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明日世界が終わるらしい


アイテム番号: SCP-001-BG


オブジェクトクラス:Safe


特別収容プロトコル:SCP-001-BGは特別な収用を必要とせず財団の収容施設内で一般職員とともに生活をさせます。

毎晩当該オブジェクトの就寝前にはDクラス職員によって当該オブジェクトに明日の予定を伝えさせてください。

明日の予定を伝える前に当該オブジェクトが入眠した場合は機動部隊”新しい朝が来た”によって当該オブジェクトを覚醒させ、日本国に一般的に伝わる朝の体操の曲を聴かせるようにしてください。


説明: SCP-001-BGは一般的なコーカソイドの外見を持つ30代の男性です。

非常に破滅的な思想を持ち、明日世界が終わるため日常から離れ、死の準備を行うよう周囲を諭します。

遺伝的な特異点は無くどのように力が発揮されるのかは現時点で不明です。

SCP-001-BGは2015年インドの寺院にて民衆を集め、世界の終焉に関する講演を行っていたところを財団に発見されました。

SCP-001-BGは常に周囲に対し世界の終焉に対する説明を行います。その話を一定の人数が信じることにより次のような異変が起こります。

信じた人数が5,000人を超えた時点でSCP-001-BGの起点として小規模な地震が発生します。

10,000人を超えた時点で地震の規模が大きくなり、同時に雷を伴う豪雨が発生します。

財団が発見した際には1万人を超える聴衆が熱心に聞き入っており、周囲には雷雨が吹き荒れ、震度5程度の地震が発生していました。

一度活性状態に入った場合、その話を止めるか、聴衆の関心を別のことに向けることにより非活性状態にできることがわかっています。

また、就寝前に翌日が良い一日であることを認識させることで世界の終焉についての話をある程度抑えることができます。



実験記録:



インタビュアー: ██████博士

付記:SCP-001-BGに好意を寄せている女性とのお見合いの三日後に実験を行った。

<録音開始>


██████博士: それでは、まず最初にあなたが何か、教えてください。


SCP-001-BG: 私は████です。


██████博士: ありがとうございます。明日は世界が終わってしまうのでしょうか?


SCP-001-BG: いや、明日はあの子とデートがあるんだ!終わらせるなんて悲しすぎるよ。


██████博士: それはよかったですね。上手くいくことを祈っています。


SCP-001-BG: あの子は本当に素晴らしいんだ!文学が好きでいろんな本の話をしている。この施設にある本をもっと読ませてくれないか?


██████博士:ほう、文学が好きなんですね、図書館にある本ならお好きに読んでください。良ければ私の蔵書もお貸ししますよ


SCP-001-BG: それはありがたい!たくさん本を読んであの子ともっと沢山話をするんだ!


██████博士: それでは世界の終焉はまだ遠いのでしょうか?


SCP-001-BG: そうだね。今まで僕は世界はちっぽけでくだらないものだと思っていたんだ。

      でも、あの子と出会って僕は変わったよ、世界は彩に満ちていて素晴らしいものだったんだ!

      そしてあの子が教えてくれたんだ。みんな僕のことを大切に思っているし僕のことを求めているって!


<録音終了>

メモ: あの女性にはもう少し実験に協力してもらう必要がありそうだ

   彼は破滅的願望を持っているが、それは彼の自己肯定感の低さに端を発生ているのかもしれない

   そして周囲の嘘に包まれた世界でこれから彼は生きていくのだろう。

   世界は限りなく優しい。 -████博士




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お題

「明日世界が終わるらしい」で始まり、「世界は限りなく優しい」で終わる物語を書いて欲しいです。




作成:よ

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