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弐百玖拾.寝返り

 スサノオ(はっはっは。まあ呑め)

 俺「呑みません」


 前にもやったな、このやり取り。


 スサノオ(で、つまりは大国主が倒れたから代わりに地上を治めろってことか)

 すせり(お父様、樽酒お代わりっ)

 スサノオ(いいね! どんどん呑め)


 前回と違うのはすせり姫がすごい勢いで樽酒を小脇にスサノオと呑み比べを始めたところだ。お陰で大事な話は全部俺がすることに。


 俺「そういうことですわ」

 スサノオ(見ての通り、俺は根の国の管理だけでも忙しいから葦原中国の方まで面倒を見るのは難しいんだよな)

 俺「やっぱりダメですよね」


 やっぱりね。見るからに根の国の管理は大変そうだもんね。


 スサノオ(まあ、慌てるなって。地上には代理の神を立てて、俺がそいつの監督をするという形ならできるんじゃないか?)

 俺「本当ですか?」

 スサノオ(まあな。地上の代理は八幡にでもやらせればいいんじゃね? てか、よく考えたら八幡なら俺抜きでも地上の管理くらいどうにかなるんじゃねーの?)

 俺「八幡は有給休暇です」

 スサノオ(何ーーーっ! サラリーマンはいい身分だなっ)


 話しながらどんどん樽を空けていくスサノオとすせり姫。やっぱこの2人、親子だわ。


 俺「ちなみに、別雷も事代主も建御名方も頼りになりませんから」

 スサノオ(うーん。じゃ、宗像むなかたの娘らにやらせるのはどうだ?)


 宗像のってイッチーたちか。そういえばあの3人はスサノオの娘だったっけ。


 スサノオ(八幡はいつ帰ってくる?)

 俺「後100年位有給が残ってるそうですわ」

 スサノオ(じゃあ、帰ってきたら交代すればいい。俺がヘルプすれば、そこまでの繋ぎなら何とかなるだろ)

 俺「じゃあ……」

 スサノオ(ただし……)

 すせり(ただしっ!)


 スサノオの返事が好意的でほっとしたその時、急にスサノオとすせり姫が2人揃って指を突きつけてきた。


 てか、いつの間にすせり姫はスサノオ側に寝返ったんだっ!?


 すせり(姫たんが音読してくれたらねっ)

 俺「音読って何を音読するのよっ」


 というか、姫たんって誰?

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