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小瓶と王子

読んでいただきありがとうございます!

夜には無事に侍女寮に戻る事が出来た

ストレス発散のハズが変な悩み事が増えてしまったが正直アキラと話が出来たことは嬉しかった

部屋の姿鏡で自分を見るとモスグリーンの長い髪の美青年がまだいる


アキラはただ相談相手が欲しくて食事に誘ったのだろう・・・・・

そうだ!そうに違いない!!

だってだって・・・・・よりによって男に浮気とか無いだろう!?


私はかなり落ち込んだ・・・・・

体が白い煙に包まれ、元の姿に戻った

温泉のおかげで肌はモチぷるになっていたがそれどころではなかった

3日後までに私は変身の魔法の小瓶を手に入れなければ・・・・・

明日、巫女様に相談しよう




私は朝から快調にサラサ姫の侍女の仕事をこなしていた


「すっかり元気ねー」


と、サラサ姫に少し残念がられたのは気のせいでしょうか?

私はお昼休み時間に巫女様の所を訪ねた


トントン


返事がない・・・・・

通りすがりの神官さんが


「アメリア様でしたら、今朝からお出掛けになってますよ?2日ぐらい帰らないとか言ってました」


なんてこった・・・・・きっと超美肌の湯に行ったな

それも2日とか、羨ましい・・・・・

しかし、2日帰らないとなると変身の小瓶が手に入らない

困ったなー

たしか魔法使いゼロが作ったと言ってたから、ゼロに連絡が取れればまた作ってくれるかな?

魔法使いゼロに連絡を取れるのは私が知っている限り士官イアンしかいなかった

しかし、士官イアンにお願いするとなると、理由を聞かれるだろう

変身の小瓶を作ってもらいたいと言うと何故?って話になる

そうなると・・・・・アキラとの事を話さなければならなくなって・・・・・

あーもー!!

何だか煩わしい・・・・・


他にいい方法はないかな?

私はトボトボとサラサ姫の元に戻った


「カリン!遅いわよ!」


サラサ姫はティータイムの話相手の私がいなかった事にプリプリ怒っていた

その愛らしい姿ゆえに散々甘やかされてきたのだろうな・・・・・

そういえば、魔法使いゼロはサラサ姫にベタ惚れだったな


ん?もしかして


「サラサ姫、もしかして魔法使いゼロと連絡取れますか?」


「なに?取れるわよ?」


やった!!士官イアンを通さなくても魔法使いゼロに連絡がとれる!


「どうしても、魔法使いゼロに連絡が取りたいのですがお願い出来ませんか?」


サラサ姫は必死にお願いしている私を見て、また何か悪い事を企んでいる顔をした


「いいわよ!でも、その代わり・・・・・」


やっぱりタダではお願いを聞いてくれないか・・・・・

私は顔を引き攣らせた



王家の生活エリアには、それは見事な庭園がある

色とりどりの季節の花が咲き乱れ、よく手入れされた木々が美しく輝く

その庭園の奥にバラのアーチがあり、白く可愛らしい家具が置いてあるテラスがある

そこに何故が私は座らされていた

サラサ姫の魔法使いゼロに連絡を取る条件が


「2時から3時の間、そこに座っている事よ!」


今の時期、とても涼しく過ごしやすいのでタダの嫌がらせではないなと思ったが私は素直に言う事を聞く事にした

こんなにのどかで過ごしやすいと眠たくなる・・・・・

睡魔との格闘が始まりつつあった


「・・・・・おい、寝るな」


聞き覚えのある声に顔をあげるとそこにエル王子がいた

私は何となく、やっぱりね・・・・・と思った

サラサ姫の考えそうな事だ


「すみません。あまりに気持ち良すぎて・・・・・」


あと5分遅かったら寝てた自信あります!

エル王子は呆れた顔をして私の向かい側に座る

少し遠くに士官イアンが待機しているのが見えた


「サラサ姫から聞いたぞ。俺に相談事があるらしいな」


少し照れながら心配そうに私を見つめるエル王子に対して、私は何の事だろう?といった顔をした

サラサ姫がエル王子に何か言ってここに寄越したのは間違いなさそうだ


「えーと・・・・・」


私はなんと答えようか考えているとエル王子が小さくつぶやく


「アキラがいないと不安か・・・・・」


その聞こえるか聞こえないか位小さな声に私はキョトンとしてエル王子を見る

エル王子は斜め下を見つめて


「もし、アキラが戻らなくても俺がお前を守る」


どんどん顔が赤くなるエル王子に対して私はまあ、守ってもらえるのはありがたいと思い


「はあ、ありがとうございます。」


普通に答えるとエル王子はバッと私を見て少し目を細めて


「・・・・・お前、この意味わかっているのか?」


「え?」


私は首を傾げると遠くにいた筈の士官イアンが私のすぐに後ろまで来て口をはさむ


「エル王子、遠まわし過ぎです。それでは何も伝わりません」


「ぐ・・・・・」


士官イアンはメガネを右手指先でぐぃっとあげてエル王子を見下ろし


「私が代わりに説明「しなくていい!!」」


士官イアンの言葉を遮りエル王子は立ち上がり私を真っ直ぐに見つめ


「俺の事を本気で考えて欲しい」



とうとう・・・・・告っちゃいましたねエル王子。あーあーどうするどうする?(どうしよう・・・・・笑)

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