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~第五十七話~ 出店

飲食店街はたくさんの人で賑わっていた。


まず飲食店街に入るとお祭りの出店がずらりと並んでいた。


出店には日本の出店でも定番の綿あめや串焼きなどの料理や、くじ引きなどの


出店がある中でこの世界独自の出店などもある。


クトゥルフ焼き…日本で見た蛸より5倍ほどある蛸が入った大きなたこ焼き。

        日本では8個セットだったがこの世界では一個をタコスの

        を入れるような包み紙に入れている。


ゴッドシャークの塩焼きに関しては魚料理以外何が何だかわからない。


あとは、くじ引きのようなものだろう、「運試し魔導引き!」なるものがある。


出店の看板にはくじを引いて出た数字の大きさによって初級から上級までの


魔導書が貰えるというものだった。


きっともらえても中級魔導書までで上級魔導書までなのだろう。


俺の中に子供のころお祭りの出店でエアガンのくじ引きをして5000円を溶かした


嫌な思い出を思い出した。


俺は首を振った。


するとその行動に驚いたスイが


「どうしたの? 大丈夫?」


と心配そうに俺の顔をしたから覗き込んできた。


俺は慌てて


「うん。大丈夫大丈夫! ちょっと虫が近くを通ってびっくりしただけだから」


と言って手を前で横に振った。


スイは


「あっ。そうだったんだね。 なんともないみたいなら良かった」


と言った。


俺は変なところで冷や汗をかいた。


そんなこんなで歩いていると出店の数か減り、代わりに飲食店が


軒を連ねるようになった。



するとカイルが


「あそこに案内板かあるみたいだし、見てみないか?」


と言ってすこし先の案内板を指さした。


「そうだな」


案内板の前に行き、案内を見るとそこには飲食店街の簡易的な地図と


一言ではあるがわかりやすいお店の説明が書いてあった。


「へぇー、思ってたよりもいろんなお店があるのね」


「そうだね。 結構先まで飲食店が続いているみたいだ」


「あっ!これ」


そう言ってカイルが指さした先にはヒューズの文字があった。


「これってさっき紹介してもらったお店じゃね?」


とカイルが言った。


「ほんとだ!」


説明を読むと


冒険後のご褒美にピッタリ!ジューシーな肉汁あふれる肉料理のお店!


と書いてあった。


この説明を読んだスイが


「冒険のご褒美にピッタリね...


 今の私たちが求めてる料理にピッタリじゃない!」


とガッツポーズをして喜んでいた。


喜んでいたというよりも気合が入っていたの方が正しいかもしれない。


地図を見るとここから三軒先のようだった。


俺は二人に


「そうだね!


 ここからそんなに遠くないようだし、早速行ってみようか」


と言うと二人は食い気味に


「うん! すぐ行こう!」


「こう腹ペコだぜ!」


と言って我先にヒューズへ向かって歩いた。


二人の歩幅は心なしか看板を読む前より速くなっているような気がした。

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