それぞれの思い
ネロが軍勢を率いているからといって、
全ての宗教2世が、ネロと同じ考えというわけではない。
宗教2世の中でも、考え方が分かれる。
サトシは、ネロと同世代だが、考え方は異なる。教団の中で知り合った、サキという少女と、いつも一緒にいる。
サトシ「俺はもう、教団のことには関与せずに、普通に生活していきたい。
今まで、高額献金とかで普通に生活できなかったから、だからこそこれからは、普通の生活がしたい。」
サキ「私は、家にも学校にも居場所が無くて、街中をぶらぶらしていた時に、教団の勧誘を受けて、教団が私にとっての唯一の居場所だと思って生きてきたの。
だけど、それが間違いだというのなら、私はもう、この物質世界から完全に消え去ってもいいやと思った。」
サトシ「教団の勧誘は、今は一切断っている。関わりを持ちたくないから。」
それでもネロは、戦いを続けるのか。
ネロのもとには、町長からの依頼があった。
「他でもなく、最近、教団のメディアセンターが現れてからというもの、広報、宣伝、そして勧誘の活動が活発になってきているようなのです。
ここの教団メディアセンターを率いるのは、教団の大幹部の一人、カズフェル。
ヴァルハラの方面軍指揮官でもあります。」
町長の話を聞き、教団メディアセンターに戦いに赴くことを決意した。しかし、どうする?
「大幹部のカズフェルは、強いと聞きます。今までのザコ兵士などとは訳が違うといいます。」
それなら、いい方法があると、ネロは提案をした。とっておきの方法だという。
ネロ「俺の狙いは、信者たちに愛想を尽かさせること。信者に愛想を尽かされた教団が、その後どうなるか。
俺は、軍隊を作りたいんだ。教団にも私設の軍隊がある。その軍隊と互角に戦えるだけの、俺たちの軍隊を作りたいんだ。」




