呪いの本が導く物語(エタ作品供養枠)
現状息抜きとして扱うにはシリーズものは一つで十分という個人的理由から(エタ作品系殆どに謂えるが)。なので、気が向いたら独立するかも?続きが思い付かずにエタった経緯があるので多分難しいのかな?
前話含めて稚拙ですがそれでいいのならどうぞ。
なお、現状のエタ作品ストックはこれだけです。同枠として保留作品投げる可能性はあるが。
噂には件の図書館に数冊ばかり「呪いの本」と呼ばれる物がある。読めば人が少しばかり変わると言われ、偏屈で有名なおじさんも図書館でそれを読んで人が変わったと言われている。只の都市伝説と言われてはいるがあまりにもその話題を町の大人は避けるため、絶対怪しいと自分は睨んでいる。無論準備はある程度ながら出来ている。そういった小説を鵜呑みにし過ぎだろうか。大丈夫だろう、仮にそうだとしても噂に行方不明は一言も存在しない。デマだったらそれで恥ずかしいな。黒歴史として一生残るだろう。っと、着いたぞ。よし、誰もいないな。燃やしても燃えないなんて噂もあったがどうなんだろうな。よし、これかな?題名が少し違う気もするがこれだろう。なるほど圧力みたいなものがあるな。いや、強くなってるか!?
ー畜生、こんなことがあってたまるか!よりにも…
何?空耳か!幾ばくかピンチのようだ。でなければあのような言葉は出ないだろうが。
ー届け、過去へ!誰でも良い、助けを!この命が対価でも構わない!うわぁぁ…
なるほどそうか。結果としてこの時代に偶然届いた、と。じゃない、そういうことか!トラウマに残るような出来事が起こりうると。いや、あれの怨念が憑いてるみたいだ。
・・・ここは森の中か?ううむ、居心地が悪い。ただこの世界に来ただけでなく、厄介なことに件の怨念とセットらしい。精神が参りそうだな。早く誰か助けに来てくれ…
場所及び視点を変えてとある村、年若い青年が旅人として流れ着いた。格好としては剣は背に固定して薄手のコートを羽織り、肩からは道具を詰めた袋をコートと共に固定。この世界では一般的な旅の格好である。別段予定して来たわけではなく、ただ通過するのみと思っていた。宿を発って以来歩き通してきたために朝と比べて歩調が鈍っており、次の村にて足を休めようという気が起こりつつあった。ただ、普段の彼ならもう少し伸ばしていたであろう。後から考えるに導かれていた、ともとれるのか、神の気まぐれというべきなのか。
村につくと見当たる辺りの子供に声をかける。目立った施設がなければ教えてもらうのが旅人の常識だ。しかし、声を掛けるなり泣き着かれ不意な機嫌とりを余儀なくされた。恐怖する対象に出会ったのだろう。考えた後、彼は原因を探ろうとの約束を取り付けた。となれば先ずは情報収集である。どうやら近隣の森から呻き声のようなものが聞こえてくるとの情報である。聞くほどに後悔が育ちつつある。が、した以上は為さねば。何よりこの旅初めての依頼事だ。よし!覚悟を決めろ。さもなくば村からの信頼に関わるかもしれぬ。
暫く進んだところで気配を認めた。この先にいるらしい。殺気か?いや、微かに…
考えている暇はない。あいつが元凶か。子供が泣くわけだ。気配からして魔法を射つか?
現状、遠距離に青年と何者かはいる。そのまま戦いに突入、青年は相手を知るために相手の出方を伺おうとする。が、敵はがむしゃらに魔法を打つばかりである。いや、多少は青年の動きに対応はしている感じか。そうなれば、といわんばかりに青年は得意の接近戦へと持ち込み、辛勝。因みに彼は片手剣一本を得意とし、魔法はからっきしである。敢えて言えば慎重であり、その性分から寒系に適応しやすいというが。
漸く呪縛から解放されたか。ただ支配下にいたことは悪いばかりではなかったようだ。魔法の使い方を自分の体験として教えてくれた。さて、解放してくれた青年だ。生憎この世界に身寄りの宛はない。むしろ生体的な人間として自分が存在しているかも怪しい。となれば同行を頼むほうが良いかもしれない。.そもそも.これを受け入れてくれるかどうかだが。
「ああ、構わないさ。ただ、旅を始めてから対した経験も無いから頼りには出来ないかもしれない。それでもというのなら。ついてくると良い。」
彼の了解を得たところでなにかを落とした。拾い上げれば見知らぬ指輪で、どうやら自分を持ち運ぶためののようだ。自分はいわば使い魔みたいなものになるのか。
どうやら自分は知らないうちに近くの村で問題になっていたようだ。報告のついでに占い師の見解も聞いておいた。今の自分は特殊なウィスプ種のエネルギー体、とりわけ「ソウル」と呼ばれるものらしい。普通ウィスプ種は何者かの悪意、或いは似たものが魔力を纏うとなるとのこと。そのなかでも魂が乗るものを「ソウル」と呼ぶ。あのときの断末魔に引き込まれて今の自分がいるのだろう。世界観を越える力を持ったに違いない。それを解決することが元の世界における本の呪いを解くことに繋がるかもしれぬ。ゴールの一端は見えた。が、旅を続けるには中途半端な日の傾き具合らしい。
知るには多少遅れているかもしれぬが青年は名を「ルウィン」というとのこと。魔法に自信は無く剣術で補っている。寒系に適正を持ち基本的に考えてから行動するタイプとのこと。そもそも性格が適正に影響するのが一般的らしい。ウィスプに当てはまるかは不明とのこと。この地の伝承に友の意志が宿った形見がその力を発揮し持ち主を助けたというが元が平和な環境、未開の技術の世なためにどう作用するかはまだ自分でも判っていない。これから知ることもあるだろう。現状として魔法を扱うコツと多少の持ち込み道具が使えるか位だ。そんな情報含む雑談、就寝等を経て翌日に村を発つ予定である。こんな身でも寝ることは出来そうだが道具を整理するか。スタンガン、小型エアガン、メモ帳、スマートフォン..何を考えればこうなるかと聞きたくなるような組み合わせだが武器の類いは腰に着けておこう。鞄の中身を整理して就寝にはいるか。
翌日、泊めてもらった者へ礼を言い、村を出る。その際占い師から助言を預かった。ソウル、つまり自分の存在が何かしらの鍵となる。あと、活動する際に持ち込み道具含めてソウルの内に入ることも忘れるべからず、と。休めるのなら指輪に入らせてもらうか。