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弐百伍拾.武○老師

 俺「都合のいい時だけ老人ぶらないでください」

 別雷(む、お主、しばらく前に天照に引き摺られて加護を授けさせられたおなごか!?)

 俺「えっと、多分そうなのかな?」


 てか、引き摺ったのか、天照のやつ。


 別雷(そうかそうか。あの赤子がこんなに立派なぴちぴちギャルにのぉ)


 ぴちぴちギャル! 死語の世界か、ここは。


 俺「あの、賀茂別雷大神は、今は隠居して世界旅行中だと聞いていたのですが」

 別雷(ふむ。その辺の事情を説明してやってもいいが、条件がある)

 俺「なんですか?」

 別雷(お主の履いておる、その、ぱんちーを脱いでわしにくれたら考えてやろう)

 俺「どうやら、一度、本物の死後の世界に逝ってきたほうがいいみたいですわね」


 とりあえず、まずは魔法の草のつるでこの亀○人を縛り上げるか。


 別雷(うひぃ)


 もはや0.1秒で種まきからターゲットを縛り上げるところまで完了できるほどになった縛りテクで、別雷をあっという間に縛り上げて三重塔の天辺から逆さまに吊るした。


 別雷(わしの力でも解けん!?)

 俺「無駄だわ。その草はすせり姫の考案で、本気の大国主でも解けない作りなのよ。大国主より格下のあなたに解けるわけがないわ」


 今や萌豚でしかない大国主だが、あれでも元は葦原中国を平定した英雄だ。本気さえだせば地上の神の中では最強なのだ。


 俺「さ、説明してもらいましょうか?」


 なんか悪役を尋問するような調子になってきた。


 別雷(分かった、分かった。わしは確かに隠居して世界旅行中なんじゃが、今日は祭りということで帰って来たんじゃ)

 俺「隠居してるのに祭りに顔を出すなんて仕事熱心なのね」


 雨なんて正月にも春日神社に帰ったりはしなかったぞ。


 別雷(いつもは帰ったりはしないんじゃが、今年は特別なんじゃ)

 俺「特別?」

 別雷(そんなことより、早くここから降ろしてくれ。頭に血が登ってぼーっとしてきたわい)


 仕方ない。そろそろ降ろしてやるか。


 俺は太刀をパッと抜き放って別雷を縛る草のつるをスパッと切り捨てた。


 ドシンッ


 別雷(老人はもっと丁寧に扱ってくれ)

 俺「どうせ近づいたらどさくさに紛れて抱きつくつもりでしょ」

 別雷(何のことかなー)


 図星か!

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