グラディウス
久しぶりですねーグラディウス!!どんなキャラだったっけ・・・・・?
ぴき・・・・・
えー証拠掴みましたよ
私はアキラにドキっとするよりも怒りの方が勝ちました
バチン!!
アキラ左頬を思いっきり叩く
顔を真っ赤にして涙目で喚いた
「もう私なんてどうでもいいのね!!」
アキラは放心状態で驚き目を開く
「なによ!突然いなくなって男に浮気とか・・・・・そりゃエル王子との事は訳があってああなってた訳で私に魅力がないのは仕方ないけど、こんなのって・・・・・」
私は悔しくて堪らなかった
なんだかんだとアキラは自分の事を好きでいてくれる自信がどこかであったのだ
そんな気持ちに甘えていた
涙がぽろぽろ溢れ出す私にアキラは手を差し伸べるがそれを払い除けその場から走り去った
「待って!!」
アキラの言葉を無視して扉を開けると警備の人が驚き目を丸くしていたが私は構わず図書館から走って出ていった
走り疲れ、川岸の小さな公園が目に付き、ベンチに腰をおろす
はーはー
息がきれ、脳みそに酸素がいかない
滅多に泣かない私は昔っから一度泣きだしたら中々とめる事が出来なく感情的になる
マイナス思考で俯きグスグスと泣いていると私に人の影が近づく
泣き顔を見られたくない私は俯いたままでいると聞き覚えのある声がした
「可哀想に。君が女ならなにも問題ない」
ん?この声・・・・・
私が顔をあげると目の前に小さな男の子が不敵な笑みを浮かべ魔術師の杖を持っている
男の子は杖を構えブツブツと呪文を唱えると紫色の飴玉みたいなものを目の前に現れた
「さぁ、これを食べれば君は女になれる。心おきなくアキラと幸せになれるよ」
この声・・・・・魔術師グラディウス!?
女になれるってなんで?
あ!!今私男だった・・・・・
きっと勘違いしてグラディウスは私を男→女にしてアキラと混血の子を産んでもらおうと思っているのか
私は顔をひくひくさせ目の前に浮かぶ紫色の飴玉を睨む
なかなか飴玉を手に取らない私に子供のグラディウスは目を細め魔術師の杖を一振りさせまた呪文を唱えると地面から木の根のような蔓が数本あらわれ私の手足の自由を奪いベンチに縫い付けられた
「な!!離して!」
グラディウスは無理やり私の顎を上げ、紫色の飴玉を手に取り唇に押し当てる
飲んでたまるかと私は唇を固く閉じ、グラディウスを睨みつける
「大丈夫、アキラと子供さえ産んでくれればそれでいい。飽きたら捨てても構わない。わたしは混血が沢山生まれればそれでいいのですから・・・・・」
「捨ててもいいって、どれだけ勝手な言い分よ!!」
あ、しまった口開けちゃった・・・・・
口の中に紫色の飴玉が転がり一瞬で液体となって体の中に流れ込んでくる
身体が白い煙に包まれ女の姿に変わる
満足げに眺めていた子供グラディウスは白い煙の中から現れた私をみて目を見開き固まる
ベンチに縫い付けられている見覚えのある女
カリンがかなり不機嫌な顔でグラディウスを睨んだ
「なに!!なぜお前が・・・・・」
そりゃ驚くだろう。街の美青年がカリンに変わるんだもんね・・・・・
変身のクスリにさらにグラディウスの変身のクスリ?を飲まされカリンがまた具合が悪くなってきた
魔法の副作用ってやつか・・・・・
「・・・・・ふふ、ははははは!まぁいい!お前を連れて行こう」
グラディウスは子供の姿から元の黒いローブに短髪の黒髪の男に姿を戻すと具合が悪くなってぐったりしている私を手足を縛ったまま抱きかかえようとすると、私とグラディウスの間に閃光がはしる
グラディウスは半歩下がり魔術師の杖を構え閃光が飛んできた方向に攻撃魔法を打ち込むが数発を剣で切り裂き切り込んでくるアキラの姿に顔を歪めた
後ろに飛び退き一瞬で結界を張り、アキラの次の一撃を防いでいる間に転送魔法を発動させグラディウスは体を魔法陣の中に沈めると魔法陣は自動的に消滅する
私はその様子を手足が縛られた状態でベンチで眺めていた
アキラが私の元に駆け寄りギュッと抱きしめる
「カリン大丈夫か?ごめん、実は最初からわかってたんだ」
え?
目が点になりアキラの顔を見ると意地悪な顔をして微笑んでいる
「温泉の時からカリンだって解ってた。エルとあんな事があったからちょっと意地悪しようと思って黙ってたんだ。まさか、あんなに泣いてくれるなんて思ってなかった」
「えええええええええ」
私は赤面して驚き呆れていた
だ、騙された・・・・・
「やっぱり、女のカリンがいい」
不意にアキラの顔が近づき唇が重なり合う
赤くなってた顔がさらに熱を持ち、手足の自由がきかない事で更に恥ずかしさが増す
「んー!!/////」
意地悪なアキラの目が私のすぐ目の前に映り、唇を一度離し私の唇をぺろっと舐める
「ーぅ・・・これ!解いてよ!!」
真っ赤な顔に少し涙目の私は手と足の蔓を外してとバタバタした
もう恥ずかしくて死にそうです・・・・・
アキラは持っていた剣で笑いながら蔓を切り解く
「なんで、私だってわかったの?」
「ほら、カリンの口癖。そんなことじゃ死なないって。こっちの世界でそれ言う人って珍しいんだ」
そ、そんな事言ったかな?
よく覚えていないが私は完全敗北をした気分だった
アキラはご機嫌に微笑んでいたが、カリンを縛っていた蔓を手に取り
「グラディウス・・・・・まだカリンを諦めてなかったのか」
「え?いや、私狙いじゃなかったよ?どちらかというと、アキラ狙い。私を女にしてアキラと子供産ませようとしてた」
アキラは微妙な顔をして考え込む
まぁ、その気持ちわかる気がする
もと男の女と子供ね・・・・うん。まぁ、ダメじゃないかな・・・・・愛があればいいんじゃない?
そういえば・・・・・
「アキラ、さっき図書館で私が拾った本に勇者召喚魔術師の名前が載ってたの。えーと、グエン・アイダって人」
「ああ、先々代ぐらいの召喚魔術師だろ?」
「その前になんとなく見てた歴代勇者の本に相田聡っていなかった?」
アキラは一瞬固まり考え出す
私はなんとなく見ていただけの本の一部の情報しかないが、変な勘が働いた
もし、もしも勇者の血筋にしか勇者召喚が出来ないとしたら・・・・・
「カリン、もう一度図書館に行こう!」
アキラも私と同じ事を考えて私の手を引いて、図書館に走った
実は今月中には完結予定なんです!ENDにむけて頑張ります!!




