表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/362

百陸拾壱.ワイヤーアクション

 これは、今度、大国主に頼んでメイド服を取り寄せてもらわないと。


 俺「他には何が話せるの?」

 雪「あの、式神さまからまずはそれだけ話せればいいからと言われて、毎日それだけ練習してきたもので」


 ……、式神のやつ、グッジョブだが偏り過ぎだろ。……ていうか、するとあいつは毎日、雪にご主人さまと呼ばせてたのか?


 俺「許せんっ」

 雪「もっ、申し訳ありませんっ」

 俺「ちっ、違うよ。許せないのは雪じゃなくて式神の方だよ」

 雪「はぁ」


 ともあれ、もう夜も遅いし、早く着替えてとりあえず寝てしまいたい。


 俺は部屋を移動して、雪に新しい服を用意してもらいながら狩衣を脱ぎ、下着の小袖も脱いだ。神域で人目を気にしなくなってからさらしで胸を押さえていなかったので、小袖を脱いだ今、身に着けているのはブラとショーツだけだ。


 ブラも窮屈だし、寝る前に取ってしまおう。そう思って、俺は背中のホックを外して肩の紐を抜いた。


 天児屋(やっと見つけたよ。いきなり置いてくなんてひどいじゃないか)

 俺『!!!!!!』

 天児屋(!!!!!!。ご、ご主人さまのおっぱいっ!)

 俺『みっ、見るなーーーーっ』


 俺は左手で胸を押さえながら右手に持ったブラを神速で投げつけると、ブラに埋め込まれたワイヤーは鋭利な凶器となって天児屋の眉間に突き刺さった。


 天児屋(わ、我が人生に一片の悔いなし……)


 ドスン


 俺『はぁはぁ』

 雪「どっ、どうなさいましたか……。きゃぁっ」


 俺の出した大声に慌てて戻ってきた雪は、足元で眉間から血を流して倒れている天児屋を見て悲鳴を上げた。


 雪「……、し、死んでるんですか?」


 雪は俺に飛びつくように近づくと、恐る恐る振り返りながらそう言った。


 俺「いや、こいつはこんなことくらいで死んだりしないよ。ちょっと目を回してるだけだわ。それより服を着させて頂けない? このままじゃ恥ずかしいわ」

 雪「あ、申し訳ありません」

 墨「ガクガクブルブル」


 その後、寝床を整えた俺は、雪と別れていつものように墨を抱き枕にしながら眠りについた。もちろん、ブラを回収して気絶している天児屋を縛り上げ、猿ぐつわを噛ませておくのも忘れずに。


 天児屋(んー。んー。んー)

 俺『すやすやすや』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この小説は、一定の条件の下、改変、再配布自由です。詳しくはこちらをお読みください。

作者のサイトをチェック
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ