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弐百玖拾壱.星とバッタ

 すせり(ちょうど今考えてる新作があるの。武甕槌と事代主と建御名方が組んず解れつ……)

 俺「いいっ。聞きたくないっ」

 すせり(ネームを姫たんと一緒に読み合わせしたら、きっといいことが起きると思うの)

 俺「きっと私の精神衛生に悪いことが起きるわっ」

 すせり(大丈夫。痛いのは始めだけだから)

 俺「なんで音読するだけなのに痛いことになるのっ」

 すせり(ふふふ。できるだけやさしくしてあげるわ)

 俺「そういう問題じゃないのよっ」


 だめだ。すせり姫、酔っ払ってて話にならない。こんなんじゃ、今日もお泊りコースだよっ。


 スサノオ(すせり。ちょっと話をさせてくれないか)

 すせり(はーい)


 なぜか酔っ払ってもスサノオの言うことだけはよく聞くすせり姫は、ごろごろ転がって酔いつぶれて寝ている雨を起こしに行った。


 雨は酒に弱いんだから、スサノオに勧められても断ればいいのに。


 スサノオ(俺と月詠には因縁があってな)

 俺「因縁って?」


 そう言えば、月☆読はスサノオが地上に来ることにえらく反対していたっけ。


 スサノオ(長くなるから詳しいことは月詠の方に聞いてくれ。とにかく、その因縁が解決しないことには俺が地上に行くことはできない)

 俺「つまり、スサノオに協力してもらうにはまず月☆読を説得しろってこと?」

 スサノオ(ま、そういうことだ。わざわざ来てもらったのに、そんな結論で悪いな)


 月☆読とスサノオの因縁か。嫌な予感しかしないな。何もなきゃ全力でお断りしたい案件だけど、今回はそうもいかないかもな。


 スサノオ(ところで、なぜ、かぐや姫は月詠に☆を付けて呼んでいる?)

 俺「本人の希望で」

 スサノオ(?)


 スサノオとの話し合いはそれで終わり、俺は酔っ払ったすせり姫と夢の世界に旅立ったままの雨を連れて地上に帰ることにした。


 日が暮れるまでに帰らないと天照がまた根の国に特攻してきてしまう。


 すせり(よし、できた)

 俺「何やってるんですか、すせり姫」

 すせり(仮○ライダー)


 そう言って雨の顔をくるっとこちらに向けると、寝ている顔の上に仮○ライダーのペイントが施されていた。さすが上手い。


 すせり(ぶはははは)

 俺「起こしてたんじゃなかったんですか?」

 すせり(起こしても起きなかったのだ)

 俺「で、それがどうしてこんな状態に?」

 すせり(だって、肉だけじゃつまらないじゃない。ぶはは)


 これだから酔っぱらいは!

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