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参百卅捌.どこへ行こうと言うのかね

 月☆読(もう私のほうで目星はいくつかつけています。ただ、まだ誰も自分がやると言わないというだけで。私は、大切なお姉さまコレクションを手放す覚悟で大国主の後任を探しているというのに)

 俺『いや、意味わかんないし』


 天照の写真集か何かを対価にして地上管理者の職に就くことを説得でもしてるのか? そんな価値のあるものなのか、それは?


 天照『月☆読、あたしはもう外じゃ遊べないから、これからあの神殿の中で姫ちゃんと2人きりになりたいの。だから、今日はもう帰っていいよ』

 月☆読(お、お姉さま、2人きりというのはどういうことですかっ!?)

 天照『だから、あたしと姫ちゃんだけで、あの狭い神殿の中で肌を寄せ合って一緒に過ごすってことよ』

 月☆読(はっ、はっ、肌を寄せ合うってどういうことですかっ!)

 天照『だからね、こんな風に……』


 そう言って天照は急に俺に抱き付いてきた。


 俺『ちょ、やめろよっ』

 天照『姫ちゃんといろんなところを触ったり、触ってもらったり……』

 俺『変なところを触るのはやめろって……』

 月☆読(キャーーーー)


 天照が俺の服の裾から手を差し込んであちこちまさぐり始めたところで、月☆読が奇声(念話のみ)を発して倒れてしまった。あまりの事態に気を失ってしまったようだ。


 天照『さ、邪魔者もいなくなったし、神殿に入ろう』

 俺『え? あ、うん』


 天照に続いて神殿に入ると、天照が結界を張って中の空気は一変した。この感じ神域と同じだ。天照の作る結界は神域並の効果なんだね。


 天照『さて、姫ちゃん。ここは完全防音、防震動、あたし以外は魔法も使えないし、外からも中からも結界を通り抜けることはことはできない。外に出るにはあたしを素手で倒すしかないよ』

 俺『え? 実は俺、完全に閉じ込められた!?』

 天照『これで、月☆読のことは忘れて、2人で朝までしっぽりとね』

 俺『ちょまっ、何をする気なんだっ』


 もしや、冗談じゃなく本気で貞操の危機!? この間、なんか変な感じになってできなかったのを今ここでやってしまおうとか?


 天照『なんてね』

 俺『え?』

 天照『月☆読をからかったら気が晴れたわ』

 俺『なんだ、冗談か』

 天照『本気にした?』

 俺『するわけないよ』

 天照『じゃあ、本気にする?』


 天照の不穏な言葉に俺はさっと身を離した。


 天照『ふっふっふ。どこへ行こうと言うのかね?』

 俺『そういうのやめて!』

 天照『あっはっはっは』


 ここでそのネタをやられても、あれと違ってここにはそんな逃げる場所なんてほとんどないんだよ!

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