羽を持つ者
それは、光を凝縮させて一つの個体にしたかの様な、確かな眩さを持つ。
それでいて儚く、ふっと消え去ってしまいそう。
それは、しなやかな肉体を駆使し、美しく舞い翔ぶ。
それでいて、ギラついた刃物の様な殺気で相手を撃ち抜き、沈める。
それは、穢れを知らぬ無垢な子供の様に澄み渡った目を持つ。
それでいて、時には鬼を宿した様なオーラを纏う。
それは、何も考えていないかのように思われる。
それでいて、複雑に編み込まれた感性が張り巡らされている。
それは、誰もを魅了し、誰もに愛される。
それは、金色の光を放つ星。人を引き込む宝。
羽を持つその人は、今よりも大きな大きな星になるだろう。
いつか光って消え去るその時まで、翔び続けるだろう。輝き続けるだろう。
眩い未来を、見せてくれるだろう。