~第五十五話~ 期待
俺が決意を表明するとフェイバさんが
「おう! まずは目の前の目標だな! 頑張れ!」
と言って握手をしてくれた。
俺は
「ありがとうございます! 頑張ります!」
と言ってしっかりと手を握り返した。
リリーさんも
「頑張ってください。 何かあったらいつでも相談してください」
と言って手を握ってくれた。
俺は
「ありがとうございます! 何かあったら頼らせてもらいます」
と言って優しく手を握り返した。
その後すこし二人と話をした後、
「それじゃあお先失礼します」
と言って部屋からでた。
俺が出た後フェイバさんとリリーさんは何か話しているようだった。
何を話しているのかわからなかったけど聞くのも失礼だし、
ギルドの休憩所で待ってくれている二人のためにも早く戻ろう。
と思い足早に向かった。
「タツヤさんはああいっていたけど、本当は私たちのメンバーに入ってほしいわね」
「あぁ。そうだな。 彼が入ってくれれば状況はかなり良くなるだろう」
「もしかしたら彼、うちのメンバーで一番強いんじゃないかしら」
「かもしれないな。 それに彼には俺たちの知らない彼独自の能力があるようだし
それについても期待できるかもしれない」
「優勝できるといいわね。 噂じゃ今年は近衛騎士団のリーダーが出るみたいだし
かなり厳しい戦いになるかもね」
「彼は優勝するよ」
「あら? はっきり言うわね」
「俺たちが推薦した子たちだ。 大会くらい優勝してもらわなきゃ困るよ」
「ふふっ、そうね」
…ギルドロビー…
俺がロビーに戻るとカイルとスイは冒険者の人と話をしていた。
地下ずくと冒険者は大柄で人の背丈くらいはありそうな大剣を背中に
差していた。
「お待たせ!」
俺がそう言って近づくと二人は俺に気づいたようで手を振った。
俺が二人の前に立つとカイルが
「遅かったな。 何の話してたんだ?」
と聞いてきた。
暗黒機関のことは極秘情報だから話せないのでそれまでにあったことを話そう。
そう思った俺は
「普段から視線に気を付けてるのか?とか、ここに来る前はどんな事してたのか?
とか質問されてたくらいだよ」
と答えた。
それを聞きカイルは
「なるほどなぁ」
と言っていた。
不審な点を感じられなかったので良かった。
そして俺は二人と話していた冒険者についての話を始めた。
「その方は?」
と俺が聞くと冒険者の方が自己紹介を始めた。
「俺はスラッシュだ。
依頼までの時間二人と冒険者としての話をしてたところなんだ」
「そうだったんですか。 俺はタツヤです。 二人とは幼馴染で一緒に
チームを組んでます」
「そうか。 君がタツヤ君か、二人から話は聞いているよ。
すごい強いんだってね。 これも何かの縁だろうよろしく」
スラッシュさんが握手を求めて手を出してくれた。
「そんなことないですよ。 こちらこそよろしくお願いします」
と言って俺はスラッシュさんの手を握った。
スラッシュさんの手の皮はすごく硬くてごつごつしていた。
そして背中に差している剣とは裏腹にすごく紳士な人だなと思った。
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