プロローグ
初めて小説を書いてみました(^O^)
ドキがむねむねです。
はあっ、はあっ
細い路地。人通りのないその入り組んだ道をスーツを着た二十代半ばの男が必死に走っていた。その言葉どおり必死に。
しかし、疲れたのかへろへろとその場に座り込む。左の肩と右足から出血していて顔は血の気がなく青白い。
男「死にたくない」
意識が朦朧とするなか男は自分に言い聞かせるようにそういった。人生まだまだこれからだっていうのにどうしてこんなことに...いや、そんなことは考えるな。いまは、生きることを...逃げなければ
ひたひた
そこにゆっくりと小さな影が近づいてくる。
男は立ち上がり逃げようとするが、足に力がはいらない。踏ん張り、なんとか立ち上がるが傷が痛み、その場に倒れてしまう。コンクリートの地面におもっいっきり体を打つ。
いてぇよ。チクショ。
ひたひた
ゆっくりとしかし確実に死を呼ぶ足音が近づく。
このときやっと自分の服の裏に拳銃があったことを思い出す。
取り出す。その影に焦点を定めて引き金を引く。
ばんっ
手に響く重たい反動と共に一つの銃声が鳴り響く。足音はやんだ。
死神の行進は終わった。やった、俺は生き残ったんだ。ふうーと安堵の息を吐く。タバコを出し、ライターを捜す。あれっ、どっか走っているときに落っことしちまったかな?
ケタケタ。かすれた笑い声を出す。まあ、これで助かったんだ。男は安堵した。
そう思ったのもつかのま、背後から頭になにかを突きつけられる。
男「!!」
後ろを振り向く。そこにはまだ小さな少年が立っていた。端整な可愛らしい顔をしている。月明かりに照らされたその無表情な少年は幻想的だった。しかし、男は知っている。この男の子が業界では有名な死神と呼ばれる一流の殺し屋であることを。だが少年のその表情は死神とは正反対の天使のような...
少年「命の価値ってどのくらいなんですか?」
死神は聞いてくる。
男「あっあっ」
恐怖でうまく口が回らない。
少年「命に価値ってあるんですか。どうして僕たちは生きているんですか」
死にたくない。まだだ。これから楽しく生きれるのに。ここまで成り上がってきたんだ。
男「いやだ。死にたくない死にたくない死」
少年は男の頭に向かって弾丸を発射する。
銃声が真夜中の月に鳴り響く。
血に染まった顔を拭う。
もはや意識のない肉の塊を見る。
それはスーパーで売られている豚や牛と変わらない。どうして人は死体を見ただけで大騒ぎするのか少年にはわからなかった。
ただ唯一の感想。
あと何人殺したら、僕もこうなるんだろうか