君を守るためなら何度でも
初めて投稿します。
書き方(改行とか空白、句読点)はめちゃくちゃですのであらかじめご了承下さい。
また、この作品はTwitterでついのべとして投稿したものを再編成したものです。
こうやって目を覚ますのは何回目なんだろう。
ベッドから起き上がる。今日は9月4日、ゆうきの誕生日だ、ゆうきはこの日学校帰りに線路に飛び込み自殺した。そして俺はゆうきの自殺を阻止するために何度もこの9月4日を繰り返してきた。俺は何をしたらゆうきを
守れるんだ?
俺とゆうきは高校2年生、ゆうきはかわいくて学年でも人気者だった。ゆうきと話すきっかけになったのは1年生の時だった。「一組で音楽選択の人いる?」ゆうきが朝俺のクラスに聞きにきた。この時ゆうきは音楽の教科書を忘れてしまい、誰かから借りようとしていたみたいだった。
「俺、音楽選択だよ、どうしたの?」
「教科書忘れちゃってさ、貸してもらえないかな?」
「いいよ!」
俺はロッカーの鞄の中から音楽の教科書を取り出してゆうきに渡した。
「ありがとう!しょうたくんっていうんだ!よろしくね」
ゆうきはうれしそうに自分の教室へと戻っていった。
その後、朝のHRで入学して最初にやったテストが返された。ちなみに俺は下から数えて20番目の220位だった。そして、1時間目が終わるとみんながテストの1位はだれか話していた。「1位4組のやつらしいぜ」「ゆうきとかいうやつだろ」どうやらゆうきが1位だったようだ。
ゆうきが教科書を返しに来た。
「しょうたありがとう!助かったよ」
「今度は忘れないようにね」
「うん」
この事がきっかけで放課後よく一緒に遊ぶようになった。
一緒に映画を観に行ったり、ゲーセンで遊んだり、とても楽しい時間を過ごしていた。9月4日のあの時までは。
時は経ち俺達は2年生になり、クラスが一緒になった。下から数えて20番目だった俺の成績はゆうきのおかげで常に10番台に入るようになった。クラスが一緒になってから常にいっしょだった。そして、9月4日俺はゆうきに言われた。「僕、ずっとしょうたのこと好きだった。」
そして、俺はゆうきにこう言った。
「俺はゆうきをそういう対象としてはみれない。ごめん」
ゆうきの目に涙がこぼれた。そして、これがゆうきと俺が交わした最後の言葉だった。
「じゃあね、今日はごめん」
その帰りにゆうきは駅のホームに入ってきた列車に飛び込んで死んだ。
スマホのメモ帳のアプリにはこうかかれていた。
「家に帰るのがもう嫌だ。あんなところには帰りたくない。僕が生きる価値なんてない」と。
ゆうきは家のことに悩んで苦しんでいた。でも、俺はその事に気づけなかった。むしろ、告白を断ったことで自殺を早めてしまった気がした。
その日一晩中考えていた。どうすればよかっただろうと。気づいたら学校の机で寝ていた。どうやら帰りのHRの前のようだ。そして、俺の隣にはちゃんとゆうきがいた。俺はよくわからなかった。黒板には9月4日の文字が。どうやら僕はゆうきが自殺をする前に戻ったようだった。
確か、コクられたのは放課後だった。
俺は、あの日と同じ行動をしてしまった。結果は同じだった。
でも、また時間が戻って教室にいた。
今度は告白を受け入れた。でも、結果は同じだった。「家に帰るのがもう嫌だ。あんなところには帰りたくない。翔太今までありがとう」何度繰り返しても結果は同じだった。
今でも僕は9月4日をくりかえしている。でも、ひとつ気づいたことがあった。それは9月4日の戻りたい時間に戻れること。俺は、朝からもう一度やり直すことにした、ゆうきを守るために。