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アキラとマロンと私

読んでいただき、ありがとうございます!!

2日後の夜、私は魔法の小瓶で変身をしてアキラとの約束前に街の公園でマロンと落ち合った

最初、マロンは私だと気が付かず声をかけると目を見開き頬を染めて


「カリンさんとわかってなかったら、惚れてたかも」


照れているマロンはまるで子犬の様に可愛いが、中身女のカリンを拒否られて、男の姿のイズミに惚れてたかもって・・・・・複雑な心境です・・・・・

マロンと話し合った結果、アキラとマロンは少なからず面識があるので私とアキラが普通に飲んでいる姿を遠くからマロンが観察する事になった

私はマロンと別れアキラと約束している前回と同じお店に向かった

今日はアキラの方が先に来てお店の前で待っている

私に気がつき、笑顔で軽く手を振るアキラ


「すみません。お待たせして・・・・・」


「全然待ってないですよ。さあ、入りましょう」


ニコニコと嬉しそうなアキラにBL疑惑の眼差しで見てしまう私は少し顔が引きつった

私達が店に入り奥のテーブル席に案内され、一時してマロンがおひとりさんで店に入ってカウンターに座ったのが見えた

前回と同じように、ラージュラを飲みながら他愛のない話で盛り上がる

今朝目玉焼きを焼くのに失敗したとか、近くの森で魔物が出て退治されたとか、温泉の話とか・・・・・

私は話を聞きながらマロンが気になりチラっとマロンを見ると、おひとりさんだったはずのマロンの周りに3人の男性が群がって、何か誘われている様子・・・・・

こ・・・・これは・・・・・ナンパされてるのか!?

そ、そうだよね・・・・・

あの可愛いワンコ(マロン)が一人で居酒屋で飲んでたら、誘っちゃうよね・・・・・

誤算だ・・・・・

私は顔を曇らせ、どうしたものかと考えているとアキラが少し不機嫌な顔になった


「イズミさん、あんなのが好みなんですか?」


「え!好み?」


アキラが男に囲まれて困っているマロンを見て目を細める

私はここで作戦がバレてはいけないと思い思いっきり首を振り


「ち、違いますよ!あの子、困ってるっぽいから!!」


慌てて言い訳を適当に答えると「ふーん」といった感じでアキラが席を立ち、マロンの所に近づく


「やあ、マロン・シュライド。俺の事、覚えているかな?」


アキラは笑顔でマロンに話しかけると、マロンは一瞬ギクッと驚き私をチラッ見してすぐに笑顔でアキラに答える


「アキラ様、ぐ、偶然ですねー」


「今日は一人で飲んでいるのか?よし、一緒に飲もう!」


「え?あ、ちょっと!」


周りの男たちが文句を言っているが、全く聞きもしないでマロンの腕を掴み強引に私たちのテーブルにマロンを連れてきた

私は微妙な顔をしているとアキラが私の顔を覗き込み


「これで安心出来るだろ?」


ニヤッと笑うアキラに私は視線を逸らせ「そ、そうですね・・・・・」と苦笑いをした

アキラBL疑惑確認作戦がバレてないなら問題ないか

簡単にマロンを紹介され(知ってます知ってます)マロンはアキラの隣に座らされる

また他愛のない話にアルコールに食事が再開するが、やはりアキラとマロンには共通の話題が沢山あり話が盛り上がる

そんな二人の話をラージュラを飲みながら最初はなにも思わず聞いていたが・・・・・


「こんなに小さいくて可愛いのにマロンめちゃくちゃ強いですよ」


「勇者様!そんな事ないですよぉ、ずっと前に手合せした時僕負けたじゃないですか!」


マロンは頬を赤くしてアキラと楽しそうに話をしている

私はそんな二人を眺めながら、

『こいつー』アキラがマロンの額をちょんと指でつつく

『うふふ』マロンは頬を染めテレペロな照れ笑いをする

BLなのか!そうなのか!!

ふたりの危ない世界を勝手に想像して勝手にドン引きしていた


「い、イズミさん?具合でも悪い?」


そうとう変な顔をしていたのだろう

アキラは心配して私に気を使ってくれた

テンション下がりまくりの私はアルコールも入って本当に具合が悪くなり

青ざめた顔で


「す・・・・・すみません。今日もう帰ります・・・・・」


私はテーブルに多めのお金を置いて立ち上がり帰ろうとすると、アキラが慌ててお店の人を呼んで会計をしようとする


「あ、どうぞ私に構わずゆっくりして下さい・・・・・」


「えっと、俺用事思い出したので、悪いけどマロン、イズミさん送ってもらえないかな?」


「え?あ、はい」


アキラはテーブルに置いてあるお金を私のポケットに押し込み今日も自分が誘ったのだから奢ると言って会計を済ませた

店を出て、別れ際にアキラが私に近づき


「次の休みはいつですか?」


「えーっと、明後日・・・・・」


「では、明後日13時に中央公園噴水前で待ってます」


え?隣にマロンがいるのに堂々とお誘いですか?

私はきょとんっとして返事も返してないのに、アキラは笑顔で去って行った

ギギギっと横にいるマロンは見る、そうとうニヤニヤしている


「ま、マロンくん?」


「カリンさん、間違いなく好かれてます。男でもいけるんですね、勇者様は・・・・・」


少しウットリ気味の表情でアキラの後ろ姿を見つめるマロンにゾッとして

アキラはカリン(私)よりもイズミがいいのかと思うとだんだん腹が立ってきた


よし、次、徹底的な証拠を掴んだら思いっきり罵ってやる!!

なんだかよく解らない闘志がメラメラと燃えてきた

次回話を進めます。ENDにむけて徐行発進します(笑)

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