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囚われた親友に  作者: tukimine
2/11

過去1

『2番、小田切 英二(おだぎり えいじ)

「はーい」


 中学2年でクラス替えをし、俺の前の席に座る彼は初めて見る顔だった。


『3番、柏木 陵』

「はい」


 担任が出席をとっていると、前にいる彼が振り向いて話しかけてくる。


「よろしくなー!柏木!」

「あ、ああ……よろしく」


 第一印象は、明るい奴だと思った。しかしそれはあくまで第一印象。印象は変わるものだ。

 クラス替えをしたというのに、彼はあっという間にクラスの人気者になっていた。立ち回りの上手い奴なんだと印象が根付く。

 きっとそれは自分には無いモノだったから、客観的に見て羨ましかったのだろう。 俺は人付き合いが苦手だった。そんな俺にもしょっちゅう話しかけてきた。


『柏木、ここってこれでいいんだよな?』


 数学の教科書を開いて、解いた問題を見せてきた。回答もあってる。解き方も完璧。

 ………本当に良く出来る奴なんだ。

 俺はほんの少しだけ回答の仕方のアドバイスをした。そうしたら、彼は嬉しそうに笑う。


『へぇ~、やっぱり柏木に聞くと分かりやすいわ。教え方上手いよな』


 そんな風に誉められると悪い気はしなかった。不思議と嫌味はない。ただ爽やかなんだと思った。

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