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第十二歩

「ふぅん……」

「どったのレオン」


 デイヴに変な因縁のつけられてから早二日。第六層も二割ほど攻略し終わり、今日も今日とてダンジョンアタック日和なのではあるが、宿から出て出かける前にレオンは宿の従業員から手紙を一通渡された。

 手紙の差出人は、アルフ。それを見たレオンはちょっとだけフィルに待ってもらって自分の部屋で手紙に目を通すことにした。

 アルフらしい少し堅苦しさのある字を読んでいくとレオンの表情は少しだけ固くなり、小さく声が漏れた。それを聞いて何故か部屋の中にまでついてきたフィルが何時ものように軽くレオンにその理由を聞いてくる。

 これはフィルにも少しは関係ある話だと思いレオンは手紙を適当な机の上に置いてから手紙の内容を軽く説明し始めた。


「デイヴさん、何でもここ一週間くらい家に帰ってないらしいんだ」

「一週間って……丁度私達がアルフさんの家に行ったときくらい?」

「うん。だからまだアルフ兄さんはデイヴ兄さんに圧をかけられてないって」

「そうなんだ……だからあんな自信満々に声かけてきたのかな?」

「だと思う。あの人肝っ玉小さいからアルフ兄さんの圧があったら話しかけてなんかこれないよ」


 だが、一週間もあの男が家に帰っていないのは意外だった。

 レオンの記憶ではどれだけ長くても三日くらいで家には帰ってきていたのだが、どうやらここ最近になって行動パターンが変わったらしい。アルフの圧に屈しなかったのなら少しはデイヴに対する見方も変わってはいたのだが、それが無かったのならあの男は肝っ玉が小さく弟に言われたい放題な親の脛齧りのままだ。

 アルフは確実に脛を齧らせないだろうからどうするんだろうなぁ、なんて思いながらもレオンはその通りだよね、なんてレオンの言葉に同意しているフィルに対して首を縦に振る。だが、この手紙が送られたのは恐らく昨日。となると今日はデイヴに会わないようにした方が身のためかもしれない。

 あの男は人を陥れるためならどんな手でも平気で使う。そしてその証拠を家の力で揉み消す。七光りで脛齧り。そんな男を相手にそこまでビビらなくてもいいかもしれないが、万全な体勢を取って確実に危険の芽を潰さないともしかしたら自分達に向かなくてもいい牙が向くかもしれない。


「今日はダンジョンから戻ったら直帰しよう。駆除連合支部に行ったらカチ会うかもしれない」

「分かった。じゃあご飯は買ってから帰る?」

「うん。まだお金あるよね?」

「もち」


 となれば。駆除連合支部でバッタリ、という事を防ぐために今日のダンジョンアタックの後はそのまま帰る。今日の方針はそれでいいだろう。

 そして明日朝一で換金に行き、一度アルフの元へ。そしてアビーと会いアルフとのアポをもぎ取ってからそれまでの稼ぎで宿で引きこもって生活し、なんとかアルフを交えてデイヴ対策会議を行う。そこまで決めてレオンとフィルはようやく頷いた。念には念を入れた作戦会議は大体十分ほどの時間を要したがダンジョンアタックなんて何時からでも出来るため特に二人は急いで部屋を出る、という事はなかった。

 強くなれば金と時間が増える。それがこの駆除連合員のいいところだ。十分という朝の時間にしては貴重なそれを贅沢に使えるのは若者二人にとってかなり精神的な余裕にもなっていた。

 二人は自分達の装備に何か忘れたもの等がないかを確認してから部屋を出てそのまま宿を出て行った。朝食はもう食べたためあとはダンジョンで夜まで暴れるだけだ。だけなのだが、ふとフィルが自分のポーチを覗いた。フィルのポーチには女の子らしい小物が幾つかと、常備用ポーション二つと餞別として貰ったポーションが二つが入っているだけ。それ以上は動くのに邪魔になるからとフィルは持ちたがらない。

 だが、フィルは自分のポーチを見てレオンに声をかけた。


「万能薬、買ってきていい?」

「万能薬? ……あぁ、そういうこと」


 フィルの言葉の真意は、第六層に出てくる魔獣の持つ能力対策であった。

 第六層の魔獣。それは、巨大な食虫植物……いや、食人植物だった。形は様々なので特に決まった名称はないものの、その能力と体はフィルの天敵とも言えた。

 まず、能力。それは、相手を麻痺させる麻痺薬を飛ばしてくる事。これに当たれば全身が痺れてロクに動けなくなってしまいそのまま食人植物に食われてしまう、という事が多々ある。が、フィルは今のところ掠って体の動きが鈍くなる程度の被害しか被ってはいない。

 が、問題は植物という性質。葉や木、蔦で構成された体はフィルの拳一発だけではどうにも破壊するに事足りず、殺しきるまでにかなりの時間を所要するのだ。本来、剣や槍のタレント持ち一人いれば万能薬さえ持っていれば楽勝な階層なのだが刃物を使わない二人にとって植物型の魔獣はかなりウザったい相手だった。

 フィルの打撃ではダメージを与えにくく、魔弾では威力が足りない。かと言って火炎瓶なぞ使おうものなら確実に火炎瓶が足りなくなるうえに絶対にこっちにまで飛び火する。だから簡単には使えない。それが二人のダンジョンアタックが二日で二割というペースにまで落とされた原因だった。コボルト・センチネルの剣を売らなきゃよかったとフィルはちょっと後悔した。

 が、無いものは仕方がない。フィルは昨日体の痺れを取るのに万能薬を使い、今持ち合わせが無い事を思い出したのでレオンに万能薬を買ってきていいか聞いた。レオンも言われてから思い出して結局昨日食事の後に買いに行かなかったのか、とちょっと呆れながらも別にダンジョンアタックは急ぐものではないので大丈夫だよ、と一言呟いた。


「一応剣とかも買っておく?」

「うーん……ナイフならギリギリ使えるけど……」

「ちっちゃいもんねぇ……」


 相手はただの花ではない。自分たちの身長以上はある巨大な植物なのだ。それを相手に使い慣れていないナイフを持って挑んだとしてもフィルの食人植物解体ショーの時間は大して変わらないだろう。

 だからと言って剣を持って行ったとしても使い慣れていないが故にもしかしたら苦戦するかもしれない、が。


「一応剣は買っておこうか。刃物が無いと詰むかもしれない状況を想定して」

「んー……それもそうだね。じゃあ私が一応持っておく」


 ナイフなら使えるが、かと言ってナイフでは食人植物を倒すのに時間がかかる。かと言って素手ではまたまた時間がかかる。じゃあもういっそそこそこの長さがある剣を持っておいた方がいいのではという結論に至った。それはフィルも同じようで万能薬を買う前に先に手ごろな安い剣を買うことにした。

 近くの武具屋へ行き選別機を一回睨んでから店先に適当に置いてある数打ちの安物の剣を適当に抜き取り眺める。

 剣を携帯する場所は、両腰、背中、そして後ろ腰。その中で拳士であるフィルが一番自身の技の邪魔にならずそして何時でも抜け、捨てられる場所は一つ。後ろ腰だった。

 背中は羽が邪魔で背負えない。それに、それが邪魔で技が阻害される可能性がある。両腰も言わずがな。足技が邪魔される可能性がある。となると残りは後ろ腰だけ。消去法で選んだとも言えるが、それでも真っ当な剣の使い方をしないフィルにとってはそこが一番携帯するにはいいポジションだった。


「じゃあこれかな」


 フィルは普通に使うならかなり小振りで小さな片手剣を手に取り、試しに剣の鞘にある紐を自身に巻き付けた。あまり長いと抜けないので置いてある中では一番小さな剣を手に取ってのだが、後ろ腰で携帯してみると案外長さは丁度よく、右手をすぐ後ろにやれば抜けるようにしていたため抜刀もかなりしやすかった。

 まだ鍔も付けておらず鞘も柄も作った時に一先ずという感じで付けた物にしか見えなかったが、それでも剣を重要視なんてしていないフィルにとってはそれが値段も安くて丁度よかった。

 試しにその状態で素早く抜いてみれば逆手で持つことにはなってしまうが食人植物が相手ならそこから順手に持ち直して斬りかかるまでの時間はある。それに、この剣は包丁や鉈代わりにも使えるため何かしらの事情でダンジョン内でキャンプをする事になった場合はこれを使って食材を切ることも出来る。


「じゃあ僕が買うよ」

「え、でも……」

「偶には男らしい所見させてってば」


 そう言うとレオンはフィルの持っている剣を取ると勝手に清算して金を払ってしまった。

 フィルはちょっと不機嫌そうだったが、レオンがじゃあ万能薬二個買ってくれたらそれでチャラにしようと言ってきたのでフィルは頷いた。

 が、フィルは気が付いていない。その万能薬、全部フィルが使う事になるのが基本なのだと。レオンは後ろで銃を構えているので麻痺薬なんて飛んでこないと。

 そしてフィルが金を払って万能薬を二個買ってポーチにある常備用と餞別のポーションを抜いて代わりにレオンに持ってもらう。後衛のレオンはフィル程動き回らないためフィルより幾分か大きなポーチを持っているのだが、それが幸いした。しかし、これでレオンのポーチはもう一杯だ。足には起爆銃、腰にはポーチ、遺物回収用ポーチ、火炎瓶ともう物を携帯するスペースがなかった。

 が、暫くはこのままだろう、とレオンは自分の体を見て思い、ダンジョンへと向かうことにした。


「これでちょっとは楽になるといいけど」

「そうだね。取り敢えず私は麻痺薬を避けながら剣を振れるようにしないと……」


 自分の拳だけが武器だった彼女にとっていきなり剣を使うというのはかなり至難の業だ。そのため、今日一日は剣に慣れるように戦わないとこれから先、あまり進軍速度は増さないだろうと思った。

 そのため考えた通りに今日、明日辺りは剣を中心とした戦い方を納め、そして一気に今まで通りのペースで第六層をとっとと突破する。剣はまた食人植物系の魔獣と戦う時や拳じゃ詰んだ場合のために取っておく。中には手刀で植物なんて斬ってしまえと言ってしまう人もいるかもしれないがそんなの出来る人間なんて居ないため有翼メスゴリラでも無理なものは無理である。彼女の師匠は頑張れば出来るらしいが。


「じゃあとっとと第六層に行こっか」


 レオンの言葉にフィルは頷き、隠し通路から転移装置に乗り二人でそのまま第五層のボス部屋後へと転移する。勿論、転移の際は目を閉じてまた眩しさに目に残光が焼き付くという事は防ぐ。


「よし、着いた」

「じゃあとっとと第六層に行って……」


 ――その瞬間、二人の首筋に銀色の物が走った。

 それに反応できなかったレオンはその銀色に首を埋めかけたが、その前にフィルが思い切りレオンを後退しながら蹴る事によって真後ろへふっ飛ばした。


「いっづっ!?」

「誰ッ!?」


 ふっ飛ばしたレオンの首根っこを掴みながらフィルがその銀色の持ち主へと声を飛ばす。

 もしも自分が気付くのが遅れていたらレオンは確実に死んでいた。自身すら反応がギリギリの一閃は何処かで見た覚えがあった気がした。

 いや、何処かで、ではない。かなり近い内に。それこそ、一週間以内に見たことがある。

 構えながら叫ぶが、下手人は出てこない。まさか誰かと間違えて暗殺してきたか、とかなりお気楽な事を考えたがこれほどの剣を持つ人間が斬る相手を間違える訳がない。だとすると暗殺失敗を見て逃げたか。フィルはレオンの首根っこを掴んだままそっと、そっと転移装置に乗って地上に戻ろうとした。

 これは衛兵を呼んでくるべきだ。自分達ならなんとか出来ると過信して深追いしてはいけない。そう自分の全く働かない直感が告げている。


「転移したら追ってでも斬ります」


 その声が響いたと同時にフィルは足を動かすのを止めた。

 恐らく、無理にでも転移したとしても自分達は確実に斬られる。そして、それがバレないまま自分達は消えていく。

 ダンジョン内で死んだ者は死体が残らずダンジョンに吸収される。この法則によって自分達の遺体は誰にも見つかることなく消えていく。つまり、殺りたい放題なのだ、ダンジョンというのは。

 殺したとしても殺した現場を見られなければ絶対にバレない。しかし、何かしらの原因でバレれば普通よりもかなり厳しい罰が入る。それが、ダンジョン内での殺人だ。

 そんなハイリスクローリターンな事をしてきた下手人。その声には聞き覚えがあった。

 二日前。二人で祝勝会をした後の帰りに。自分達に鞘に入れたままの剣を向けてきたタレント持ちの女。確か名前は。


「……カスミ、だっけ」

「正解です」


 カスミ。刀を持った自分達では絶対に勝てないと思わせた女。それが、銀色の走った方からではなく、上から降ってきた。

 恐らく刀を振った後にすぐに飛んで天井にしがみついていたのだろう。タレントという先天的才能をフルに使った跳躍で。フィルですら小細工しないと届かない所へ。


「何が目的」

「あの馬鹿がどうしてもあなたが欲しいらしいのです。故に、決闘をと」

「あなたって……私?」


 フィルの言葉にカスミは頷いた。

 その言葉を聞いてレオンはしまった、と小さく呟いた。あの男は平気でこういう事にも手を染める男だ。恐らくレオンから何としてもフィルを奪って優越感に浸りたいのだろう。そしてレオンをひたすら追い込みたいのだろう。仲間を奪ったという事実で。

 これなら今日からもうアルフの元へ行っておけばよかった。そう後悔する。


「フィル、今すぐ逃げて……」

「殺さなくても動けなくする事は、出来るんですよ?」


 その言葉にレオンは黙らざるを得なかった。

 足を切断したら、それだけでレオンもフィルも動けない。それはポーションを飲んだところで治る物ではない。それはつまりレオンとフィルの両者を生きながら殺すのと同義。

 背中を見せればやられる。それが分かっているからこそ、このまま逃げ出す事ができない。なら、誰か助けを呼ぶか?

 いや、無駄だ。人払いをしていない訳がない。だとすると、レオンとフィルが何とかここを抜け出す方法は、カスミとデイヴを下すしかない。


「……受けよう、レオン」

「それしか、無いのかな……」

「負けても後でアルフさんに頼めばいい。だから……」

「一応私も嫌々やっているので、決闘したとしても動ける程度には納めますよ。逃げたら動けないようにしますけど」


 やっぱなんやかんやこの人、傭兵っぽくはないよなぁ、と二人は思った。

 もしかしたらこの人を逆に金で雇えるのでは、なんて思ったがロハス家の資産使いまくりのデイヴからカスミを奪って契約するだけの金を二人は持っていない。

 だから、戦うしかない。二人は覚悟を決めて頷いた。


「あの男が手を付けるのは恐らく今日の夜。それまでに兄君の助けを呼ぶことです」

「へぇ……もう私達を倒した気なんだ」

「えぇ。私はあなた達のような子供程度、一分もあれば下せますから」


 敵なのか味方なのかハッキリとしない人ではあるが、心はこっち側。しかし仕事はあっち側という事なのだろう。この人も大変だ、なんて思いながらフィルは構え、レオンも起爆銃を抜く。


「ついてきてください。第五層のボス部屋で馬鹿野郎が待っています」

「とうとう契約上の主罵り始めたよこの人」

「そりゃ金蔓ですし」

「身も蓋もねぇ」


 憎みきれないなぁ、と二人は呟いた。

 二人はカスミの後ろをついて歩く。このまま逃げ出せるのでは、と思ったりもしたが振り返ろうとした途端カスミの手が刀の柄についたため逃げ切れないと悟った。

 そしてカスミの後をついて第五増のボス部屋を逆に入る。

 部屋の反対側の扉……つまり自分達が本来普通に入る事になる場所には、既にあの男……デイヴが立っていた。


「よう、無能野郎」

「死ねクソ野郎」


 とうとう真正面から罵るレオン。しかしデイヴは不敵に笑っている。既に勝った気、なのだろう。

 本来レオンとフィルの戦い方はレオンが初手で流れを掴み、フィルがその流れを掴んで離さず連撃をする。しかし、このように真正面から相手も前衛後衛の二対二になると話は違う。

 前衛はフィルでも恐らく倒しきれない相手。そして後衛はレオンの攻撃など一切効かないであろう相手。

 一瞬初手火炎瓶で燃やそうかとも思ったが、恐らくカスミが空中にあるそれを簡単に掴んで投げ返してくるだろう。小細工は、恐らく効かない。


「テメェを動けなくしてそっちのアマを目の前で寝取ってやるよ、無能」

「……本気で殺すぞ、クソ野郎」


 自分だけが巻き込まれたならまだいい。だが、フィルを巻き込んだ事だけが。それだけが許せない。

 自分の相棒を、物のように奪おうとすることが許せない。こっちは意地を張っているだけなのに、それを横から邪魔するのが許せない。

 前から前から。自分が魔法を使えないと知られた時から。あの男はいつも自分の事を邪魔してくる。それだけならまだいい。それだけなら、まだ自分が我慢するだけでいい。だが、他人を巻き込んだこと。これだけが、これだけがどうしても許せない。

 だが、怒りながらも落ち着け。起死回生を見つけろ。真正面からじゃ勝てない。絡め手を見つけろ。

 卑怯になれ。冷酷になれ。人間を確実に殺す方法を見つけろ。自分たちが傷ついても、表面上の傷だけで終わらす方法を見つけろ。相手が頭を使わない馬鹿ならこっちは頭を使え。


「……フィル、本当にごめん。こんな兄弟のクソみたいな関係に巻き込んで」

「大丈夫。それに……」


 フィルはそっと拳を構えた。その表情は強張っているが、それでもレオンを憎んではいない。


「相棒の持ってきた問題程度、どうってことないよ」

「フィル……」

「まぁ見ていてよ。対人戦は、私の本領だから」


 決闘とは言った。が、これは命懸けの喧嘩と変わらない。

 故に、開始の合図はない。どっちかが動けばそれが開始の合図だ。


「……変則殲滅型戦闘術、フィリップ・ウィングフィールド。武人として、参る」

「殲滅型戦闘術、ですか。まぁ、多少は楽しめると、期待していますよ」


 フィルとカスミが、見合う。


「無能が出しゃばったらどうなるか教えてやんよ!」

「お前がこっちに突っかかってこなきゃこっちは平穏だったんだよクソ野郎!! 全部お前のせいだろうがッ!!」


 そして、不敵に笑うデイヴと完全にプッツンしたレオンが見合う。余りのキレっぷりにフィルとカスミがあり得ないものを見た表情でレオンを見ているが、いつも穏やかでゲロの始末を頼んだ時もここまでキレなかったレオンをここまでキレさせるのはもう才能だろ……とフィルは思いながらもカスミと再び見合う。

 カスミはかなり申し訳なさそうな顔をしていた。馬鹿が本当にすみませんと。

レオンくんブチギレ。当たり前なんだよなぁ……

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