表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/156

日常化する依存

◆雪がいる毎日


朝。

カーテンを静かに開け、雪は布団を覗き込んだ。

「……光、起きて。もう時間」

光が目をこすりながら顔を出す。

「んー……雪の声で起きるの、もう習慣になってきた」

雪は一瞬、目を伏せて小さく笑った。

「……そう」


昼。

ピアノに没頭する光の後ろにそっと近づく。

「……休憩。お茶、置いとくね」

光は振り返って受け取り、にこっと笑う。

「ありがと。雪が言わなきゃ、俺ほんとに夜まで気づかない」

雪は目線を外しながら、心の中で呟いた。

(……言うのが私の役目、でしょ)


夕方。

「……ご飯できた。冷めないうちに」

光は「はーい」と返事して駆けてくる。

雪は静かにその背中を見つめて、(……夫婦っぽいとか思ってる私、ちょっとバカみたい)と頬を赤らめた。


夜。

「……もうすぐ20時。配信の準備して」

光はくるりと椅子を回して笑う。

「はいはい、分かってます雪先生」

「……先生じゃない」

小声で返し、雪の耳は赤く染まった。


――一日のすべてが、雪の声で回り出す。



◆ファンの実況


『最近ほんと時間どおりに始まるようになったよね』

『雪ちゃん監督すぎるw』

『お茶の音とか小声、たまにマイク拾ってて尊い』

『もう二人セットで活動してるな』

『はいはい、雪ちゃんのおかげw』

『正直、雪ちゃんいなかったら光くん詰むでしょ』


嫉妬ではなく、“安心セット”として受け入れられる空気が広がっていた。



◆学校での空気


教室でも同じだった。


「昨日の配信見た? 雪の声、また拾ってたよね」

「完全に支えてるじゃん。そりゃ公式で“サポーター”って言われても納得するわ」

「地味って思ってたけど、雰囲気変わってた」

「光くん元気そうだし……たしかに必要なんでしょうね」



◆マリ姐の視点


そんな二人のやり取りを横で見ながら、マリ姐は思わず口にした。


「……あんたたち、それでいいの……?」


光はキョトンと首を傾げ、本当に分かっていない様子で答えた。

「え、なにが?」


雪も当然のように小さく言った。

「……特に変わったことしてないですよね...?前からずっとこんな感じですけど。」


まるでそれが一番自然なことのように。


マリ姐は額に手を当て、深くため息をついた。

(……完全に依存関係。でも二人は“普通のこと”だと思ってる……!)



◆ナレーション


「――“光は雪がいなければ活動できない”。

そんな日常が、ごく当たり前のものとして定着していた。


ファンもクラスも“それでこそ光”と受け入れていく中で、

唯一、外から危うさを感じているのはマリ姐だけだった。

9/4から"25日連続"で毎日更新中!

モチベ維持のために、ぜひぜひお気に入り登録&評価ポイントをお願いします!!


--------------

わかりやすさ&キャラ付けの関係で、翻訳者の名前を「黒川 理音」→「黒川 遥」に変更しますm(_ _)m

もし「理音」がどこか残っていたら教えていただけると助かります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ