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村に帰る

のほほーんな感じです~(^-^)/

微量ではあるが魔王の魔力を纏う侍女

そんな奴を王家が受け入れる訳もなく・・・・・

よくて監禁、悪くて死刑・・・・・もしくは解剖?・・・・

ゾゾゾゾ・・・・

そんな事を少し思っていた私がアホなのでしょうか?


「はぁ?なんでそんな事する必要があるんだ?」


一瞬、間抜け面をして人を小ばかにするように笑うエル王子がサラサ姫の部屋でお茶をしている

すぐ傍にイアンが控えており、すこし口元が笑っているのが尚不愉快だ


「別にカリンが魔王じゃないんでしょ?そんな事する必要はなくってよ?まぁ、私はどこかにカリンを監禁してもらえれば、アキラ様と仲睦ましく暮らせて良いのですが」


サラサ姫はふふんっと微笑み優雅に紅茶を飲むと私はすこし目を細めた

本当はゼロの事が好きなくせに・・・・・

まったく素直でないサラサ姫にいつか仕返しをしてやろう


あれから、魔王の卵を探し出し魔法使いゼロと数人の魔術師により封印をした事でアシャーン国は本当の平和が訪れた

しかし、魔王の魔力が少しでもある私を王家に置いておくのを反対する意見も多く、エル王子を筆頭にカリンの保護を訴えていなければどうなっていたことやら・・・・・

そんな事、直接聞かなくても薄々感づいている

今現在もサラサ姫の侍女として普通に働いているの不思議なぐらいだ

ぶすっとした顔をしている私にイアンが微笑みかける


「ですが、このままカリンをここ(王家)に置いておく事に反対意見が多数あるのも事実です。なので、監視をつけて村に戻ってもらう事になりました」


イアンの涼しい顔に対してエル王子は顔を歪め一気に不機嫌になる

私は村に戻るっという言葉を聞いて嬉しいと寂しいの感情が湧き出てきた

侍女の仕事は色々あったけど、やりがいもあり正直とても楽しかった

でも、村には父もいるし、またのんびりと生活が出来る事が嬉しい

これまであった色々な思い出が浮かび、少し胸がじーんと熱くなっていた


「・・・・・離宮に住めばいいのに・・・・・」


小さくぼそっとエル王子が呟くがイアンは目を細めエル王子を睨み


「駄目ですよ。それでは彼ら(上層部)が納得しません」


コソコソと話す二人に私は首を傾げる


「そういえば、監視って?騎士とか?」


「いいえ、適任がいます。その方とはカリンの家で待ち合わせをしております。カリンは明日私が送りますので荷物をまとめてて下さいね」


明日とか、えらい急な話だな・・・・まぁ、侍女になる時もこんな感じだったし

サラサ姫が少し寂しそうな顔をして


「・・・・・たまには・・・・・遊びに来なさいよ」


そんな姫様の部屋に簡単に遊びに来れる訳ないじゃないかと思ったが私は苦笑をして「はい」っと返事をした



次の日の朝

約束通りイアンが迎えに来て、来た時と同じように馬車に乗り村の家を目指す

道中、監視の人が2人付く事と遠くに行く時はちゃんと城に報告する事だけを約束させられた

久々の村に戻り、赤茶色の我が家の屋根が近づいてくる

お父さん元気かな・・・・・

手紙では何度とやり取りをしていたが、会うのは幻の洞窟以来だった

イアンと馬車を降り、家に入ろう扉に手を掛けた瞬間


バン!!


扉が勢いよく開き中からアキラが血相を変えて飛び出して

私を見るなり更に顔色を悪くして背中で扉を思いっきり閉めた


「あ、アキラさん?」


イアンは目を丸くして私はあまりの勢いと突然な出来事に固まる

顔色が悪くひどく動揺して玄関の扉を塞いでいるアキラに私は中に何があるのか気になりだした


「アキラ?なに隠してるの?」


「な!!なんでもない!!ちょっと待て!」


私は目を細め思いっきりアキラの脇腹をくすぐり油断をさせて引っぺがし玄関の扉を開ける

私の知っている我が家と若干の変化があるが対して変わっていない様子・・・・・

だったが、これだけ騒いでいるのに父が出てこない事を不審に思い父の部屋に向かう

後ろから急いでアキラが追いかけてきて私の肩を掴み父の部屋に向かうのを制止した


「カリン!ダメだ・・・・行ってはいけない・・・・・」


何かに怯え顔色が悪いアキラに私は困惑していた時、父の部屋の扉がゆっくり開き、のそっと父が現れ驚き目を見開く


「カリン・・・・・?」


「お父さん!ただいま、帰って来たよ!」


私は父の姿に満面の笑みを浮かべ歩み寄るとその後ろから気だるそうにあくびをしてシルバーの髪をかき上げ上半身裸で色気たっぷりなダンディなオジ様が現れた


「あーカリン。お・か・え・りー」


ぴくっ

私は顔が引きつり神官シルクの姿に嫌な事を想像する・・・・・


「シルク様。きちんとロイド様にカリンが帰る事をお伝えしたのですか?」


イアンが家に入るとシルクに向かい顔を曇らせた

シルクは悪気れる様子もなく父の肩に手を回しにやりと笑い


「昨晩は忙しくって伝えるの忘れていました。カリンこれから仲良く一緒に暮らそうね」


「は?」


私はバッとイアンを見ると少し困った顔をして


「監視はアキラと神官シルク様にお任せする事になっています・・・・・」


アキラは頭が痛いと額に手をあて俯いており、父はシルクの手をバシッと払いのけ少し頬を染めて・・・・・いるように見えるが気のせいだ!!

いや、無理無理・・・・マジで・・・・・

そ、そもそも監視の人が一緒に住むって訳じゃないよね?うち狭いし・・・・

あーなんだか頭が重たくなってきた


イアンが私の複雑な心境を察してか


「カリン大丈夫ですか?一応隣に一軒家を建てる予定ですのでそちらでアキラ様とシルク様が住む予定ですが・・・・・」


「じゃーそっちがアキラとカリンの新居でいいじゃないかな?」


にこやかにほほ笑む神官シルクに私とアキラは赤面して驚き


「な!!/////」


「俺は別にいいけ「駄目だ。カリンは俺と暮らす」・・・・・


父は鬼の形相で言葉を遮りアキラを睨むとピリピリとした空気が流れる

神官シルクは「えー」っとぶーぶー言ってるし・・・・・

もう、疲れる・・・・・


次回完結です。あー長かった・・・・・修行の旅に出ます(嘘です(笑))

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