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プロローグ

俺、谷本海翔たにもとかいとは今不思議空間にいる。

周りを見渡してもここが部屋なのかそれとも屋外なのかわからない。

ここにどうやってきたのか、思い出そうとすると頭が痛くなる。

体験したことがないから確かなことは言えんが記憶を封じられているというよりはもともとここに来るまでの過程を覚えていないというほうが感覚としては正しかった。

まあ、俺がここにいる原因となったやつがいて、俺がそういう風に思考するよう仕向けてたとしたらどうしようもないが。



しばらくいろんなことを考えていると、何の脈絡もなしに突然目の前に人が現れた。

外貌は10代前半くらいの少年とよんでも差し障りないほどに若く、金髪碧眼をしている。

「やあ、気分はどうだい。ああ、警戒しないでくれよ。僕が君をここに呼んだのは確かだけど君に危害を加えるつもりはないよ、というよりもう加えようもないだろうけどね。」

と少年は俺に話してくる。

加えようもない?どういうことだ?

とりあえず何か話してみるか。


「ぼく、お母さんは?迷子になっちゃったのかな?お兄さんが一緒に探してあげようか?」

「おい、僕は子供じゃないぞ!そんな姿勢をかがめんでも十分話せるわ。」

むむぅ。怒らせてしまったようだ。子供の扱いはうまい方だと自負していたのだが。


「人を見た目で判断すると痛い目をみるぞ、覚えておけ。まったく最近の若いやつは・・・」

何かぶつぶつ言いだした。ここでお前もそのくくりに入ってるんじゃ、というツッコミはだめなのだろうか。


すると少年?は気を取り直して話を再開する。

「君も何かほかに聞くことあるでしょう、ほら、なんか怪しいやつが話しかけてきてるんだからさあ。目的はなんだ?とか、お前は何者だ、とかさあ。」

とふうやれやれ的な顔してあきれてる。

おい、自分で怪しいやつって言ってんぞこいつ。

さっきの警戒しないで、みたいな言葉と矛盾してないか。

なんか面倒だな。


「お前はいったい何者なんだぁー(棒読み)。」

仕方ないので乗ってやる。


「なんだいそのやる気のないセリフは。これだけ神様の僕がへりくだってやってるってのに、まったく・・・」


またなんかぶつぶつ言いだした。

おいちょっと待て、今なんかスルーできない単語が聞こえたぞ。

普通ならこいつ頭おかしいんじゃね、と一蹴するんだが最初からこいつが放ってるオーラ?的な何かがそうさせない。


「おい、神様ってどういうことだ?なんで一高校生である俺の目の前にそんな存在怪しいことこの上ないやつがいる。」

「どうして僕が神様だとわかったんだー!」

やっぱ俺の勘違いかもしれん。

ふざけてんのかこいつ?


「ああ、この隠すことのできない僕から漏れ出すオーラを感じ取ったんだね。常日頃から困ってるんだよねー、これ。これのせいですれ違う人みんなに、『あれ、神様ですよね?』って声かけられちゃうんだよ。必死に変装してるんだよ僕も。それでも・・・」

それ以降はめんどくさいので流した。

とりあえず満足するまで待つ。


「・・・・・・・って聞いてる?もう、折角君が死んだ理由を僕自ら話してあげようとしてるのに。失礼しちゃうなあ。」


また聞き捨てならないことが聞こえた。



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