モンスターパーク 改1
『モンスターパーク』なる施設が作られた。
この『モンスターパーク』は、動物園の動物を見に行くような感覚で、魔物を見に行くという施設である。
ちなみに、餌やり体験もできる。魔物と間近にふれあって、魔物は人間が思っているほど危険な存在ではないよ、ということを知らしめる意味もあるとか。
主に、獣系、鳥系、虫系、植物系、海の魔物、そして、巨大なドラゴンやビーストもいるという。
マンドリルとか、ライオンヘッド、ガルーダ、しびれくらげ、クラーケン、マンドラゴラなどがいる。まだまだ、飼育する魔物の数も増やしていくとか。
好評なのは、魔物同士を戦わせる格闘場だ。自分たちの育てた魔物たちをここで戦わせて、ズバリ予想が的中すれば大もうけ。
突如、大きな鳴き声が響き渡る。轟音が響き渡る。一瞬、耳を塞ぐ。
「グオオオオーッ!」
「グワオオオーッ!」
メガモンスターエリアというエリアには、巨大なドラゴンや、巨大なビーストなどがいて、その咆哮を響かせていた。
マンドリルが餌を食べているその横で、語り合う一組の男女がいた。
ネロと、川田沙理だ。ゲーム内での戦いを終えた後に、しばしの休息だ。
モフモフモモンガーという、風貌も名称も、一見モンスターとは思えないような、そんなモンスターが周りにいる。
すぐ近くにいる。川田沙理はモフモフモモンガーの体毛を撫で、餌を与える。
『教団壊滅クエスト』の追加機能
今までにクリアしたアクションモードを、もう一度動画でリプレイできる機能
さらに、エンディングを迎えた後も、町づくりモードの町を、プレイヤーが自分の好きなように作り替えることができるという。
アクションモードは、勝手にさっさと進めてしまい、積もり積もった恨みを晴らしたネロ。
ネロは無口なようだ。川田沙理が語りかける。
沙理「ネロ君。今日は私がお世話になってきた、あしながおじさんに、会わせてあげるね。」
行った先は、仏教の寺院のようなところ。
さらに、すぐ近くには、神社らしきところもある。
あしながおじさんの名前は・・・?
毘沙門 天吉
そしてその正体は、毘沙門天だった。
さらに、神社にはアマテラス、スサノオ、そして、ツクヨミの、日本神道の八百万の神の、三頂の神が現れた。
毘沙門天「ネロ君。君がネロ君だね。沙理から、話は聞いている。
私が、彼女に援助していた、あしながおじさんこと、毘沙門天吉、その正体は、毘沙門天だ。」
今までの人生の中で、彼女がどれだけ苦しめられてきたか、そして、仏教の神や、日本の八百万の神についても語った。
毘沙門天「エホバを唯一絶対の神とするエホバ教団から見れば、我々、仏教の神や、日本の八百万の神もまた、異教の神という扱いなのだよ。
唯一絶対の神の威光を振りかざして、異教徒や、末端信者を苦しめ、あたかもそれが、神の教え、神の望むことだと錯覚している者たちがいる。」
自分たちが望んでいることは、その間違いを正すこと、特定の宗教のためだけの世界など望まないという。
そこに現れたのは、魔帝サマエルの使いの者という。
「初めまして、でよかったのでしょうか。
私は、魔帝サマエルの使いのリリムという者です。毘沙門天さん。
実は、私はネロさんに密着インタビューをしたいと思いまして。」




