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魅了の力なんていらなかった

作者: 鈴元 香奈

 神に何を祈れば良いのだろう。

 私はこんなにも神を恨んでいるのに。


 私の名前はルシール。十八歳になる。厳格な修道院で神に祈りながら一生を終えることが決められていた。



 三年前、十五歳だった私は希望に満ちて、貴族が通う三年制の王立学園に入学した。父は男爵だったけれど、商会を経営していて裕福だったので、高額な授業料が必要な王立学園に入学することができた。

 父は良い結婚相手を見つけてこいと私に笑ってくれた。優しい母は寮住まいをする私を心配していたけれど、制服や鞄、学用品を用意してくれた。弟は寂しいと涙目になりながらも頑張ってと王都へと送り出してくれた。

 私は家族に愛されていると感じて、とても幸せだった。


 今思えば王立学園なんて行かなければ良かったと後悔している。領地で優しい旦那様と結婚して、平凡な一生を終える。それはとても幸せなことだとわかる。そう、王都で全てを失ってしまった今なら。



 学園に入学して、友たちもできて順調な生活が続いていた。

 二学年上の憧れの先輩もできた。侯爵でもある騎士団長の令息アラン様。若いけれどとても強いとの評判の先輩で、体は大柄で筋肉質、顔は厳ついけれど、私のような男爵家の者まで気を使ってくれる優しい人だった。

 そんなアラン様と知り合ったのは裏庭。

 低木が植えられている花壇の方から猫の鳴き声がしたので、木をかき分けてみると傷を負った子猫が震えていた。

 その時偶々通りかかったアラン様が、子猫を抱いていた私を見て、ブランケットと籠を持ってきてくれた。騎士団で使っている傷薬と浅い皿に入れたミルクも一緒で、子猫が美味しそうにミルクを飲む姿がとても可愛かった。


 私たちは寮住まいなので猫を飼うことはできなかった。しかし、広大な敷地をもつ学園なので、子猫の一匹くらいなんとかなる。

 私とアラン様は、二人で猫を飼うことにした。


 私はアラン様の優しい人柄に徐々に惹かれていった。アラン様もまんざらではないように私には思えた。

 身分差はあるけれど、私の親も一応貴族なので、アラン様さえ望んでくれたら結婚できるのではないかと、そんな甘い夢を抱いていた。



 全てが崩れたのは、子猫を保護して一か月ほど経った頃。すっかり子猫の傷は治っていた。

「二人でこんなところで何をしているのかな」

 私たちが猫をかわいがっている時にふいに声をかけられた。振り返ってみるとそこには美しい金髪の男性が立っている。

 いくら男爵の娘でもその人の名は知っている。王太子であるアンドレス殿下その人であった。アラン様の同級生でもある。

 アンドレス殿下の後ろには宰相の子息を始めとする数人の取り巻きが控えていた。


 こうして、アラン様との楽しい時は終わってしまった。


 猫を飼っている場所には、次の日からアンドレス殿下と取り巻きが一緒にやって来るようになった。アラン様も取り巻きと一緒にアンドレス殿下の後ろに控えるようにして立っている。


「猫はとっても可愛いね。ルシール、君もだけど」

 子猫を抱き上げたアンドレス殿下が、蕩けるような眼差しで私を見ていた。

 いくら甘い考えの私でも、男爵の娘が王太子と結ばれることはないことくらいわかる。王太子は私をからかって遊んでいるのだと思っていた。


 アンドレス殿下たちが現れるようになってから、私は子猫ともアラン様とも触れ合えなくなった。

 事あるごとに口説こうとする王子には、やんわりと止めてくれとお願いしたけれど全く伝わらなかった。だからと言って、直接的に断るのは不敬になるのではないかと思い、ためらってしまう。

 猫を飼っている裏庭に行くことを止めても、アンドレス殿下たちは私の行く先々に現れる。

 そんな、鬱積とした日々を過ごすことになってしまった。

 


 アンドレス殿下には公爵令嬢の婚約者がいた。気の強そうな令嬢で私はちょっと苦手だ。時々睨むような視線を送ってくる。私はアンドレス殿下をもっときつく捕まえておいてくれと頼みたい気持ちだった。


 そのうち、殿下の取り巻きたちからも口説かれ始めた。アンドレス殿下は事あるごとに接触してくるようになってきていた。

 はっきり言わないとわかってもらえないと覚悟をして、

「アンドレス殿下、私にはお慕いしている方がございます」

 そう伝えたのに、

「わかっているよ。それは僕だよね。僕も君が好きだ」

 全く言葉が通じない。アラン様はそんなアンドレス殿下を無表情で見ていた。


 

「貴女はご自分の立場をわかっているのかしら。男爵令嬢ごときがアンドレス殿下と結ばれるとでも思っているの? 夢見がちにもほどがあるわ」

「本当に図々しい。婚約者のいるアンドレス殿下を誘惑するなんて、破廉恥って言葉を知らないのかしら」

「所詮は三代前に男爵位を賜っただけの商人の娘よね。婚約者のいる方を誘惑するなんて、本当に浅ましいわ」


 アンドレス殿下の婚約者のヘルミーネ様に呼び出された私は、校舎裏に連れて行かれて、ヘルミーネ様とその取り巻き数人に取り囲まれてしまった。

 彼女たちは口々に勝手なことを言う。私はアンドレス殿下を誘惑しようとは思ってもいない。私は悔しくて涙を流した。


「ヘルミーネ、ルシールに何をしている!」

 こんな時にアンドレス殿下と取り巻きがやって来てしまった。アラン様も一緒だ。また、面倒なことになるだろうと私はため息を付いた。

「ルシールさんは貴族の決まりに疎いようなので、教えて差し上げていただけです」

 ヘルミーネ様が甘い声でアンドレス殿下に答える。私は婚約者のいる王族を誘惑してはいけないことくらいわかっている。わかっていないのは婚約者がいるのも拘らず男爵令嬢を口説きに来るアンドレス殿下の方だと内心で思っていたが、とても口に出せる雰囲気ではなかった。


「虐めを行うなど、公爵令嬢にあるまじき振る舞い。恥を知れ!」

 ヘルミーネ様に甘い眼差しを送られても、冷たい目でそう言い放つアンドレス殿下。

「殿下、私はいじめなどしていません。そんな事を言うなんてあまりにもひどいです」

 泣き始めたヘルミーネを残して、アンドレス殿下は私の腕を引きその場を離れていこうとする。


 私は涙も引っ込んでしまい、呆然としたまま殿下について行った。

 後ろを振り返ると、ヘルミーネ様と取り巻き令嬢が私を睨んでいたので、また泣きたくなった。


 それから、アンドレス殿下が卒業する日を私は待ち望んでいた。

 ヘルミーネ様は私より一歳上で、アンドレス殿下より一学年下になるので卒業まであと一年余りあるが、殿下さえ卒業してしまえば私に嫌がらせをする理由もなくなる。

 殿下の卒業と同時に内定だった婚約を公知して、ヘルミーネ様が卒業すれば結婚式が盛大に執り行われることになっている。

 なぜそんなことを知っているかというと、ヘルミーネ様が何度もしつこく教えてくれたのだ。だから殿下にまとわりつくなと怒鳴りながら。

 殿下のことは何とも思っていないので二人の仲を裂こうとは考えてもいないと告げても、ヘルミーネ様は聞き入れてくれない。

 教科書を隠されたり制服に泥をかけられたりという嫌がらせが続いていた。


 アンドレス殿下と知り合いになって八ヶ月ほど、本当に辛い日々だった。

 殿下は人の話を聞かない。取り巻きたちも婚約者がいるにも拘らず口説こうとしてくる。婚約者の中には同じクラスの女子生徒がおり、私は女子から仲間はずれにされていた。男子は仲良くしてくれようとしたけれど、アンドレス殿下がそれを許さない。私に近付いた者は家を潰すと脅したので、私に近付く男子生徒もいなくなった。


 殿下の取り巻きの中で唯一婚約者のいないアラン様には微妙に距離を置かれている。護衛として殿下の側に侍るアラン様は、騎士として殿下の思い人と親しくできないと考えているようだった。一番仲良くしたい人だったけれど卒業してしまえばもう会うことはない。それだけが残念だった。



 待ち望んだ卒業パーティの日、殿下と取り巻き一行は高位貴族令嬢が住まう棟ではなく、下位貴族令嬢の寮へやってきていた。

 父が贈ってくれたドレスを学校が雇っている侍女に着せてもらい寮を出ると、殿下たちが揃っていて驚く。周りの女子生徒もかなりびっくりしていて遠巻きに見ていた。


「ルシール、今日も可愛いね。ピンクのドレスが良く似合う。卒業の日に君をエスコートできるのはとても光栄だよ」

 蕩けそうな甘い眼差しでそんなことを言い出すアンドレス殿下。

「アンドレス殿下、皆様、ご卒業おめでとうございます。あの、ヘルミーネ様を迎えに行かなくてもよろしいのですか? 皆様方も婚約者のところへ行かなければ誤解されますよ」

 さっさとヘルミーネ様のところへ行ってくれないとまた嫌味を言われるから、なんとか追い返そうとしたが、殿下たちは全く動じない。


「あんな女をエスコートするつもりはないからね。ルシール、さあ行こう」

 私は連行されるように殿下に腕をとられ、周りを取り巻きに囲まれながらパーティ会場まで連れて行かれた。



 会場の入り口に立った途端、豪華なドレスをまとった女性たちが一斉に私の方を睨んでくる。その中にはもちろんヘルミーネ様や取り巻きたちの婚約者もいた。

 会場に入りたくないと抵抗するも、殿下は私の腕を引き無理やり会場の中央へと進んでいく。後ろには取り巻きたちが並んでいる。その中にはアラン様がいて複雑そうな眼差しを私に向けていた。


 私の腕を取り会場の中央に立っている殿下の前に、不満そうに目を細めたヘルミーネ様がやってきた。

「ヘルミーネ! ルシールを虐めていることはわかっている。調べはついているんだ。お前のような女と結婚することはできない。ヘルミーネとの婚約を破棄することをここに宣言する!」

「はい?」

 アンドレス殿下の言葉を聞いて私は思わず声を上げてしまった。確かにヘルミーネ様には嫌がらせをされる毎日だったが、その原因はアンドレス殿下にあるのは明らかだ。殿下が私にちょっかいをかけなければヘルミーネ様だって嫌がらせなんかしなかったに違いない。


「アンドレス殿下、軽々しい真似はお止めください。殿下と私の婚約は王家と我が公爵家との取り決め。勝手に破棄などできません」

 ヘルミーネ様の言い分は全くその通りである。国王陛下が決めた婚約を当事者とはいえ、殿下が勝手に破棄できるものではない。

 とにかく私を巻き込まないで欲しいと、祈る気持ちで殿下を見上げた。


「お前のような女は婚約破棄されて当然だ。誰も文句は言わないだろう。将来の王妃には相応しくないからな。私はここにいるルシールと婚約する。お前と違って心の美しい令嬢だ。王妃となるのに彼女以上の女性はいない」

 アンドレス殿下は息が止まりそうなほどの驚愕の発言をしてしまった。会場に揃った皆も驚いて無言になっている。


 会場は静寂が支配した。ヘルミーネ様すらも声を発しない。

 そんな中、会場の扉が勢いよく開かれ制服をまとった女性騎士が三人現れた。

「シュタルク男爵の娘ルシールは魅了の力を持っています。女性には殆ど効果はありませんが、男性にはかなりの効果があります。しかも、神力との親和性が高いので高貴な血を持つ男性ほど魅了されてしまうのです」

 私が驚いて立ちすくんでいると、女性騎士が近くにやってきて私の腕に無理やり腕輪をはめた。

「神官が作り上げた魅了封じの腕輪です。殿下お気を確かに」



 驚きから立ち直り周りを見ると、アンドレス殿下と取り巻きたちは汚物を見るような目で私を見ていた。

「ルシール、私を魅了していたのか。おかしいと思ったのだ。お前の側にいるとお前のことしか考えられなくなってしまっていた。よもや魅了の力だったとは。王家をも恐れぬ所業だな」

 不機嫌そうにアンドレス殿下が私をなじる。

「ち、違います。私はそんなことしていません」

 そんな覚えは全くなかった。魅了の力なんて私は知らない。



 しかし、言い訳もさせてもらえず私は修道院に連れてこられた。


 爵位を剥奪された父が一度だけ面会に来たことがある。

「家族さえも魅了していたのか。お前のような女はもう娘でも何でもない」

 そう言い放って父は帰っていった。商売をしているので平民になっても家族が路頭に迷うことがないことだけが救いだと思った。

 あれだけ愛されていたと思っていた家族にも見放された。爵位を剥奪されてしまったので当然だと思うけれど、やはり納得が行かない。

 私はただ神を恨んで過ごしていた。



 あれから三年、私は魅了封じの腕輪をはめたまま、朽ち果てるまでこの修道院で過ごすことになるだろうと諦めきっていた。



 そんな中、アラン様がやってきたと修道女長が呼びに来た。

 私をこの地から連れ出すために来てくれたのではないかと、微かな希望を抱いて私は面会室へ急いだ。

 しかし、面会室で待っていた不機嫌なアラン様を見ると、そんな希望は打ち砕かれてしまう。


「お前みたいな女に頼むのは不本意だが、やってもらいたいことがある」

 アラン様の眼差しは、あの時の汚物を見るような目と同じだった。



「お前の起こした騒動のせいでアンドレス殿下が臣籍降下してリットナー公爵となり、第二王子のシメオン殿下が立太子した。そして、シメオン殿下とヘルミーネ様の婚約も無事整い、王宮はようやく落ち着きを取り戻した」

 アラン様は私を睨みながら淡々と語り始める。

 アンドレス殿下が臣籍降下したのは知っていたが、アンドレス殿下の婚約者だったヘルミーネ様が三歳も年下のシメオン殿下と婚約したことには驚いた。しかし、私には全く関係ないことだった。アラン様がなぜここに来たのか、私には想像もつかない。

 アラン様には二名の同行者がいた。まだ若い近衛騎士の二人も私のことを睨んでいる。会ったこともない男性から鋭い目を向けられて、私は落ち着かない思いでアラン様が話すのを聞いていた。


「しかし、またお前のような女が現れた。シメオン殿下が子爵令嬢に恋をしたからと、ヘルミーネ様との婚約を破棄しようとしている。子爵令嬢はお前のように複数の男性に色目を使っているようなはしたない女だ。再びあのような騒動が起これば、王家の威光は失墜してしまう。私は殿下の近衛騎士として、何としても止めなければならない」

「違うわ。私は複数の男性に色目なんか使っていない」 

 アラン様のあまりのひどい言いように、私は思わず叫んでいた。

「嘘をつくな。お前は私を誘ったではないか! 他の男にも同じようなことを言ったのだろう?」

 アラン様の目はきつく私を睨んでいる。私の身分は平民だから侯爵令息のアラン様に怒鳴ったりしたら、それだけで不敬となり処刑されるかもしれない。それでもいい。家からは勘当されているから、もうこれ以上家族に迷惑をかけることもないだろう。


「あれは、アラン様だったからよ! 愚かにも身分差も考えずに逢いたいと思ってしまったから。他の男性に私から話しかけたことはないわ。思い出してよ。アンドレス殿下の側にいつもいたでしょう?」

 涙はとうの昔に枯れたと思っていた。それなのに悔しくて涙が流れ出る。何よりも、アラン様の誤解を解きたいと思ってしまう自分の未練がましい想いが悔しかった。

 アラン様は誰よりも私のことをわかってくれていると思っていた。でも、それはただの幻想だった。


「な、何を言っている!」

 アラン様のきつかった目は見開かれた。戸惑いの色が浮かんでいると思うのは、アラン様を信じたいと思っている愚かな私の希望だろうか。

「魅了の力なんていらなかった。アラン様だって、私に魅了の力がなかったら優しくなんてしてくれなかったのでしょう? だって、貴方は事実を捻じ曲げてでも私を貶めるような方ですもの」

 優しいアラン様が助けに来てくれるかもと、馬鹿な私は心の奥でずっと待っていた。彼の優しさは、私の魅了のせいだったのに。


 私の言いように気を悪くしたのか、アラン様に同行していた二人の近衛騎士の顔が不穏になり、剣の柄に手をかけた。

 もう私には希望など残されていない。切り捨てられるならそれでもいい。

「殺したいのなら、さっさとすれば。今更アラン様の真意を知るくらいならば、あの時処刑されていた方が良かった。私はアラン様と一緒に子猫を飼いたかっただけなのに」

 私は目を閉じて下を向いた。いっそこの世に未練などなくなって良かったかもしれない。


「止めろ。こんな場所で剣を抜くな」

「し、しかし」

 剣を抜きそうになっている近衛騎士を止めるアラン様の声がする。目を開けると、不満そうに柄から手を離す二人の近衛騎士が見えた。

「殺さないの?」

 彼らを睨んでいると、

「ルシール、こいつらを挑発するな。とにかく、シメオン殿下を魅了してあの女のことを忘れさせて欲しい。我々と一緒に王都まで来てくれ」

 アラン様がそう言った。目つきは随分と柔らかくなっている。


「嫌だと言ったら」

 あれほど非難しておいて、まだ私の力に頼ろうとするのが可笑しかった。

「陛下からの命令だ」

 アラン様は小さな声でそう言った。

「私は行きたくないわ。どうしてもというのならば、私を殺して連れていけばいいのよ。死体になっても魅了の力があるか試してみればいい」

 魅了の力なんて二度と使いたくない。

 王宮の威光なんて知らない。私には関係ない。

 


「こんな女、無理やり連れて行ったらいいんですよ」

 近衛騎士の一人が私の腕を掴もうとした。私は思わずその手を振り払う。

「触らないで!」

 三年前のパーティの時に複数の責める目にさらされ、若い男性が怖くなっていた。触れられると思っただけで身震いがする。

「止めろと言っている」

 私が震えていると、アラン様が私を近衛騎士から隠すように前に立った。


「確かにルシールはアンドレス殿下たちに自分から話しかけてはいなかった。私はルシールに裏切られたと思い、真実から目を背けていた」

 後悔のにじむ声でアラン様はそう呟いた。二人の近衛騎士は不満そうにしていたが、それ以上何も言わなかった。



「ルシール。王宮まで来て欲しい。お願いだ」

 こんな頼みなんて受け入れたくはなかったのに、三年前のようなアラン様の優しい声を聞いて、愚かな私は思わず頷いていた。 


「シメオン殿下とあの女を別れさせることに成功すれば、還俗させてもいいと陛下はおっしゃっている。希望するか?」

 アラン様が訊いてきた。もう私を睨んではいない。しかし、私と目を合わすこともなかった。

「当たり前です。私には神に祈ることなど何もないのですから。私は神を恨んでいます。こんな力を与えられたから、勝手に言い寄られて、魅了したと責められ、親にも捨てられました。おまけに多数の男に色目を使っていると言われてしまいました」

 私は幸せになりたかった。そう願ったのが罪だというのであれば、私はなぜ産まれてきたのでしょうか?


「ここにいれば生きていくことはできる。親に勘当されたルシールが外で生きていくためには、男に頼る他ない」

「男の人なんて大嫌いよ。身勝手に言い寄ってきて、身勝手に罪に落とすような人に頼るつもりはないわ」

 私はアラン様と二人の近衛騎士を睨みつけた。

「それならどう生活するつもりだ?」

 アラン様は眉をひそめている。

「仕事を紹介して。下働きでもいい」

 私のように罪を犯したとされて修道院に入れられた者は、下働きと同じような生活を強いられていた。どうせ同じ作業をするのであれば、外で生きていきたい。


「わかった」

 しばらく考えた後、アラン様はそう言った。

「待ってください。この女が還俗を望むならば身元のしっかりした男に預けよと陛下はおっしゃった。魅了の力を持つこの女を野放しにはできませんよ」

 近衛騎士の一人が慌ててアラン様に訂正させようとする。

 身分を失った私は貴族と正式に結婚することはできない。だから、貴族の愛人にでもなれと言っているのね。王家の危機を救った礼が愛人になることとは、呆れてものが言えない。


「私の屋敷に引き取るから問題はないだろう?」

「こんな女を愛人にするつもりか? アラン殿ならいくらでも女を選べるだろうに」

「陛下公認なんだ。我々が口出す問題でもないが」

 私を無視して勝手に話が進んでいく。


「アラン様の愛人になるのなんて、絶対に嫌よ」

 私にだって矜持がある。事実を捻じ曲げて複数の男に色目を使っていると言うような男に頼るつもりなんてない。

「屋敷の使用人として、私が後見するだけだから心配はいらない」

 アラン様は淡々とそう言った。おそらく、私には愛人にしたいと思うような女性的魅力がないと言いたいのだろう。

 ただの使用人ならば、それでもいいと私は同意した。 



 こんなところでも三年もいると、何人かの親しい友ができていた。仲良くしていたのは男や親に裏切られて逃げ込んできた女性たち。皆神を憎みながらも他では生きていくことができない。

 他の女性と結婚するからと、婚約者に捨てられた女性。父親の薦めた金持ちの男性と結婚して、虐待され殺されそうになった女性。親に娼館へ売られて、病気になり放り出された女性もいた。

 そんな彼女たちに別れの挨拶をすると、羨ましさと痛ましさの混じった複雑な表情で見送られた。

 彼女たちは、外の世界が決して優しくないことは身をもって知っている。それでも、自由には憧れるらしい。



 馬車に乗せられて、アラン様が向かいに座った。おそらく私を逃さないためなのだろう。二人の近衛騎士は馬に乗って馬車と並走している。

「子爵令嬢はルシールのようにシメオン殿下を魅了しているわけではない。魅了の力がないことは確定している。年上で性格も少々きついヘルミーネ様との結婚に、内心では納得していない殿下の心のすきに取り入ったのだろう。学園でのことなので、対応が遅れてしまった」

 アラン様は経緯を説明しようとしてくれていた。正直全く興味がないが、自分が何をさせられるのは心配だったので、黙って聞いている。


「十七歳で王太子殿下と破談になったヘルミーネ様に配慮して、新しく立太子するシメオン殿下との婚約を整えたが、殿下にしてみれば兄の不始末を押し付けられたような形になる。逃げ出したい気持ちも理解できます。あの子爵令嬢が現れなければ、役務を担うための夫婦となることに納得はしていたのでしょうが」

「ヘルミーネ様はどうお考えなのでしょうか?」

 私に嫌がらせするほどヘルミーネ様はアンドレス殿下を好きだった。三歳も年下のシメオン殿下との婚約を本当に望んだのだろうか。


「ヘルミーネ様に選択肢はなかったはずだ。公爵家の令嬢に見合う相手は限られている。下位貴族に嫁がせるぐらいなら、公爵はヘルミーネ様を修道院へ入れることを選ぶはずだ」

 上位貴族になっても庶民と一緒の構図だった。例え男が悪くても、婚約破棄された女性はまともな結婚ができない。

 ヘルミーネ様が必死にアンドレス殿下を繋ぎ止めたかった訳が今ならわかる。それは愛などという不確かなもののせいではない。自らの尊厳と生存にかかわることだった。


 馬車の中ではしばらく無言が続いた。

 アラン様は何かをずっと考えているようだった。


「あの子猫はどうなったのでしょうか?」

 考え事をしているアラン様に、一番気になっていることを訊いてみた。返事がなくてもいいと思う。あの子猫のことを気にしているのは私一人かもしれないから。


「あの騒動が落ち着いた頃、後輩に頼んで園内を探してもらったが、どこにも猫はいないと言われた。珍しい模様なので、すぐにわかると思ったのだが」

 確かに白い靴下を履いたような珍しい黒猫だった。子猫のことは心配だったけれど、アラン様が後輩に頼んで子猫を探してくれたことは嬉しかった。



 王宮へ着くと、侍女の控室につれてこられて、真新しい侍女の制服を渡された。

「シメオン殿下と子爵令嬢は王宮の中庭で逢引している。ルシールは新人侍女のふりをして近付いてくれ。腕輪は女性騎士が外すことになっている。ルシールの力は女性には効きにくいから」

 不安しかないけれど、ここまで来た以上やるしかない。



「あれが殿下と子爵令嬢よ。私はあなたのような人に頼るのは納得出来ないけれど、陛下が決めたことだから」

 そう言って私を睨む女性騎士に見覚えがあった。三年前のあの日、私に腕輪をはめた人だ。

  不承不承という感じで女性騎士は私の腕にはまった腕輪を乱暴に取り去った。少し腕が軽くなっただけで私には何も変化がないように感じるが、これで魅了の力が漏れ出しているのだろうか。


「こちらがお願いしているのに、なんて態度なんだ。こめんね。ルシール嬢」

 そう言って微笑んでくれたのは、燃えるような赤い髪を短く整えた女性騎士。女性のはずなのに所作が王子様みたいで格好良い。

「貴女は三年前のことを知らないの? 我が国がこの女のためにどれだけ迷惑を被ったか。とにかく、さっさとシメオン殿下を魅了してきて」

 腕輪を外した女性騎士は私の背を押した。


 私は真新しい侍女服を翻えしながら、シメオン殿下に近付いていく。

「レーラ。とても可愛いよ」

「殿下もとても素敵ですぅ」

「君の全てを愛している」

「嬉しい。私も殿下の全てが好きですよ」

 見つめ合い恥ずかしいほどの甘い言葉を交わしている二人の側に行く。


「ここには近づくなと言ったはずだ!」

 私を振り返りながらシメオン殿下は怒鳴った。やはりこんな作戦うまくいくはずない。

「申し訳ありません。新人ですので迷ってしまいました」

 私は早々に立ち去ろうとした。三年前の経験から、男性に怒鳴られるのが怖い。足が震えているが気力で動かそうとした。


「待って、君は誰?」

 シメオン殿下はまだ十七歳。三年前は十四歳だったのであの断罪の場にはいなかった。私の顔を知らなくても不思議ではない。

「新人の侍女です。申し訳ありません。名乗るほどの者ではありませんので」

 シメオン殿下にきつく見つめられて嫌悪感が増す。私はあの目を知っている。


「貴女は邪魔だって殿下がおっしゃっているのよ。さっさと出ていってよ。迷惑だから」

 四阿(あずまや)のベンチから立ち上がったレーラと呼ばれた女は、声を荒立てて私を責める。私は彼女の言葉に従いその場を離れようとした。

 シメオン殿下とレーラを別れさせるという任務に失敗しても、私は修道院に戻されるだけだ。家族からも縁を切られている私に、失うものなど何もなかった。

 私を連れてきたアラン様にはお咎めがあるかもしれないけれど、私の知ったことではない。

「レーラ、止めろ! 彼女が怖がっているではないか。出ていくのはお前だ」

 さっきまでレーラといちゃいちゃしていたのにも拘らず、シメオン殿下はレーラを睨みつけている。いくら魅了の力が王家の血に効きやすいといっても、これはないと思う。


「シメオン殿下ぁ、なぜそんなことをおっしゃるの?」

 両手を組んで涙目でシメオン殿下を見上げるレーラ。ここまであざといといっそ清々しい。しかし、彼女を見るシメオン殿下の目は冷たいままだ。

「止めろ。気持ち悪い。お前のような男に媚を売る女は、私の目の前から去れ」

 呆然と立ちつくすレーラに興味を失ったのか、シメオン殿下は私の方を向き、満面の笑みを浮かべた。

「名前を教えて」

「私はただの侍女で、名乗るほどの者ではございません。お騒がせいたしまして申し訳ありませんでした。それでは失礼いたします」

 私はシメオン殿下の急変が不気味で、不敬を覚悟で振り向いて立ち去ろうとした。


「待って!」

 シメオン殿下の手が私の腕を掴み引き寄せようとする。走り出そうとしたところを急に止められて、私は転びそうになった。

「危ない!」

 シメオン殿下は私を抱えるようにして転ぶのを阻止してくれたけれど、いつまで経っても腕の力が緩まない。


「愛しい人、今度こそ名前を教えてくれるよね」

 シメオン殿下は私の耳の近くでささやく。私は身をくねらせて彼の腕から逃げようとしたけれど、私を囚えている腕はびくともしない。

「シメオン殿下、お放しください。お願いです」

「そういう媚を売らないところも素敵だね。あの女とは大違いだ」

 もういいのではないかと、女性騎士が隠れている方を見ても動く気配はない。


「名前を教えてくれないのならば、唇をいただこうかな」

 シメオン殿下の腕に囚われたまま、私は顎を掴まれた。

「やめてください!」

 人の話を全く聞かなかったアンドレス殿下でも、このような暴挙に出たことはなかった。

 私は今度こそ逃げなければならないともがくが、腕から抜け出すことができない。

「愛おしい人」

 私の唇に柔らかいものが押し当てられた。それがシメオン殿下の唇とわかって、私の体が震えだす。

 殆ど初対面の男性に抱きしめられて口づけされてしまった。あまりの衝撃的な出来事に私の目から涙が溢れ出すが、拘束は緩まない。



「シメオン殿下、そこまでです」

 赤髪の女性騎士の声がしたと思うと、私の手首に魅了封じの腕輪がはめられた。

「対応が遅れてしまって本当にごめんね。まさか、殿下があのようなことをなさるとは」

 女性騎士は本当に申し訳なさそうにしている。


「え、私は何を?」

 シメオン殿下は私から離れ、混乱しているのか頭を大げさに振っている。

 女性騎士は私をエスコートするようにして、この場から連れ出そうとしてくれた。


「殿下ぁ。大丈夫ですか?」

 離れていたレーラがやって来て、シメオン殿下の腕を掴んだが、彼はその手を振り払う。

「触らないでくれ。お前の男に媚びを売るような態度は見るに堪えない」

 盛り上がっていたシメオン殿下の恋心は一気に冷めてしまったらしい。

 レーラは別の女性騎士に連れて行かれようとしていた。

「殿下! この失礼な女を叱って!」

 レーラは私を指差して怒鳴っているが、シメオン殿下は冷たい目のまま連れ去られるレーラを見つめている。

 やがて、近づいてきた近衛騎士とシメオン殿下は共にこの場を後にした。



「お前みたいな女でも、役に立つことはあるのね」

 シメオン殿下の変心に呆れながら歩いていると、ここに来た時に魅了封じの腕輪を外した女性騎士が私のことを笑っていた。悔しい。この場に無理やり連れてこられ、こんな仕事を押し付けられたのに、それでも私を笑い者にするの?


「おい、彼女が何をされたか見ていたのだろう。お前はそれでも騎士か!」

 赤髪の女性騎士が怒鳴ってくれた。

「ありがとう。騎士様」

 この方は本当の騎士様だ。彼女の側にいると勇気をもらえるような気がする。

 私は顔を上げて前を睨みながら歩いた。そうしないと涙がこぼれそうになるから。

 向こうからアラン様と近衛騎士が歩いてくるのが見えた。私は歯を食いしばり涙をこらえる。こんな奴らに涙なんて見せたくない。


「こんなことをさせるために、私を修道院から連れ出したの?」

 自分でもわかるぐらいに声が震えている。でも、もう止めることはできなかった。

「そ、それは……」

 アラン様は目を逸らすが、若い近衛騎士は私を睨んできた。

「そうだ。シメオン殿下は正気に戻って喜ばしい。無駄な魅了の力を役立てることができたんだ。良かっただろうが」

「貴方たちは騎士なのでしょう? 襲われている女性を見捨てて、その上責めるなんて恥ずかしくないのかしら?」

 最初に目の前にいるアラン様、次に近衛騎士が私を責めるように睨んだ。

「口づけされたのは、自分の魅了のせいだろう。それなのに、我々を侮辱するなどあり得ない」

 近衛騎士は私に責められて怒ったのか、手を振り上げて私を殴ろうとする。


 思わず目をつぶり、頬に来るであろう痛みに耐えようとした。

 しかし、しばらく経っても衝撃はこない。薄目を開けると、赤髪の騎士様が近衛騎士の手首を掴んでいた。

「王宮の騎士とは、このような愚か者ばかりなのか」

 赤髪の騎士様は私を庇ってくれた。でも、私の気持ちは収まらない。

「殴れば良かったのよ。こんな目に遭ったのに、それで笑い者にされるくらいなら。いっそ殺せばいいのに。望んだわけでもない魅了の力を得てしまったせいでこんな扱いを受けるなら、もう生きていたくない」

 こんな奴らに泣き顔を見せたくなかったのに、堪えきれずに涙が溢れてきた。悔しくて私はうずくまって頭を抱える。

 嗚咽が抑えられない。


「みゃー」

 いつの間に近づいていたのか、足元に猫がいた。それは白い靴下を履いたような黒猫だった。

 

『許さない。僕の愛し子を苦しめるなんて』

 頭に直接声が響いてくる。それは私だけではなかったようで、皆がきょろきょろと辺りを見回していた。

『せっかく、皆に愛されて幸せになるようにと魅了の力を与えたのに、皆でルシールを虐めるなんて酷いよ。この国を呪ってやろうか』

 ゆっくりと歩いてきた黒猫の姿が徐々に膨らんでいく。そして、牛ほどまで大きくなった。絶対に普通の猫ではありえない。


「ちょっと待って! あなたが私に魅了の力を与えたの?」

『そうだ。僕を癒してくれたお礼だ』

「お礼だなんて。酷い。私がどれほど苦しんだかわかっているの!」

『知っているよ。でも、僕、ちょっと神様を怒らせちゃって子猫の姿にさせられていたから、助けることができなかった。ごめんね』

 ごめんではないわよ! 怒りで手が震えそうだ。

「私はたった一人の優しい旦那様に愛されて幸せになりたかった。魅了の力なんていらない。今すぐ消して」

『わかった』

 大きな黒猫がウインクした。

『これで魅了の力はなくなったよ。神に怒られてから三年。ようやく僕の力が戻ったので、この国を亡ぼすこともできるけれど、どうする?』

「そこまで必要ないです。これ以上私に関わらいでもらうだけでいいです」

『今後、ルシールを傷つける者がいたら、躊躇わずにこの国を亡ぼすからね。覚悟しておいて』

 まるで私に褒めてほしいと言わんばかりに、誇らしげにこちら見ている黒猫。いやいや、すべてこの迷惑な黒猫のせいなのに、どや顔はやめて!


 やがて黒猫は普通の猫の大きさになり、王宮の庭の奥へと消えていった。


「もうこの腕輪は必要ないね」

 赤髪の騎士様は優しい手つきで腕輪を外してくれた。

「ありがとうございます」

「ねえ、ルシール嬢。私は王宮騎士に失望したので、領地に帰ろうと思うんだ。君も一緒にどうかな? 辺境の地なので何もないが、王都から離れて静かに暮らせるよ。それに、辺境の男は王都の男のように華やかさはないが、強くて一途だ。夫としてお薦めだよ。もちろん結婚を強制なんかしない。未婚のまま我が家の侍女として暮らしてくれてもいいんだ」

 私の手を取りながら赤髪の騎士様が誘ってくれた。とにかくこの場所から離れられるのは嬉しい。それに、この女性が薦める男性なら私を幸せにしてくれそうな気がする。


「待ってくれ。君を責めたりして本当に済まなかった。君の面倒は俺が見るから安心して」

 焦ったように声をかけてきたのはアラン様。今更何を言っているのか、本当に呆れてしまう。

「貴方の助けなど必要ないです。私はこの方と一緒に行きますので」

 そう言うと、アラン様は気落ちしたように俯いた。

「私の名はレーナ・トイヴォネン。こう見えて辺境伯家の娘なので、きっとルシール嬢を護ってみせるよ」

 そう微笑むレーナ様は本当に王子様のようだった。それにしても、辺境伯家のお嬢様だったなんて、本当に驚いた。そんな名家の侍女にしてもらえとはなんて幸運なのだろう。今までの不運の見返りをくれたみたい。



 あれから一年。辺境伯家の侍女として頑張っている。

 父は再び男爵位を授かり、勘当も解かれたが一度も帰っていない。

 王宮では多くの近衛騎士が解任され、厳しい訓練を課されているらしい。アラン様も領地戻され、一から鍛えられていると聞く。彼からは詫る手紙と宝飾品が届いたが、すべて送り返してもらった。アラン様のことは忘れてしまいたい。


「ねえ。そろそろ俺の求婚を受けてもらってもいいと思うのだけど」

 レーナ様の弟であるエーリック様からプロポーズされている。彼は次男なので子爵位を譲り受ける予定。爵位的にも問題がないと辺境伯閣下が言ってくれた。レーナ様も誠実な弟だと薦めてくれている。

 

 おそらく、私はエーリック様の手を取り、この地で幸せになるだろう。

「神様、ありがとうございます」

 四年前のあの日から初めて私は神に感謝した。


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― 新着の感想 ―
猫の世界ではメスがオスを選ぶものだし、魅力的なメスなら選択肢も増える。 ”猫の基準”では素敵な贈り物だったんでしょうね。 人間世界の基準や仕組み、身分制なんて理解できなかったんだろうな・・・
人外の好意による祝福が呪いになって全てを失うのはあるあるだけど、丁寧に過程が描かれていて良いモヤモヤ感 周囲のほとんどが悪しざまに言って非道な扱いをするのも、自分の心が操られた事への嫌悪感や、自然な物…
最後までモヤモヤしか残らなかったw
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