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「何にせよ、これって、僕達も一応、パーティ結成だよね!」

と、サクヤは嬉しそうに発言した。

 突発的に村長にお願いされてパーティを組んだが、8歳の男の子。

 どこか冒険に憧れるお年頃。更には、自分の好きなイアン、リーシャと一緒に組めた事が嬉しかったようだ。



「パーティって……随分お粗末なパーティやな」


 辺境な村の悠々気ままな戦士に、8歳の魔法使い初心者に、生活能力皆無の僧侶。(元・聖女)



「わぁ…とっても素敵ですね!」

 リーシャもまた、サクヤの意見に同意し、笑顔を浮かべた。



 サクヤもイアンも不思議に思った通り、リーシャがしてきた冒険は、普通のものでは無い。

 沢山お供としてついてきた城の者達が、リーシャのお世話を、冒険中でも甲斐甲斐しく行う。リーシャは聖女としての役割以外、何一つした事が無い。

それはリーシャにとって、とても窮屈なものだった。

だからこそ、リーシャもまた、サクヤとイマルと一時的とはいえ、パーティを組めて嬉しかった。



「そんなん言うてたら、また村長に厄介な案件持ち込まれんで…」

 イアンは、盛り上がる二人を他所に、今後起こり得る未来を予想し、面倒事は勘弁だと、肩を落とした。





 辺境の村ヘーゼルに着くと、何やら村の中が騒がしく、帰ってきた三人を見るなり、肉屋のマルシェが駆け寄った。

「なんなんこの騒ぎは」

「それがね、珍しくこの村に冒険者が来たんだよ!しかも中々のイケメンよ!」

 辺境の村ヘーゼルに冒険者が来るのはもう数十年ぶりと言っても過言では無いらしく、冒険者の来訪に、村の人達は歓迎ムードだった。


「えー。それやったら、冒険者が来るまでもう少し待っとったら良かったわ」


 冒険者は魔物との戦いに慣れているので、戦える者がいない村では、冒険者が来ると、厄介な魔物の討伐を依頼したりと、何かと重宝される。



「冒険者かぁ…会ってみたいなぁ。ね、お姉ちゃん」

 冒険に憧れるサクヤは、目をキラキラさせながら、リーシャに同意を求めた。


「はい。是非」


私自身は、聖女だった頃に冒険者には沢山会ってきたので、特にドキドキ感は無いのですが、サクヤがこんなに目を輝かせているのなら、会った時のその笑顔を遠くからでも見ていたい!ので、肯定する。







 とりあえず、魔物の討伐の報告が先決と、三人はマルシェと別れ、村長宅に足を進めた。


「褒美に何かくれるのかな」

「あの強欲村長の事やから、絶対くれへん」


イマルはハッキリと断言した。





リーシャにとって、毎日が新鮮で、平和な日が続いていた。

いつもの様に朝食を食べて、顔を洗って、洗濯をして、イマルやサクヤと会い、村の皆に挨拶をする。

毎日の生活の中で、新しい発見があったり、昨日まで出来なかった事が、ほんの少しだけど、出来るようになったり、最近は、村のお祭りに向けて、少しずつ、家の中を飾るようになった。



「リーシャさん」

「ジェラード」

村長に会いに行く途中、酒場のオーナーであり、カリンの父親であるジェラードが、手に袋を持ち、声をかけた。


「先日はお世話になったね」

ジェラードは50代の一児の父親だが、どこか気品が漂っているような、落ち着いた雰囲気がする。カリンを怒る時は例外だが。



ジェラードは、持っていた袋を、リーシャに手渡した。

「ありがとうございます」

中身を確認すると、リーシャは頭を下げた。



「お礼を言うのはこちらの方だよ。リーシャさんが回復してくれたおかげで、店を休まずに済んだんだ」


店の支度の最中、包丁で手を怪我したジェラードは、リーシャの元で、治療を受けていた。


「しかし、そんな物がお礼で良いのかい?お金は受け取らないと聞いていたから、店の特別優待食事チケット券を用意するつもりだったのだが……」



イマルに進言されてから、リーシャはお金以外の、村人達の負担にならないような物を、治療の代わりに受け取る事にしていた。


ジェラード特製のスペシャルメニューの招待は大変、魅力的なのだが、今は、他に集めている物があって、それを手伝って貰っている。


「はい。とても嬉しいです」

「?何や、そんなん集めとんのか?」


袋の中に入っていたのは、そこら辺に落ちていそうな木の葉や、木の実だった。


「もうすぐお祭りなので、今一生懸命、家の中の飾り付けをしているんです」


マルシェから、年に一度、家の中を飾り付けし、子供達が家を周り、見に来る。と聞いてから、空いた時間を使い、綺麗な木の葉や木の実を使い、リーシャなりにもてなそうと、村の人達に作り方を教わりながら、一生懸命頑張っていた。



「えっらいな。俺なんてちょっと物飾ってお終いやで」


簡易な、どこかで購入した人形を玄関に置いて終了しており、毎年、子供達や、付き添いの大人達にブーイングを受けながら、いつもやり過ごしている。













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