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プロローグ1-6 来世の私?? ◇

――――ユリアーナ――――



私は・・・。


私は・・・ユリアーナ?



訓練中によく気絶したりしていたので、意識が回復するのを感覚として覚えていた。



でも・・・でも、私は、私は死んだはずだ・・・。


黒竜の光を放つブレスで体はもう使い物にならなくて・・・回復魔法なんなでは直せないダメージを負っていたはずだ・・・。


しだいに、意識がはっきりしてくる。もうすぐ起きるのだろう。



「う、うーん・・・」



意識が戻ってきた。なぜか寒さや風の音、硬い地面で肌が擦れわずかな痛み、口の中の唾液の味。温かい生き物の体温。


黒竜に奪われたはずの感覚が戻ってくる・・・。


だが、どうしてだ? 私は死んだ。それは確実だ。


ここは、来世なのだろうか? 書物で読んだことがある。


人間はまれにだが、産まれる以前の記憶を引き継ぐという。前世の記憶と言うらしい。


私がそうなのだろう・・・。


私の無念が、来世まで縛り付けているのだろう・・・。


私はやはり死んだのだろうな・・・。




ゆっくりと、ゆっくりと目を開ける・・・。


来世の私はどんな生き方になるのだろう? 


きっとロクな死に方はしないだろう・・・。


恩も解せず、勝手に飛び出して、勝手に死んだのだ・・・。


さあ、私は来世はどうなっているのだろう?




視界は最初ぼやけていたが、しだいに、はっきりと、くっきりと映ってきた。




「・・・・」



ななななっ、なんですかこれはっ・・・・!!!!????


めっ、めっ、め、目の前にっ!?


お、男のっ、男が・・・はっ、裸でっ、裸で寝てます・・・!?


しかも、体が動かないと思ったが、この男が包み込むように抱きしめているからだった・・・。


かっ、神様っ・・・。


ロクな生き方で出来ないといっても、これはっ、これは、いくらなんでもやりすぎですっ!!!???


というか、いきなりすぎますっ!


私は前世で男の裸も見たことなんて無かったんですよ・・・っ!!!


しかも・・・しかもっ漆黒の髪と浅黒い肌でっ寝顔からでも目つきが悪い青年です!!


私は、この男の女に生まれてきたのでしょうか?


青年の顔の後ろや空気の湿気。太陽の光が無い事、そして、今、自分が寝ている地面が土ということから今の状況は簡単に創造できた。


私はどこかの村の娘でこの目つきの悪い男は山賊か何かでしょう・・・。


村が山賊に襲われ娘を奪ったのだろう。その女が私の記憶を受け継いでいて、あまりにも酷いことをこの男からされたのでしょう。


私はさらわれた娘が現実逃避した後に生まれた、さしずめ前世の人格になりきっているのでしょう・・・。


これは罪に対する罰なのでしょう。甘んじてこの罪を受けましょう・・・。


顔はワイルドであまり悪くありませんが体つきは・・・あまり鍛えていない体です。


顔は意外と好みですけども、わ、私は・・・い、いやっ、えっと・・・訓練ばかりで経験など、まったく・・・というかない・・・。


たぶん私・・・や、やられちゃうんですよね・・・??


どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう。


と、とりあえず動こう・・・???


体に力が入らないどうしたんだろう?? もう少し力を入れるがあまり変わらない少し身を動かせるだけで男の腕から抜け出せない。



「うーん、うーん」



うまく力が入らない・・・動かせるのは首から上のよう・・・・。


やらなければよかった・・・やらなければよかった・・・!! 下など・・・下など向かなければよかった・・・!!!


男の股にあるアレを初めて・・・産まれて初めて見てしまった・・・しかも、目が離せない・・・これが本能というものなんでしょうか??


男の股にヘビがいました・・・この女に生まれ変わった私はこんなモノを受け入れなければいけないのですか・・・?


無理です・・・入りません、壊れてしまいますっ!!!


何度も言いますが初めてなんですよ・・・!!!


顔中に血が集まって顔が熱いです。


たぶん赤面しています。



「あ、あう、あ・・・」



私は、私は、私はっ・・・!!!


キャャャャァァァァァーーーーーー!!!!


自分でも信じられない音量が口から出た!


声は反響して洞窟中をというか自分の声に似た声が出たことにも驚いた。


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