二度目の挑戦
◆登録者数の驚き
翌日。
光はパソコンを立ち上げ、何気なく管理画面を開いた。
「……うへー、なんかチャンネル登録者1000人越えてる……」
隣で覗き込んだ雪が目を丸くする。
「えっ、それって……たぶん、すごいことだよね……?」
「たぶん……?」
光は首をかしげて笑った。
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◆リクエスト配信
夕方、二度目の配信が始まった。
「こんばんはー、光です。今日は……リクエストに応えてみます!」
コメント欄が一気に動く。
視聴者はすでに数百人。初回の切り抜きを見て駆けつけた人々で埋まっていた。
『昨日の子だ!』『また来た!』
『リクエストお願いします!』
童謡、アニメソング、ゲーム音楽――誰もが知る曲が次々に投げ込まれる。
「じゃあ、これ!」
光はリクエストを拾い、鍵盤に指を置いた。
流れる旋律。耳に残ったフレーズをそのまま弾き語る。
コメント欄は熱狂に包まれた。
『うますぎ!』『全部弾いてくれる!』『男の子ってだけで珍しいのに、この完成度は反則』
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◆アーカイブ消失
だが翌日。
ファンがアーカイブを探しても、どこにも見当たらなかった。
『昨日のアーカイブどこ!?』
『残ってない……嘘でしょ』
『神回が消えた……』
光は肩をすくめて言った。
「あ、録画? 忘れてた」
SNSは嘆きであふれた――が、そこで意外なことが起きた。
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◆切り抜きの力
『昨日の配信、画面録画してたから一部上げます!』
そう書き込んだアカウントが、動画を投稿したのだ。
光がリクエストを拾って笑顔で弾く姿。
歌声とピアノの音色。
その切り抜きは瞬く間に拡散され、
『#光くんリクエスト』のタグが生まれた。
『公式アーカイブはないのに、逆に切り抜きがバズってるw』
『残さないのもレア感あって逆に神回扱い』
ファン同士で「保存しておく人」「切り抜きを広める人」が現れ、コミュニティの熱量はさらに高まっていった。
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ナレーション
「――二度目の配信は、公式アーカイブこそ残らなかった。
だが“リアタイ勢の録画”から切り抜きが広がり、むしろ火に油を注ぐように拡散していった。
偶然とファンの熱意が、光の名をさらに押し上げていったのだ」
何時くらい投稿がみなさん見やすいですかね?




