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異世界の鳥居  作者: 飛桜京
プロローグ
2/7

プロローグ:異世界トリップ数分前

 俺は受験のために京都に来ていて、受験直前の最後の合格祈願ということで、とある神社に来ていた。

 合格祈願を終えて、受験頑張るぞと張り切っていたところ、俺は来たときには見なかったもの、というか、この世ではありえないものを見つけた。

 それは、高さが6メートルはある鳥居だった。しかも青い。いや、それだけじゃない。その鳥居の下に、黒い小さな何かが浮かんでいる。

 その黒い小さな何かは浮かんでいた。はじめ、俺は蚊や蝿の類かと思った。しかし違う。羽がないしデカすぎる。ならクモか?それも違う。クモもあんな形なんかじゃない。じゃあなんなんだ?

 そう思って近づいてみると、その何かは、急に成長しだし、見る見るうちに、俺の背丈を超え、青い鳥居を飲み込まんとするように大きくなる。そして、すごい力で吸い込み始めた。

「おいおい、なんだコレ。確か京都には地獄につながってる神社があるって1年の時日本史で習ったけど、ここだったか!?それと俺そこまで悪いことしてねえと思うよ!?」

 おとなしく吸い込まれるわけにもいかないので、近くの木にしがみついたが、その時に俺は気付いた。

 木の葉や瓦が吸い込まれてないだと?

 しかも周りの人も気づいてない。あたかも俺はもともといなかったかのように、平然としている。

 てことは、助けを求めても無駄なんだな。

 そう考えているうちに、木にしがみついている手に限界が来た。

 もうダメだ!離れる……!!

 ついに手が離れた。

 掃除機に吸われるゴミって、こんな感じなのかなあとのんびり考えながら、自分の体が人々の体の中をすり抜けていくのを見ていた。

 1人の男性がその時に俺を見ていた気がしたんだけど、きっと気のせいだろう。

 さらば日本……。この18年間とても楽しかったよ……。


 そして、俺という存在は、日本から、いや、この世界から消え去った。

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