~第六話~ 祈り
…天界…
「おかえりなさい」
そこにはアリア様の姿があった。
「無事転生できたようで何よりです」
「はい。 アリア様のおかげで何の障害もありませんでした」
するとアリア様は母のような温かい笑みを浮かべて
「体調などの変化はありませんか?」
と言った。
俺もそれにこたえるかのように元気良く
「はい! 何事もなく順風満帆な生活をしています!」
と言った。
「ならよかったです。 ところでジョブについて少しお話があります」
そう言うとアリア様はすごく座り心地のよさそうな二人掛けのソファーを出した。
「まあ、立ち話もなんですから座って話をしましょう」
俺はお言葉に甘えてソファーに座った。
ソファーは思っていた以上に座り心地が良く、
まるで空気に座っているこのような座り心地でした。
俺がソファーに感心しているとアリア様が
「ふふっ」
っと声に出して笑った。
「それではジョブについて話します」
「まず、ジョブは6歳までに行った善行の量と本人の意思によって決まります」
なるほど、ならばカイルとスイが自分の希望のジョブを得られたのも納得がいく。
彼らは家や村の仕事も手伝っていたから問題なかったのだろう。
「しかし、タツヤあなたは転生者です。」
「そのためあなたは前世の善行と転生後から今日までの善行が反映されています」
「タツヤ。 あなたは前世で積んだ善行がものすごく多いのです。」
「そのため、率直に言うとあなたはなんにでもなれます」
「なんにでもですか?!」
俺は驚いていたが、アリア様は落ち着いた様子で話を進めた。
「ええ、なんにでもなれます」
「剣士、魔術師、鍛冶師、指導者と言った基本的なジョブから、
剣神、賢者、創造神、破壊神と言った上級ジョブまで
ありとあらゆるジョブを選択することができます。」
それを聞いた俺は口を開けてぽかんとしていた。
そんな俺を見たアリア様は
「これは誇っていいことなのですよタツヤ。あなたがこれまで頑張ってきたことが
形となって表れたんです」
「たとえそれがあなたのやりたいことであったとしても、あなたの行動で
救われたさまざまな生命がいたのです。」
俺は今の言葉で自分のやってきたことが無駄ではなかったと心から思えた。
そしてアリア様は話をつづけた。
「さあ、タツヤは何か希望はありますか?」
「なんにでもなれるのでタツヤの希望は叶え放題です!」
アリア様にそう言われ俺はすこし考えた。
俺は人のために努力をしたい、そのためには冒険者になるのが一番だと思う。
そして俺は魔術と武術の才能がある。
でも、あまり賢者のような目立ちすぎるジョブは欲しいとは思わない。
俺は考えが決まった。
それを察したかのようにアリア様は
「きまりましたか?」
と言った。
それに俺は胸を張って
「俺は魔術剣士になりたいです!」
と言った。
それを聞いたアリア様は満足した様子だった。
「良い、選択ですね!」
「それでは、司祭に伝えておきます。」
すると俺の体から薄く光を放ち始めた。
「時間のようですね」
俺の体を見てアリア様が悲しそうな表情を浮かべたので俺は
「安心してください、またアリア様に会いに来ますから」
と言った。
そうするとアリア様の表情が笑顔に変わった。
「はい。お気をつけて。 行ってらっしゃい」
俺も6年前と同じように
「いってきます!」
と元気よく返事をした。
すると俺の体はさらに白く光を放ったため俺は目を閉じた。
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