第1話
急にまぶたの裏に暖かくて眩しい白い光が入った。
後頭部と腹の上に柔らかい感触がある。だが背中から足にかけては固い。布団に寝かせられているのだろうか。
重いまぶたを無理やり開けようとし、ようやく薄く目を開けるが、何かが目に入ってあまりの痛さにもう一度目を閉じる。
もう一度目をあけると、今度は茶髪の少女の顔があった。さっきの痛みはこの子の髪の毛が目に入ったのだろう。
「ここは……」
「あ、気がつきました?ちょっと待ってくださいね。お師匠ー、この人、気がつきましたー」
しばらくすると、立派な長い白ひげを蓄えた爺さんが現れた。
「おお、気がついたか。ここはな――」
ここがどこか聞く前にもう一度俺の意識は落ちた。
もう一度意識が回復したとき、手を伸ばすとなにやら弾力のある柔らかいものに触れた。
「――?」
「あぅ」
「――?」
目を開けると顔を赤面させたさっきの少女の顔。訳がわからず視線を少し落とすと、俺の手はその子の胸をつかんでいた。
「いっ!?」
おかげでしっかりと覚醒することができた。
だがその直後。
「はああああああっ」
思い切りぶん投げられた。
そしてまた俺の意識は飛んだ。