~第六十話~ 食事
「いっただっきまーす!!」
俺たちは手を合わせて食に感謝をしていただいた。
ステーキはまだジュウジュウと腹を空かせる音を鳴らしている。
俺はステーキにナイフを入れる。
するとしっかり火を通したであろう焼き目がついたステーキの見た目とは裏腹に、
ナイフがスッと通るくらい柔らかく、中から肉汁が溢れ出た。
俺はステーキを少し大きめの一口サイズに切り、口へ運んだ。
「っ!!」
口に入れた瞬間ステーキはひとりでに口の中でとろけた。
そのとろけ具合はまるで濃厚なプリンを食べているようだった。
そうしているとすぐに口の中からなくなってしまった。
俺はもう一切れ口へ運び、今度は噛んでみた。
するとさっきまでとろけた肉が今度は歯ごたえがあり、食べ応えのある触感に
変わった。
そして噛んでいると、口の中に電気が走るような刺激を感じ、その後香辛料の
良い風味が口の中いっぱいに広がった。
ラウディンのステーキは魔物のステーキなだけあり、独特の触感や風味を味わえた。
村にいたときはこんな独特なものは食べたことがない。
これも冒険者の特権なのかもしれない。
ふと二人に目をやると二人もラウディンのステーキに感激している様子だった。
カイルが
「すっげぇこれうめぇよ!
こんなうめぇもん村でも食べたことねぇ!」
と言って大絶賛していた。
スイも
「んん~~~!」
と声がもれるほどおいしいようだった。
サラダは大皿に入っていたので三人で分けて食べることにした。
サラダに使われている野菜はみずみずしく、シャキシャキしており
すごくおいしかった。
カイルは
「こっちの魚はどうだ?」
と言ってデリートフィッシュの塩焼きに手を伸ばした。
デリートフィッシュの入った包み紙を開くとそれはろうそくが灯ったくらいの
光を出しながら消えてしまった。
「ええぇ~~~~!
おいおい、嘘だろ...。 俺の焼き魚が...」
と言って突然の焼き魚消失にショックを受けていた。
俺も驚いた。
まさか焼き魚が消えるなんて...
「あちゃー。 時間切れだったかぁ」
そう言っておくから大柄な男性が出てきた。
「それは名前の通り時間が経つとデリート、つまり消えてしまう料理なんだ」
と説明をしてくれた。
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