一話 穏やかな朝
チリリリリリ
目覚まし時計が鳴る。ベットから飛び起きゆっくりとした動作で止める。
昔の事を思い出してしまいだいぶ気分が悪い。気分が悪い!そうおもえるようになったことに感動を覚える。
翼の部屋は2階にある。
下に降りる。洗面所に行き、顔を洗う。スッキリ。目が覚め、頭が回転を始める。
玄関に行き、黒に白の線が入ったナ⚫︎キのランニングシューズを履く。家の扉をあける。
外には誰もいない。冷涼な空気を吸う。
翼はその心地よい空気を独占することに優越感を感じた。
爽やかな朝だな〜 。
日課のランニング。
10キロを30分で走る。体全身に血が周り、心臓がばくばく動く。このささやかな疲労が気持ちいい。
シャワーを浴び、学生服を着た後台所で朝ごはんを作る。
我が家は、3人で成り立っている。
1番年が上なのが姉。
その次が兄。(年は同じだが誕生日が先)
そして、最年少の自分。
しかし、血は繋がっていない。
姉が養子として自分達を受け入れた。このことには、とても感謝している。
そんな姉は致命的に料理ができない。
才能がないとかそんなレベルじゃないのだ。
それは、食料と格闘しているといったほうが正しい。この前、料理した時はフライパンが破損した。
兄は、家にいつ帰ってくるかわからない。
不良少年なのだ。(半分本当で半分嘘)
必然的に翼が料理をするようになった。
翼流 お☆と☆こ☆飯レシピ(主婦の方にもオススメ)
野菜を切り、炒めます。
肉を入れます。
調味料投下。
待ち時間があるので、踊ります。
焼けてきたと思ったら皿に移します。
☆完成☆(ただの野菜炒めというツッコミはなし)
勝利の踊り。
他に目玉焼きと味噌汁を作る。
ご飯を盛る。
食す。
うまし。
歓喜の踊り。
翼は食べることが大好きだ。
そして、欲張りである。
様々な料理があることの他におふくろの味、故郷の味といわれるように同じ料理でも家庭により味が違うことを最近知った。
不可能だと思うが、全てを食べてみたいと思っている。
翼は欲張りである。
リヘビングで速攻で食べ終える。2人分の食事にラップをして外にでる。
翼「いってきます」
もちろん、返事を返してくれる人はいない。
隣の家の大きな門の前で彼女たちを待つことにした。