~第十一話~ 母親
あの日から俺は父さんに剣術を教わっていた。
「よし、タツヤ今日はここまで」
「はい! ありがとうございました」
俺はここ最近父さんに剣術を教えてもらい有意義な時間を過ごしていた。
「明日からしばらく父さん用事があるから剣術教えられないけど
自主練習を怠るなよ!」
「はい! わかりました!」
「良し! それじゃあ母さんのご飯だー」
俺から見ても本当に父さんと母さんはラブラブだと思う。
流石は二人でパーティーを組んでいただけある。
俺はそんな二人を尊敬していた。
…夕飯後…
俺と母さんが夕飯の片づけをしていると父さんが
「明日に備えて今日は早く寝るよ」
と言ったため俺と母さんは
「はーい。 おやすみー」
「おやすみなさい」
と言った。
片づけが終わり、俺と母さんはリビングのソファーに座った。
そして俺はずっと前から聞きたかった母さんのジョブの話をした。
「この前父さんに聞いたんだけど、母さんのジョブって賢者だったの」
母さんはすこし驚いた顔をしたがすぐに落ち着き昔話をしてくれた。
「母さんね父さんに救われたのよ」
「え?」
そんな話は父さんから微塵も聞いたことなかったから驚いた。
「母さんはね賢者ってジョブ嫌いだったの」
「母さんも王都で冒険者として活動してたんだけどね、
その時から賢者だからすごいってみんなから特別扱いされてたの」
「その時は私も自分は特別なんだって浮かれていたのね」
「ソロで少し難易度の高い依頼をしていたんだけど」
「相手は魔法を無効化する技を持ってて、でも母さんは魔法しか使えなかったから
絶体絶命の状況になったの」
「そんな時あの人が助けてくれたの」
きっとあの人は父さんのことだろう。
「でもあの人その時に怪我をしちゃってね」
「その時母さんはわかったの、自分のせいでこの人を傷つけてしまったってね」
母さんはすごく悲しそな顔をした。
「その後、依頼から帰ってきて私のことはすぐに噂になったわ」
「剣豪を傷つけた賢者ってね」
そんなことがあったなんて俺は知らなかった。
それと同時に母さんにそんなことを言った奴に苛立ちを感じた。
「でも、あの人は町の広場で堂々と言ってくれたの。」
「この人は冒険者だ。冒険者は何でも自己責任だ。だからお前たちが何と言おうが
冒険者はそれを飲み込まなけばいけない。それも仕事のうちだからだ。
でもな、だからと言って何でもかんでも言っていいわけじゃない。
冒険者だって人間だ、失敗することもあるだろう。
でもそれを認めてやれないのはお前たちは、冒険者を傷つけるモンスターと同じだ!」
「ってね。 それを聞いて母さんすっごく心のモヤモヤが晴れたの」
そういった母さんはすごく吹っ切れた吹っ切れた顔をしていた。
「それでそのあと父さんがパーティーに誘ってくれて、一緒に冒険して、
あの人は大きな怪我をしちゃったけど、冒険の熱を指導にあてて、
この村にやってきたの」
「ごめんなさいね、タツヤに昔話をしちゃって。」
「ううん、母さんも大変だったんだね」
「昔はね」
そんな母さんはすべてを受け入れるような優しい笑顔を俺に見せた。
「それで、母さんになんか頼みごとがあったんじゃないの?」
俺は母さんに頼みごとがあるなんて一言も言ってなかった。
やはり、母さんにはかなわないなと思った。
「母さんに魔法を教わりたいんだ」
すると母さんはまるで知っていたかのように即答で
「わかったわ。 母さんにまかせなさい!」
と言った。
俺は父さんと同じく母さんを師として
「よろしくお願いします!」
と言った。
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