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買い物が済んだから、後はセッティングだけだな。

腕のいい医者らしいけど絶対はないって言っていたし、このまま急いで戻ってすぐにでも会えるようにしておこう。そうと決まればこうしちゃいられない。早く病院にもどらねば。



――だからこの時、僕は気付けなかったんだ。



信号が変わったばかりの交差点に突っ込んできた、トラックの存在に――














ぶつかった。

そう理解するのにどれだけの時間がかかったのだろうか。

みえていた世界が反転して、なされるがままに浮遊感に身を委ねて、気付いた時には見慣れたアスファルトの上に体を転がしていた。

たくさんの赤が目の前を埋め尽くしていくのに、どこか他人事のようにしか感じられない僕は、どこか壊れてしまっているのだろうか……?

きっと傷付いているのは僕で、死にそうなのも僕なんだろう。

死の瀬戸際に立たされているのに、頭はなぜか冴えてしまっていて、どうやったら助かるのか……生き延びることができるのか。冷静になった僕の頭はそんなことよりも、彼女との別れが目前に迫っていることを考えていて。

手術の結果なんてわかんないけど、絶対成功しているに決まってる。ただ、僕にほほえみかけてくれる君を見ることができなくて残念すぎるな。

そうこうしてるうちにタイムリミットが訪れたみたいだ。



いっしょにいられなくて、ごめんね。





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