~第五十二話~ 虚偽
スイとカイルが部屋を出た。
部屋の扉が閉まり、二人が部屋から離れたことを確認すると
フェイバさんが
ふぅー
と息を吐いた。
そして話を始めた。
「単刀直入に聞くぞ。
なんで俺たちの監視に気づいた?」
とフェイバさんが聞いてきたため俺は
「何者かに見られているかのような視線を感じたためもしかしたらと思い...」
と言うとフェイバさんが少し表情を硬くして
「そんなはずはない。
俺たちはゴールドランクの中でも上位に位置するパーティーだ。
それに加え、俺たちは主にターゲットの監視、保護、暗殺などを専門としてる。
そんな俺たちが初心者冒険者に気づかれるくらいの視線を出してた?
そんな馬鹿な事あるかよ!」
とフェイバさんは最後の言葉を声を荒らげて言った。
俺が驚いて固まっているとリリーさんがフェイバさんの肩をたたいた。
そして今度はリリーさんが話を始めた。
「タツヤさん。もう一度聞きます。
どうして監視が専門の私たちの監視に気づいたんですか?
たまたまなんかで見破れるほど簡単じゃないはずですよ」
とさっき話していたより低いトーンで言った。
俺は
スキルのことは簡単に言えることじゃないし、言っても信じてもらえるか
わからない。
ここはうまくごまかすか?
と考えたが俺のことを真剣に見ている二人の顔を見たら到底言い逃れできる
状況じゃないと思った。
そこで俺はスキルを使っていることは言えないが自分がいる範囲のことを
すべて言おうと思った。
そして俺は二人に皆さんがきっと見たことがないであろう能力を使ったことを
言った。
二人は真剣に話を聞いていた。
俺の話が終わると二人はすこし話し合った。
そしてリリーさんが何かの魔術を発動した。
それを見ると虚偽の発言をした時にサインが出る魔術のようだった。
そしてフェイバさんが俺に
「タツヤ話してくれてありがとう。それじゃあすこしを質問させてくれ。
お前は「暗黒機関」のメンバーまたは、暗黒術を使った
ことがあるか?」
と聞かれ俺は何のことを言ってるかわからなかったため正直に
「いいえ。暗黒機関も暗黒術についても知りません」
と答えた。
それを聞いたフェイバさんはリリーさんを見た。
リリーさんはフェイバさんに首を横に振っていた。
きっと魔術に反応しなかったのだろう。
それを見たフェイバさんは
「それじゃあもう一つ質問させてくれ。
タツヤは「この世界の統一を目標に」という言葉を聞いたことはあるか?」
と質問した。
俺は
今までそんなことを言っていた人を見たこともないし、風の噂ですら
聞いたことないよな。
と思い
「いいえ。聞いたこともないですし、その言葉を言っている人も
見たことがありません」
と答えた。
またフェイバさんは俺が虚偽の発言をしているか確認した。
しかしリリーさんは首を横に振った。
どうやら魔術は反応しなかったようだ。
するとフェイバさんが
「すまなかったタツヤ!
君が暗黒機関と通じているものなんじゃないかと思って声を荒らげてしまった。
本当に申し訳なかった!」
と言って頭を下げた。
続けてリリーさんも
「私もあなたを誤解していた
申し訳ありませんでした。」
と言って頭を下げた。
俺は驚いて
「気にしてないですから頭を上げてください!」
と言って頭を上げてもらった。
何が何だかわからないが疑いが晴れたならよかったと思った。
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