった。
まずは、家族の安全を確認すること。家族は、他の大きな村に旅行しに行ったのだ。この盗賊は、電話が村にあるから、そこで連絡をとればいいと言っていた。俺も、どこに行ったかはわかるから、宿に連絡を通せばいい。
二つ目は、町に帰ること。襲撃されてだいぶ経ったが、まだ修復には時間がかかるだろう。しかし、少しは安全だろうと思った。
……。
いや、俺には、まだやることがあった。答えは、俺の心の中の沸き立つ怒り、憎しみにあった。
それは…。
俺の友を奪ったあの忌々しいエルフ軍の大将、リッカルドを殺す事だ。
とりあえず、書き終わりました。
次の更新もお楽しみに…