エルドビア
エホバ教団にとっては、合同結婚式で結婚させる花嫁たちの、花嫁学校のようなところがある。
と、ここで、詳しい説明に入る前に、またまた、謎の声の主が、俺の頭の中に入り込み、そして囁きかけた。
「おい、お前、ネロ。ここには、女の信者しかいないぞ。この状況をどう見る?そして、どう判断する?」
確かにな。ここの女たちはいずれ、男の信者たちと結婚させられ、次世代の信者たちを産まされることになる。
かく言う俺たちも、もとをただせばそうやって生まれてきた、宗教2世だ。
否も応も無く、信者の子供として生かされることを強制された。
つまり、ここを叩けば、そうして宗教2世として生きることを強いられることも、もう無くなる、そういう思いをするのは、自分らで最後にする、ということになる。
「くっくっく、そうか。それなら、こちらの花嫁にするまでだ。」
俺の中の魔性が目覚めた。
『高額献金被害者の会』の知り合いが言う。
「おいおい、いくらなんでも冗談だろ。
きっと、魔帝サマエルの呪いによって、イカれちまってるのさ。
だから、魔帝サマエルの呪いを解けば・・・。」
そう言って諭そうとしたが、
「何を言う、これは俺の中の魔性なんだ。
つまり、これが本来の俺の姿、俺の考え方、信念なんだよ。」
いくらなんでも、女を斬ることはできないだろうと考えたのか、エルドビアのアクションモード1では、女しか出てこない。
倒さないで、適当にあしらうだけ。
気絶する、あるいは戦闘不能にさせるだけだ。
しかしながら、ここは高温多湿。特に湿気が多い。とにかく蒸し暑い。
ステージボスは、シスターだ。ここの敵は、敵ではない。誰がプレイヤーでも楽勝でクリアできる。
そして、できるようになったこと。
ステージ5『エルドビア』
海水浴、サーフィン、彼女とバイクに乗る、彼女とドライブ、彼女と電車に乗って旅行
最後に、シスターが言い残した。
「残念ね、あなたたちの進撃も、ここで終わりよ・・・。
あとは、ガブリエル様が、何とかしてくれるわ・・・。」
そして、エルドビアの町づくりモードに入る。
町づくりが一段落したら、大幹部ガブリエルとの戦い。
ガブリエル「ようこそ、私がガブリエルです。
あなたは、教団への復讐という言葉の響きに惑わされ、何かを見失っていませんか?
あなた方が利を得るための戦いなのですか?私にはそうとしか思えません。」
「だから何だ。別に何も見失ってなどいない。
それに、利を得るための戦いで、何が悪いのだ。」
ガブリエル「・・・!」
ザシッ!バシュッ!
ガブリエル「あああっ・・・!」
こうして、ガブリエルも倒した。
エルドビアも制した。全てのエリアを制することを、まずは優先することにした。




