第22.5話 ライラとの初夜~ライラの視点~
わたしは15歳の誕生日を迎えた後、ビートくんから婚姻のネックレスを贈られました。そしてハズク先生が立会人となって、わたしはビートくんと婚姻のネックレスを交換し合い、わたしはビートくんの妻になりました。
ハズク先生は感激して、涙を流しながら喜んでくれました。
間違いなく、わたしにとって人生で最も嬉しいことの1つになりました。
そして夫婦となったわたしは、必ずしたいことがありました。
それはビートくんに、わたしの「はじめて」を捧げることです。
わたしとビートくんは、3年前から一緒に暮らすようになり、その間、同じベッドでずっと寝てきました。しかし、エッチなことはこれまで1回たりともしていません。
わたしたちは、わたしのお父さんとお母さんを探すための資金を作るため、必死になって働き、おカネを貯めてきました。
それに、今まではまだ婚約していた身で、正式な夫婦ではありませんでした。
わたしの方から求めるのも、少し抵抗がありました。
夫婦になってもいないのにエッチをしたいと申し出たら、尻軽な淫乱女とでも思われるのではないかと、怖かったのです。
しかし、今は違います。
婚姻のネックレスを交換して、正式な夫婦になりました。
夫婦なら、そういうことをしてもおかしくはありません。
わたしの両親を探すための旅費も貯まりました。
そうなれば、後はビートくんを誘惑するだけです。
わたしはビートくんがいない間に、街に出て避妊薬を買い求めました。飲むタイプで、1回で3日3晩、効果が期待できます。
わたしだって、そういうことがしたくないわけではありません。
興味はもちろんあります。
それに、ビートくんがわたしの身体を何度もいやらしい目で見てきたことにも、気づいていました。
大好きなビートくんに、これ以上悶々とした気持ちを抱えたまま生活してほしくありませんでした。
わたしで気持ちよくなってスッキリしてもらえるのなら、わたしだって嬉しいです。
わたしが買い物から帰ると、ビートくんは1人、部屋の中に突っ立っていました。
「ビートくん、どうしたの?」
わたしが声をかけると、ビートくんは身体をビクンと震わせて、振り返りました。
「お、お帰り!」
「ただいま。……あれっ、ビートくん、顔が真っ赤よ?」
まるで熱でもあるかのように、顔が真っ赤でした。
「熱でもあるの?」
「無いといえば、ウソになるな」
「風邪でもひいちゃったの? こんな時期に」
「いや、そうじゃない。身体はいたって健康だ」
「じゃあ、どうして顔が紅いの?」
理由はなんとなく察しがつきます。
長いこと、一緒に過ごしてきたからこそ分かることです。
その直後、わたしは正面から抱きつかれました。
「えっ、ビートくん!?」
驚いてわたしは、買い物袋を落としそうになりました。
まさか、こんなに早くに来るなんて……!
わたしはまだ、心の準備もできていませんし、避妊薬も飲んでいません。
「ライラ、今夜、その……」
「ビートくん、落ち着いて」
ここで押し倒されたら、大変なことになります。
わたしはそっと、ビートくんをなだめました。
「これから夕食の支度しなくちゃいけないから、また後でね」
そう云ってわたしは、キッチンへと入ります。
わたしの心臓は、破裂しそうなほど動いていました。
鼓動が落ち着いてきますと、わたしは決意します。
今夜、ビートくんに抱いてもらい、処女を捧げようと――。
お風呂から出たわたしは、避妊薬を飲みました。
パジャマの下には、薄いネグリジェを着ています。
下着はわたしがお気に入りの、紐パンです。
ビートくんもこれが気に入っているらしく、わたしはビートくんが何度もわたしに隠れて盗み見ているのを知っていました。
きっと、ビートくんを落とすのに効果は絶大でしょう。
「じゃあわたし、今日はちょっと疲れちゃったから、先に休んでいるね」
「あぁ、おやすみ……」
わたしの言葉に、ビートくんは少し寂しそうに答えます。
ゴメンね。でも、後でいいことがあるから、待ってて。
わたしは寝室に入りますと、ベッドに腰掛け、月の灯りの下で、ビートくんがお風呂から出てくるのを待ちました。
そして寝室のドアが開き、ビートくんが入ってきます。
「待ってたよ、ビートくん」
「あれ? 先に寝たはずじゃあ……」
「ごめんね。あれはウソよ。ビートくんを待っていたの」
わたしがそう云うと、ビートくんはわたしの隣に座ってきます。
わたしはそっと、自分が着ているパジャマに手を掛けました。
「ビートくん、ちょっとだけ、向こうを向いてもらってもいい?」
「いいけど、いつまで?」
「私が『いいよ』って云うまで」
その言葉に従って、ビートくんが向こうを向いてくれました。
わたしはなるべく音を立てないように、パジャマを脱いでいきます。
ネグリジェと下着だけになりますと、わたしは云いました。
「おまたせ。もう、いいよ」
「ライラ……!」
わたしの姿を見たビートくんは、目を大きく見開いて、わたしの全身を舐めるように見てきました。
さすがにじっと見られると、少し恥ずかしいです。
しかしわたしは胸を持ち上げ、ビートくんを誘惑します。
「わたしが、こういうことをしないとでも思ってた?」
わたしはビートくんに密着し、胸を押し付けます。
「実をいうと……ライラはこういうのは苦手じゃないかなと思ってた」
「ビートくんとなら、したいの。恥ずかしくても、ビートくんのことが、大好きだから……」
「そうか。早くお願いすれば良かったな」
「わたし、本当はずっと待ってたんだよ? ビートくんとこういうことをするの。でも、いきなり切りだして『結婚した幼馴染みが、淫乱な尻軽女だった』なんて思われたらどうしようかと思うと、ビートくんに求めるのが怖くなっちゃって……」
「ライラ……」
あと一押しで、いけるかもしれない。
わたしは上目使いで、ビートくんに問いかけます。
「ビートくん、わたしって、魅力的?」
「もう最高」
「本当?」
「ライラと結婚して、本当に良かった。他の男には、死んでも渡さない」
「もうっ、ビートくんってば!」
これでもう、大丈夫です。
わたしはベッドの上に寝転がり、ビートくんを見つめます。
「ビートくん、わたしの初めて……もらってください」
とっても恥ずかしかったのですが、わたしはそう云いました。
そしてその言葉は、予想通りとても有効でした。
「ライラっ――!」
ビートくんが衣服を脱ぎ捨て、わたしを抱いてくれました。
そしてわたしは、ビートくんに「はじめて」を捧げました。
ビートくんに抱かれている間、わたしは快楽と幸せを甘受していました。
何度も抱かれ、全てが終わったのは朝を迎えてからでした。
さすがにわたしもビートくんも疲れ果て、それ以上は無理でした。
でも「はじめて」を大好きな人が貰ってくれて、わたしは満足でした。
お昼まで眠って起きた後、鏡を見たわたしは艶々としているような気がしました。
またビートくんに抱いてもらいたいです。
避妊薬の在庫も、まだたくさんありますから――。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
感想、誤字脱字、ご指摘等お待ちしております!
次回更新は5月9日21時更新予定です!
こちらも第22話同様、書いていてものすごく楽しかったです(ゲス顔
視点が変わるだけで、表現方法や使う言葉も変わってきますね。
双方の視点からコトを描けて、大満足です!
400PVを超えました!
読んでいただいた皆様、ありがとうございます!





