表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/45

ストレス?

女子的ストレス発散は愚痴るが一番!

あれから急いでアキラを探したが見つからなかった

アキラの部屋に行っても居なかったので諦めてサラサ姫がいる離宮に戻るとエル王子がこっ酷くサラサ姫を叱っていた


「だってだって、カリンとお兄様が結ばれれば、アキラ様も私のこと考えてくれるかと思って・・・・・うっうっ」


泣いているサラサ姫にエル王子も困り顔を見せる


あれは嘘泣きだな・・・・・

私は短い付き合いだが、サラサ姫の事が少しわかる

もうひとりの侍女アンさんも嘘泣きだなって顔でサラサ姫を見ていた

男は女の涙に弱い

私もアキラに泣いて誤解だと言ったら素直に聞いてくれるだろうか・・・・・

嫌な事を思い出した

前の世界で結婚して半年ぐらいの時に喧嘩して1ヶ月ぐらいアキラに無視された事がある

確か喧嘩の原因は私が会社の飲み会で二次会のカラオケに行ってアキラからの連絡に気が付かなかった事だった

あのレベルで1ヶ月無視だったら、今回は・・・・・

考えたくない

第一、無視するってどうよ!?

卑怯じゃないか!!

真正面から言いたい事を言えって思う


「はあーーー」


深いため息が出た

そんな私をいつの間にか来ていた士官イアンは少し可哀想なモノを見る目で眺めて


「こちらの方でもアキラ様の居場所を探してみます。早く仲直り出来るといいですね」


「はい・・・・・」


結局、数日間アキラは見つからなかった

花のチャームが割れて旅先から転送魔法で読書部屋まで転送してくれたのは魔法使いゼロだったので、士官イアンが連絡を取ってアキラがいないか聞いてもらったがまだ戻ってないとの事

私はサラサ姫の侍女のしながら、モヤモヤする日々を過ごしていた

元気がない私をサラサ姫な少し気遣って


「き、今日は暇だからお休みにしても良くってよ!」


元はと言えばサラサ姫のせいでこんな事になっているのだが・・・・・

急きょお休みを貰いました

侍女寮の自分の部屋の掃除をして、アキラの部屋を訪ねて留守を確認

城下町に買い物に行きたいけど、狙われている可能性が高いのでエル王子と士官イアンに却下

私は時間を持て余し、神殿に巫女様を訪ねる事にした


トントン

「失礼します」


巫女様は自室兼職務室でデスクに座り仕事?をこなしている

私に気が付くと女神のような笑顔で迎えてくれた


「聞きましたよ。大変みたいね?」


弟のイアンから聞いたのだろうか?私は苦笑いをする

巫女様は立ち上がり紅茶の準備をしだした


「あ!私が入れます!」


「いいのよ。巫女は紅茶ぐらい自分で入れれるわよ」


ふふっと笑いやんわり断られた

目の前にアップルティーのいい香がする紅茶が置かれ、一口飲むとなんだかモヤモヤが少し和らいだ気がする

大きく深呼吸して、その後は巫女様にさんざん愚痴を聞いてもらった

サラサ姫の事や周りの陰口、アキラの事にエル王子の事

何より自分が不甲斐ないっと思っている事も

巫女様はニコニコして頷き聞いてくれる


「カリンさん、そうとうストレス溜まっているのねー」


う・・・・・はい

巫女様は少し考えて、席を立ち部屋の奥に何かを取りに行くとすぐに帰ってきた

紫色の液体が入った小瓶と一枚の紙をカリンの前に置いて


「この小瓶には人間の姿を変える魔法が入っているのよ。もうだいぶ前にゼロに作ってもらったものだからー効果は半日って所かしら?で、こっちの紙は私がおススメする超美肌になれる秘境の温泉への地図!そんなに遠くないから、ここに行ってリフレッシュしてくるといいわ」


「え?でも私一応狙われてる身なので・・・・・」


「大丈夫!小瓶の魔法は元の人間だって絶対わからないって言ってたし。少しぐらいハラハラドキドキしないとリフレッシュにはならないでしょ?私はこうやってストレス発散してきたわ!」


巫女様は不敵な笑みを浮かべウインクをする

私は小瓶を手に取りジッと眺める

ストレス発散・・・・・したいな。


「イアンには私から言っておくわ。王子には言わない方が良さそうね・・・・・いい?半日だけしか効果ないからそれだけ気を付けてね?あー私も超美肌の温泉行こうかしらー」


うっとりと微笑む巫女様は私に紙を渡していってらっしゃいっと背中を押して部屋から出した

私は侍女寮に帰り、温泉の準備をして小瓶をグイッとひと飲みする

に・・・・・苦い・・・・・

シューっと身体が白い煙に包まれフワフワと変な感覚に襲われる

大丈夫かな?っと不安になったが一時して煙が収まる

痛くもないし、何も変わってないような気がするが・・・・・

恐る恐る鏡をみると


「・・・・・はい?」


鏡の中の自分らしき姿に目を疑った

長いモスグリーンのストレートな髪に瞳はパッチリダークブラウンの・・・・・美青年?


ちょっとまて!!

男なんて聞いてない!!

侍女服のワンピース姿だったので変態だ!!


私は急いで服を着替える、なんとなく変態格好の自分が許せなかった・・・・・

水を一杯飲んで、少し落ち着いて考えた

巫女様は絶対バレないって言ってたけど納得が出来る

まさか、男に化けるなんて思わないだろう

半日で効果が切れると言ってたし、よし!ここは開き直って温泉に行こう!

頭からフードをかぶり、昼間で人気が少ない侍女寮をこっそり抜け出し、城下街へ出かけた

久々の城下町はとてもにぎわっており、帰りに買い物もして帰ろう

巫女様からもらった温泉への地図?を見て、確かにそんなに遠くないので乗り合い馬車に乗り近くまで行き、あとは歩いて行くことにした

巫女様はカリンにとっても頼りになるお姉さんキャラですねー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ